粗利ミックスと商品回転ミックス
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昨夜は、複数の成長中勝ち組ファッションSPA(製造小売)企業の幹部の方々とお食事をご一緒する機会に恵まれました。
裏話も含めて、いろいろな刺激的な話題が展開され、さすが皆さん非常に前向き!楽しいひとときをご一緒させていただきましたが、その中で、個人的に、あらためて考えさせられたのが、タイトルにある、粗利ミックス、商品回転ミックスでした。
アパレルのSPA化が進むと、どうしても、高粗利率、高営業利益率経営志向になります。特に株式公開していると投資家の目もありますので当然かもしれません。
多くの企業が同じ方向(売れ筋追及、粗利率向上)でSPA化を果たすと、早晩、店頭は同質化し、飽和し、「小売の輪」の理論ではありませんが、価格的に下をくぐる連中が出てきて、いずれは店頭が陳腐化=つまらなくなる可能性があるのではないかと思ってしまいます。
一番最初にそれを上手に行った資本力のある企業はその王道を貫けばよいと思いますが、二番手以降はその地位の維持は保証されていません。
私は、同じアパレル専門店チェーンでも、たまたま、服飾雑貨、アクセサリー、バラエティーグッズ、靴のバイヤー経験や営業経験があるので、洋服屋ってのは、「ファッション」という切り口であれば、お客さんがワクワクし、来店客数、来店頻度を稼げれば、結果、売上安定につながるので、「何でもあり」という頭も持っていますし、一方で、経営企画室長経験もあるので、当然効率も重視します。
SPA化、ファスト化、低価格化が進むファッション業界の中で、今こそ、多くのファッション企業の方々には、是非、小売の基本とされている粗利ミックス、商品回転ミックスの妙味の追及をテーマにし、チャレンジしていただきたい、と思っています。
つまり、同じアパレル(洋服)でも、セレクトするもの、自社開発するもののバランス(価格的にも松竹梅戦略を)、洋服以外の服飾雑貨、アクセサリーなど雑貨の構成比の高め方とバランス、その中でも、粗利率の高いもの、低いもの、商品回転の良いもの悪いもののバランスのとり方ですね。
品揃えを評価する時、見るべき経営効率、販売効率は、ひとつではないだろう、ってことです。
それがごちゃまぜになって、店頭を見たお客さんってワクワクするのではないかと思っています。
当然、同じ雑貨といっても、趣味の世界と、ファッション、実用では、価格帯も購買頻度=商品回転も違うので、分けて考えなきゃいけないですがね・・・
あと、今って、もともと、服とか、肌着だとか、雑貨とか、靴とか・・・従来、卸会社が伝統的に決めていた原価率の常識って崩れていると思います。ゼロベースで考えた方がいいのではないかと。
そんな常識のとらわれず、生産現場に踏み込んで行くと、意外といいものが安く調達できたりするので、経営効率も落とさずに維持できたりできるものです。
また、ジリ貧になるのなら、多少チャレンジして、若干粗利率が下がっても、客数、販売点数、販売効率が上がって、経費率が下がって、営業利益率が維持できればいい話ですしね。そういうお店の方が店頭はずっと楽しかったりして・・・
だから、リテイルビジネスに携わる方々は、店頭を持っているメリットを活かして、チャレンジのPDCA(仮説検証)サイクルをどんどん回して行きたいですよね。
お客さんのワクワク感と経営効率の両立のために。
そんなことで、我が業界は、まだまだ、やること、いっぱいあるなぁ~と思ったひと時でした。
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