H&Mで開催中のセールについて
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先々週からH&Mが各店で開催しているセールについて、業界ではいろいろな憶測がされています。
売れてない、いよいよ勢いが落ちたようだ・・・などなど
秋冬のプロパー(正価)販売最盛期の10月に、店頭に赤くて大きなSALE(セール)のフラッグを掲げるのは、業界では異例ですからね。
ところで、同社の第3四半期(6-8月)の決算レポートがホームページで公開されていますが、それによるとその3か月の日本での売上高は合計167百万スウェーデンクローナ、8月末時点の為替レートを適用すると21億1255億円になります。
それをさらに2店舗で営業日数で割ると、各店1日あたり約1,150万円売り上げていることになります。
これは前の四半期(1店舗1日あたり約15-1600万円)に比べると7がけくらいに落ちているように見えますが、6-8月の四半期は日本のファッション企業も一番売上指数の低い四半期なんで、一般的な月別売上指数を使って計算すると・・・
ご心配なく、それ以前とほぼ同じ売上水準を保っていると言えるのではないでしょうか。
この調子で行くと、銀座、原宿は1店舗あたり平均年商55億円のペースって感じですね。
さてさて、本題に戻りますが、
今の時期に店頭にセールのフラッグを掲げることの善し悪しは別にして、(って言うか、派手かどうかは別にして、期中に「店内一部セール」なんて張り紙してるお店よくあるじゃないですか~)、セールの対象は店頭で見る限り、秋物のみです。
H&Mはファッション企業の中では珍しく、11月が本決算になるので、毎年11-12月の冬の実売月に冬ものの在庫を積み込む上で、その前に秋物の完全消化をする必要があるわけで、今回のセールの目的がそこにあるのは、想像に難くありませんね。まあ、あれだけ品目があれば、外れや過剰もあるでしょうから、それも一気に処分というところではないでしょうか。
むしろ、来週のMD第44週から冬物を本格的に売らないといけないファッションマーケットの中で、今、秋物在庫を大事にたくさん抱えているファッション企業の方が気をつけた方がよいかもしれません。そういう意味で、H&Mがセールをしている方がまともで、それを不思議な目で見ている場合ではありませんよ~。
H&M各店の業績を、店頭から客観的に推測すると・・・意外と(なぜか?)静かに立ち上げた渋谷旗艦店はまだ認知度不足なのか?もっともっと売れてもよいと思う印象を受けますが、他の4店舗は今のところ順調に推移しているのではないかな~と見受けられます、いかがでしょうかね。
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【第7位】→stay(09.10.22現在)
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Comments
お久しぶり。ご活躍ですね。
来月、毎日新聞社から本を出すことになりました。初めての著書です。
「ファッションビジネスの魔力」というタイトル。
ニューヨークで出会ったデザイナーたちの光と陰
お手伝いしたBARNEYS NEW YORKの"TOKYO"ショップでの体験
バイヤー講座で訓練されたこと、これを日本で実現したいとIFI設立
帰国してCFD設立、その仕事を通じて感じた日本の課題
山中さんとの交流、松屋への移籍と断行した百貨店改革
ISSEY MIYAKEの改革
自分が経験したこと、やろうとしたこと、日本のファッション流通業の課題などを実録でまとめました。山中さんの理念、IFI設立までの経緯、何を伝えたかったかなども書きました。
e-honネット、yahoo書籍通販などは早くも予約受付開始、近日中にはamazonでも紹介されると思います。
ぜひ周囲の皆さんに勧めてください。
Posted by: 太田伸之 | October 24, 2009 08:52 AM
太田さん
このたびは、コメントいただきありがとうございます。
太田さんの衰えぬパワー、ご活躍はいつも刺激になります。
書籍出版の方もブログを通じて知り、楽しみにしておりました。
拝読後ブログでコメントしたり、お勧めしたりしたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | October 26, 2009 10:14 AM