日本人の開拓者精神、ハングリー精神
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先週の8月15日、NHK東京カワイイ☆TVの中でも、フランス、パリで開催され、今年10回目となった、フランス人によるフランス人のための?ヨーロッパ最大のジャパンカルチャーイベント、ジャパンエキスポの会場風景が紹介されておりましたが・・・今年は16万人以上の来場者があったそうですね。
スゴい!先週末、子どもたちと行ったビッグサイトのコミケの1日分くらいに相当する集客力ってことですね!
開催地がフランスのイベントなんで、地元のフランス人、近隣ヨーロッパ人の出展が中心となるのはわかるのですが、今や国際的に知名度の高まった日本のカルチャーイベントなのに日本からの出展が1割にも満たないというのは、もったいない気がします。
会場の映像や以前聞いた話からすると、むしろ日本のカルチャーのビジネスチャンスに目をつけた日本以外のアジア人による販売ブースの方が多いような・・・
確かに極東の日本から見れば遠いヨーロッパかもしれませんが、日本が今そして、将来、世界に誇るべきビジネスのネタを自ら売りに行くより、第3国の商魂たくましい人たちがビジネスにしていることが、少し歯がゆく思ったりします。
そこに未来のマーケットがあって、魚は泳いでいるのに・・・
日本人は自分たちのネタの国際的価値に気づいていないのか、欲がないのか、わかっていてもどうしたらいいか出来ないでいるのか、楽して儲けたいのか・・・などなど、いろいろ考えてしまいます。
ところで、ファッション製品を海外生産する時も似たようなことを感じることがあります。
今や日本のアパレルメーカーやチェーンストアは商社やOEM生産代行メーカーに頼めば海外に行かずとも海外で生産されたオリジナル商品を仕入れ、国内販売することが出来ます。
最近ではファッション企業の根幹であるデザインまで仕入先に委託するODM(Original Design Manufacturing)生産代行業者に頼り、自分たちはスピード販売に特化するSPA企業も少なくありません。
そして、その商社やOEM、ODM代行メーカーの先には、さらにフットワークのよい中国人や韓国人などアジア人のエージェントがおり、実際は日本人じゃなくて彼らエージェントが下請けし、リスクを張って、現場に入り込んで、アパレル生産をマネジメントしているケースも少なくないようです。
10年以上前になりますが私も商社勤務時代、アメリカ製のTシャツを作るのに現地で韓国人エージェントの世話になったことや、ベトナムでジャケットを作るのに台湾企業にお世話になったりした経験があります。
いずれも日本人駐在員が委託した相手先でした。
役割分担と言えばそれまでですが、何か心に引っかかったものでした。商社マンは開拓者じゃなかったのか・・・
戦後復興期や成長期、日本人はメイドインジャパンのアパレル製品や生地を担ぎ、欧米に販売して儲けたと聞きます。輸入国との間に貿易摩擦が起きるほどに。
しかしながら、最近では日本人自らが開拓者精神を持って奥地に飛び、現場に入り込んで売ったり買ったりすることも少なくなったようです。
言葉の問題もあるかもしれませんが、それを現地で下請け的にコーディネートしているのが、異国に根をおろして、しっかりとネットワークを築く華僑系、韓国系の企業やエージェントで、その構図に日本の将来に一抹の不安を感じ、一方では彼らの生命力、バイタリティにただ、ただ感心したりします。
豊かになった?日本人。何でもかんでも開拓の苦労をすればいいとは思いませんが、ハングリー精神、開拓者精神の薄くなった日本人が技術やソフトの上にあぐらをかいて、世界で二番に大きなマーケットのぬるま湯につかって退化し、商魂たくましいアジアの国に追いつかれ、追い越されて、お株を奪われていく日がそう遠くはない、いや既に始まっているような気がしてなりません。
被害妄想でしょうかねぇ~
グローバル化の時代に、我々日本人は自らマーケットや産地を開拓しに行くこと、今一度考えてみる必要があるのではないでしょうかね?
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