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October 30, 2009

H&Mが10年秋、伊勢丹吉祥寺店跡に出店

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 10月30日の日経新聞によると、首都圏で店舗拡大中のH&Mが、来年2010年3月に撤退する伊勢丹吉祥寺店の跡地に出店する方向で調整に入ったとのこと。
 
 同館は、伊勢丹撤退後、改装に入り、同年秋には、H&Mが1階と2階の2層で出店する見込みとのことです。

 さすがH&M、東京西側最大のファッションマーケットである吉祥寺のまずまずの立地に大箱をおさえてきましたね~。吉祥寺あたりは、将来的にコンセプトを絞って、もう一店舗あってもいい立地かもしれません。

 銀座、原宿、横浜みなとみらい、新三郷(SC)、渋谷(以上出店済)、新宿、心斎橋、むさし村山ミュー(SC;三越撤退跡)に次ぐ9店舗目の出店計画が明るみになったわけですが・・・

 今後も、11月に日本50店舗目の渋谷2号店をオープンさせるZARAが出店済みの立地を中心に出店してくることが予想されます。両社が競演することによって相乗効果も生まれますしね。

 ただ、H&Mの方は、港近くのディストリビューションセンター(DC)→陸路半日以内の店舗という物流効率を優先して、第1に川崎DCがカバーできる首都圏を固め、並行して神戸港か大阪港近くのDCがカバーする関西圏を固めてくることは間違いなさそうですが。

 同社の出店戦略、出店展開ストーリーは多店舗化するストアにとって学ぶべきところも多いと思いますので、注目しておきましょう。 

関連エントリー-H&M今秋~来春の出店計画
関連エントリー-H&Mも百貨店への出店を検討
関連エントリー-グローバル企業の物流・出店戦略
 
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October 29, 2009

「教育の時代」に人材育成の危機?

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 繊研新聞の一面にロング連載されている「甦れファッションビジネス、第1部-改革の条件」を共感しながら読ませていただいておりますが、10月26日付けは業界で「人材が重要」「今こそ人材育成」と叫ばれながらも、不況下で企業が切り詰める人材への投資(採用、待遇、育成)を憂う内容の記事でした。

 業界の企業を取り巻く環境は、ますます厳しいものがありますが、経営者の方々には、ピータードラッカーさんの言葉にもあるように、
 
 「人はコスト(費用)ではなく、キャピタル(資産)」

 と考え、今は、採用という形での「量」は増やせなくても、むしろ既存の従業員さんの「質」の向上、すなわち人材が成長するための学びやチャレンジのための環境や機会を考え、モチベーションを維持するとともに、来るべき時に備える時ではないかと思います。

 きっと、そんな種まきが、記事の見出しにあるように「苦境を乗り越える武器」にも、また、その後の成長の原動力にもなるはずです。

 先日、4年前に、某大手流通企業の起業家育成プロジェクトをご一緒したコンサルの方々と久々に食事をする機会があった時に、関連するとても興味深い話を伺いました。

 陰陽五行説(うんようごぎょうせつ)という、10年を1時代とし、50年(5時代)で1周する時代を占う算命学があり、それによると、日本国憲法発布(1947年)から始まるそのサイクルの中で、日本は今、2周目の2時代目、2007年から始まる「教育の時代」の真っただ中にあるようです。

 その前の2006年までの10年間は「混乱ベンチャーの時代」だったようで、そして、今の「教育の時代」の10年の後には「経済台頭の時代」が来るようです!

 ご興味ある方は元ネタのこちらをどうぞ

 内海新聞 【陰陽五行説(うんようごぎょうせつ)】

 2017年と聞くとずいぶん先に感じますが、それを信じて今から人材育成に投資するのか?じたばた時が経つのを待つのか?

 いずれにしても、次の好況が来るときには、前回の「経済台頭の時代(1967~76年)」とは違って、「量」や「勢い」ではなく、「質」や「精度」が問われる時代になるのは間違いなさそうですがね~(笑)

 余談ですが・・・昨日の既存クライアントさんの定例ミーティングに、初めて参加された若手社員の方がいらっしゃいました。ミーティング後に私のところにやって来て、もっと勉強したいので、お勧めの本を何冊か紹介してほしいと申し出て来られたのは、とてもうれしかったです。

 きっと皆さんの会社にもいる、そんな「学び」に意欲的な方々・・・そんな芽を見つけて、共に育んで行きたいものですね。

関連エントリー‐世代交代と人財育成
 
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October 28, 2009

ユニクロのファストリ株が上場来高値に

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 10月28日の日経新聞にユニクロを展開するファーストリテイリングの株価が27日、上場来高値の1株あたり16,120円になり(それ以前の記録はフリースブーム時00年11月の16,100円)、同社の株価時価総額がの1兆7000億円になったとの記事を読み、久々にグローバルリテイラーの時価総額を比較してみたくなりました。

 以下はネットで調べた28日現在の時価総額になります。昨日に比べると少し下がってますが・・・

売上高   社名             時価総額(28日の為替レートを適用)
世界1位 インディテックス(ZARA)  3兆7311億円
世界2位 GAP              1兆4020億円
世界3位 H&M             3兆8594億円
世界4位 リミテッドブランズ         5243億円
世界5位 ファストリ            1兆6632億円

参考 セブンアンドアイ  1兆8355億円
    イオン          6563億円
    ウォルマート    17兆5106億円

○時価総額では、いよいよGAPを抜いた
○日本最大の小売グループセブンアンドアイに迫る勢い
○H&M、ZARAにはまだまだ到底かなわない
○ウォルマートは桁違い(売上も2桁違いですが)

 記事にもあるように、ファストリの予想PER(株価収益率)の27倍(小売業平均20倍)は確かに投資家の過剰期待かもしれませんが、他の流通企業の不甲斐なさ、無策を見たら行き先を失った資金が同社株に流れ込むのは当然かもしれません。

 一昨年から始まったユニクロの快進撃の中、昨年の秋冬の高いハードルを今年乗り越えられるか懐疑的?慎重だった機関投資家が、9月の同社の業績(既存店31%増)、10月のグローバルキャンペーンを見て、買いに入って、ここのところ高値更新が続いているようです。

 株価がどこまで上がるかはわかりませんが、自身が上げた高いハードル(既存店売上実績)をどこまでクリアし続けられるかを興味深く見守っております。

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October 26, 2009

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 ここのところ、百貨店やGMSの安価なプライベートブランド(PB)に関する記事やニュースをものすごくよく見かけますね。

 以前より、報道の仕方が、安い理由だけでなく、メリットとデメリットについても述べられているところがよくなったなと感じますが、バイイングパワーに任せただけの、根本的に流通構造改革なしのPBは付け焼刃にすぎないと思っています。

 低価格で客数をひきつけている間に、それに安住せず、流通構造、企業体質、人材育成の抜本的な見直しをしていただきたいところですね。
 
 さて、先週のランキングは以下の通りです。 
       
【ランキング】

1位-ユニクロ銀座店で見た+Jプラスジェイの感想(09.10.03)

2位-やっぱりマスメディア広告宣伝は強かった?(09.10.16)

3位-在庫コントロールは生鮮食品売場に学べ(09.10.17)

4位-H&Mで開催中のセールについて(09.10.22)

5位-アズール・バイ・マウジーの大型店が好調な立ち上がり(09.10.20)

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October 22, 2009

H&Mで開催中のセールについて

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 先々週からH&Mが各店で開催しているセールについて、業界ではいろいろな憶測がされています。

 売れてない、いよいよ勢いが落ちたようだ・・・などなど

 秋冬のプロパー(正価)販売最盛期の10月に、店頭に赤くて大きなSALE(セール)のフラッグを掲げるのは、業界では異例ですからね。

 ところで、同社の第3四半期(6-8月)の決算レポートがホームページで公開されていますが、それによるとその3か月の日本での売上高は合計167百万スウェーデンクローナ、8月末時点の為替レートを適用すると21億1255億円になります。

 それをさらに2店舗で営業日数で割ると、各店1日あたり約1,150万円売り上げていることになります。

 これは前の四半期(1店舗1日あたり約15-1600万円)に比べると7がけくらいに落ちているように見えますが、6-8月の四半期は日本のファッション企業も一番売上指数の低い四半期なんで、一般的な月別売上指数を使って計算すると・・・

 ご心配なく、それ以前とほぼ同じ売上水準を保っていると言えるのではないでしょうか。

 この調子で行くと、銀座、原宿は1店舗あたり平均年商55億円のペースって感じですね。

 さてさて、本題に戻りますが、

 今の時期に店頭にセールのフラッグを掲げることの善し悪しは別にして、(って言うか、派手かどうかは別にして、期中に「店内一部セール」なんて張り紙してるお店よくあるじゃないですか~)、セールの対象は店頭で見る限り、秋物のみです。

 H&Mはファッション企業の中では珍しく、11月が本決算になるので、毎年11-12月の冬の実売月に冬ものの在庫を積み込む上で、その前に秋物の完全消化をする必要があるわけで、今回のセールの目的がそこにあるのは、想像に難くありませんね。まあ、あれだけ品目があれば、外れや過剰もあるでしょうから、それも一気に処分というところではないでしょうか。

 むしろ、来週のMD第44週から冬物を本格的に売らないといけないファッションマーケットの中で、今、秋物在庫を大事にたくさん抱えているファッション企業の方が気をつけた方がよいかもしれません。そういう意味で、H&Mがセールをしている方がまともで、それを不思議な目で見ている場合ではありませんよ~。

 H&M各店の業績を、店頭から客観的に推測すると・・・意外と(なぜか?)静かに立ち上げた渋谷旗艦店はまだ認知度不足なのか?もっともっと売れてもよいと思う印象を受けますが、他の4店舗は今のところ順調に推移しているのではないかな~と見受けられます、いかがでしょうかね。  

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関連エントリー-H&Mの08月12月-09年2月の売上は
関連エントリー-フォーエバー21の来店客数が4か月で200万人を突破

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October 21, 2009

米ギャップの中国進出、後発の不利をどう跳ね返せるか?

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 10月20日の繊研新聞に米GAPが投資家向け説明会で2010年に中国に進出する方針を明らかにしたことに関する記事が掲載されていました。

 オリジナルのニュースリリースはこちら

 UPDATES INVESTORS ON STRATEGIES TO REGAIN MARKET SHARE AND EXPAND INTERNATIONALLY

 アメリカ市場での飽和、欧米ファストファッションに世代交代を迫られ、さらにリーマンショックの追い討ちをかけられての体質改善中。今年、とうとうZARAを展開するInditexグループ(スペイン)にファッション企業世界1位の座を明け渡したGAPが、ようやく世界的な成長市場である中国進出とのことですが・・・

 ジョルダーノなど香港系、C&A(蘭)、日本のユニクロなどのベーシックカジュアルSPA、そしてZARA、H&Mのファストファッションがすでに進出し、拡大中の中国で果たして後発となるGAPがどんなポジショニングを取れるか?に注目が集まります。

 世界を見渡しても、ベーシックカジュアル系SPAがすでにマーケットに浸透しているマーケットで、海外後発企業が成功する事例が正直思いあたりません。いくら中国が成長市場とは言え、もう、甘くない競争環境にあると思うのでね・・・

 国内市場の足元を固めてこそ、成功する海外出店

 むしろ、外資進出にはまだまだ障壁があるようですが、新市場への切り込み隊長、ZARAが進出するインドに行くことを考えた方が賢明かもしれない、と考えてしまいます。

 ZARA(ザラ)が2010年インド進出

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October 20, 2009

【お知らせ】bayfm(FMラジオ)に電話インタビューで生出演

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 明日10月21日水曜日、朝の7:30くらいから、bayfm78のPOWER BAY MORNINGという生番組の「デリナビ」というコーナーで、最近のファッション業界の動向に関して電話インタビューを受ける予定です。

 bayfm78

 神奈川県、湾岸地区、房総地区のみなさん、お時間あったら聴いてみてください。

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アズール・バイ・マウジーの大型店が好調な立ち上がり

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 10月16日の繊研新聞によると、9月にららぽーと新三郷のH&Mの向かいに220坪の大型店をオープンした、バロックジャパンリミテッドが展開するAzul by moussy(アズール・バイ・マウジー)が月商1億円越えのペースで推移しているとのこと。

 同ブランドは、マルキューブランド御三家の一角、マウジーがファストファッションをやったら?をテーマに「マス向けのクールなジーニングカジュアル」を隙間マーケットとして狙い、昨年、イオンレイクタウン越谷に直営1号店を開業後、FC方式で郊外SCを中心に9店舗を出店。記事によれば各店の平均年商が4億円台とのことで、この立地の中では大活躍の業界注目株の筆頭に挙げられるブランドです。

 過去に同ブランドをご紹介したエントリーはこちら

 絶好調、アズール・バイ・マウジーのチャレンジ 

 そんなアズール・バイ・マウジーの10店舗目にして、初の直営大型店ですが、H&MとZARAが日本で初めて顔を合わせたららぽーと新三郷に準核テナントのひとつとして参戦(ZARAと互角の規模)。

 商圏が狭いのでは?という前評判の館に、国内他社の多くが比較的軽装備の内装で出店したのに対し、同ブランドが本格的な投資で臨んだのを見た時に、H&M、ZARAへの挑戦状として、本気度を感じたものでした。

 米アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)の五感に訴える店舗のよいところをベンチマークしながら、マウジーやシェルターの世界観を上手に引き伸ばしたような内装は、なかなかしびれるものがありましたね。

 今年、12月に銀座に1号店をオープンする米アバクロの「テコの原理」を利用しながら、銀座あたりに路面店出店して一気にブレイクスルーなんてぇのも、ありじゃないでしょうかね~

 少々頭打ち気味の姉ブランド、マウジーに対して、バロックジャパンリミテッド社の今期来期の成長エンジンと位置づけられている妹、アズール・バイ・マウジー。引き続き商圏の大きい郊外SCを中心に、今後、駅ビル、路面への出店を加速させるとのこと。

 欧米ファストファッションを迎え撃つ日本代表のひとつになりうるポテンシャルをもった同ブランドの躍進を今後も楽しみにしたいと思います。

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October 19, 2009

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 ドンキホーテの690円ジーンズや西友の5000円スーツなど、市場最低価格競争は過熱する一方。もう言葉も出ませんね~ホントに。

 煽るマスコミもいけませんが、市況の悪化に、委縮して、情報発信、プレスリリースを控えている?企業も多いのではないかと思いますが、そこらへんが、低価格の猛者たちの思うつぼになってはないでしょうか?

 こんな時だからこそ、逆にお金をかけずにマスコミを利用してみては?と思いますが・・・

 ところで、表参道のケヤキ並木のイルミネーションが今年の12月1日に11年ぶりに復活するそうですね。旅行大手のHIS(エイチ・アイ・エス)がスポンサーになるとか。心温まるイベントになることを楽しみにしています。

 先週のランキングは以下の通りです。 
       
【ランキング】

1位-ユニクロ銀座店で見た+Jプラスジェイの感想(09.10.03)

2位-やっぱりマスメディア広告宣伝は強かった?(09.10.16)

3位-「強い流通」3つの法則(09.10.15)

4位-ヨウジヤマモトが民事再生法適用申請(09.10.11)

5位-アバクロ日本進出は2009年後半(07.08.10)

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October 17, 2009

在庫コントロールは生鮮食品売場に学べ

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 先日、国内外の大手ファッション企業の最前線で働く30代の方々がコアメンバーの懇親会に招かれ、最近のファッションSPA企業事情、各社の業務オペレーションの違い、その背景にある企業ポリシーに関する話題で場が盛り上がりました。

 特に国内のファッションチェーンから外資系へ転職された方、外資系で何回か転職した経験をもつ方が何人かいらっしゃったので、同じ職種、業務でも会社によって考え方、やり方が違うことをあらためて知ることが出来るとともに、たくさんの気づきをいただいたものでした。 Yさん、呼んで下さってありがとうございました。
 
 そのメンバーの中に、たまたまスーパーの生鮮食品売場で働いている方がいらっしゃり、彼は、

 ・アパレルの方が儲かるのは何故か?
 ・食品売場がファッションビジネスから学べることは何だろう?

 と高い問題意識をもって、ファッション業界の方々の話を聞いたり、いろいろな質問をされていました。

 そのやりとりを興味深く聞いていて思ったのですが、

 アパレルは、食品に比べると、確かに季節のメリハリもハッキリしていて、単価も高く、粗利率も高いかもしれないけれど・・・最近、ファッション業界で勝ち組かそうじゃないかの分かれ目のひとつに

 店頭鮮度管理の精度の高さ

 っていうのがあって、その点においては、むしろ生鮮食料品売場の方が、その技術には長けているのではないかと。

 すなわち、アパレル業界の勝ち組企業では、もちろん商品企画、品質がしっかり出来ていることが前提となりますが、

○いかに射程(発注→店頭)を短くして的中率を高めるか?

○いかに余計な在庫を抱えずにマーケットの変化に対応していくか?

○そのために必要な、統計に基づく情報分析力、勘と度胸、行動力によって回す仮説検証PDCAサイクルを応援する企業文化、しくみをどう整えるかを常にブラッシュアップしている。

そして、

○その中で、店頭を起点とした「商売人」がどれだけ育成され続けているか?

ということが企業の利益率(歩留り)と成長率を支えていることは間違いないでしょう。

 そういう観点で見ると、いかにファッション商品のワンシーズンや半年分の発注販売計画を緻密に行っても、生鮮食品売場の日々の勘かも知れませんが(と言っても経験に基づく統計です)、トライアンドエラーと修正を積み上げた結果には敵わないのではないか?と思えてきます。

 だって、彼らは、「毎日」天気と顧客動向を見ながら、どれだけ売るか、どれだけ仕込むか、どうしたら在庫を残さないか、いつ値下げするか、プロパー消化率は?最終消化率は?・・・なんて、ファッション業界の多くの企業が、シーズン単位で考えていることを毎日繰り返しているんですからね。ヒトが商売から「学ぶ」頻度が決定的に違うわけです。

 「食べられる分だけ取りなさい」

 とはファッション業界のある勝ち組企業の幹部の方が、現場に余計な在庫を持たせないよう、諭すために語っている言葉です。もちろん

 「売り切れる分だけ仕入なさい」という意味ですが、非常にわかりやすかったので、感心し、心に残っている言葉のひとつです。

 また、私は、

 精度を高めること、とは、今より少し、細かい単位に分解して考えること

 だと思っています。

 そんな意味で、ファッション業界がより圧倒的に射程が短く、日々店頭鮮度を考え、在庫コントロールを行っている生鮮食品売り場をベンチマークし、学べることがたくさんあるのではないかと思ったものでした。  

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October 16, 2009

やっぱりマスメディア広告宣伝は強かった?

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 10月14日の日経新聞、企業トップのコメントを掲載している「人こと」の欄に無印良品を展開する良品計画の金井社長のコメントがあり、興味深く読ませていただきました。

 無駄な広告を省くことで値ごろな商品を販売してきた無印良品ですが、「商品をそろえて客の来店を待てばよい時代は終わった」と、広告宣伝費を3割上積みして秋からテレビCMの放映を全国で開始したとのこと。

 ファッション企業のマーケティングには、おおざっぱに言うと、プッシュ型とプル型があって、

 前者は、積極的に来店を促す、テレビCM、価格訴求チラシ、単品訴求雑誌掲載、イベントなどの広告宣伝手段で積極的に「いらっしゃい、いらっしゃい」するやり方で、

 後者は、顧客が自ら行きたい、また行きたい気持ちにさせる立地、品揃え、店頭商品の高回転率、サービスを常日ごろから徹底して磨き、広告を出すにしても、イメージ広告に近いもの、あまり広告宣伝費をかけずに、口コミを含めて顧客の輪を広げて行くやり方

 だと思います。

 ご興味ある方は以前エントリーした以下のブログ記事を読んでみてください。

 プッシュ型マーケティングとプル型マーケティング
 
 ここまで言えばおわかりだと思いますが、今、業界は、前者の手法を取るユニクロらの、話題発信、これでもか攻撃に、どちらかというと、業界では美徳?であったり、ローコストオペレーションを行く企業が取る後者にとって、もう、それ以前の問題として、来店客数を根こそぎ持って行かれ、需要を刈り取られ、歯が立たなくなっているという様相ではないでしょうか。

 同じことを感じたのか、しまむら、ハニーズ、西友のファッション部門といったこれまでTVCMをしなかったファッション流通企業のCMを見かけるようになりましたからね。

 H&M、フォーエバー21、ユニクロと、これだけ話題になっている背景には、同じプレスリリースをするにしても、マスメディアを効果的に動かしている、具体的にいうと、

○朝のニュースバラエティ番組、奥様向け番組→主婦を中心としたバイイングパワーのある女性
 (今朝もまたg.u.=ジーユーがニュースみたいな宣伝になってるし!)

○日経新聞や一般紙の活字メディア→ビジネスマン、幅広く一般の方々

 といった、今までそれほどファッション関連のニュースを大きく取り上げなかったメディアに火をつけたのがブームの一要因ではないかと見ています。

 インターネットの広がりによって、マスメディア斜陽論も聞かれましたが、やはり、まだまだマスメディア広告の即効性は顕在というか圧倒的なのでしょうか。    

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関連エントリー-プッシュ型マーケティングとプル型マーケティング

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October 15, 2009

「強い流通」3つの法則

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 今日の見出しは、10月14日の日経新聞から。

 今年の3~8月期決算で好調だった専門店のキーワードを、安さ以外の3つの法則としてまとめてありましたのでご紹介、解説してみたいと思います。

 1.「ついで買い」を誘う
 価格訴求、集客力のある単品を目当てに来た顧客がそれ以外の商品もついで買いをし、セット率(一人あたりの購買点数)が上がることによって客単価を上げた事例

 企業例:ユニクロ、ハイディ日高(ラーメンチェーン)

 2.自ら開発、自ら売る「製造小売」
 中間段階を省き低コスト、最近の円高の恩恵も受ける

 企業例:ニトリ、ABCマート

 3.大量売切りモデル
 余分な商品在庫を持たず、なおかつ売り切る力をしくみ化、組織的に行っている

 企業例:しまむら、ポイント

 このうち、2については、このブログで普段からテーマにしているSPA(製造小売業)化の話なので、解説割愛させていただくとして、

 まず、1の「ついで買い」についてですが・・・

 客数は減るものとして、単価を上げた企業は今、総崩れでしょう。だって、その二つは反比例するものですから、客数減に拍車をかけるだけです。

 一方、むやみに、無計画に低価格商品を投入した企業も客単価減を客数増でカバーしきれず前年割れの様相ではないでしょうか。←物流コスト増、店舗作業増にもつながってしまったのでは?

 まあ、後者の方が、まだリカバーしやすいですが・・・

 現代の客単価の上げ方は、一品単価を微減(←ここのコントロールがミソ)させて、ついで買いも誘いセット率を上げて客単価を上げるのが勝ち組企業のやり方です。ユニクロしかり、マクドナルドしかり。プライスライン戦略をしっかりおさえた上でのハイ&ロー価格政策が巧みですね。

 3の大量売切りモデルについて・・・

 この両社は、ファッション商品の特性をしっかり理解し、商品の販売期間(=賞味期限)を業界平均よりも短く設定しています。多頻度企画、多頻度投入、一回あたりの仕込み量は、その短い期間に「必要十分」な量だけしか行いません。

 そして、その期間内に確実に商品を売り切るオペレーションが徹底されている企業の典型例ですね。

 だから、失策があって、値下げしても、売上点数はしっかりさばくので、売上高は届かなくても、客数は減らないというロジックです。

 ファッション企業は、この2社をしっかり見習ましょう。   

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October 14, 2009

勉強の秋~今週のMDセミナーのお知らせ

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 先週の10月11日の朝日新聞に、百貨店大手4社の08期の営業利益の合計(954億円)が、先ごろ決算発表を行ったユニクロを展開するファーストリテイリング1社のそれ(1086億円)を下回っていることに関する記事が掲載されていました。

 その記事の横には、売上が低迷している百貨店(日本百貨店協会)が、三越、高島屋など10社の中堅社員を集めて 「百貨店新マーケティング研究部会」 なる勉強会を発足させ、人気店、商業施設をベンチマークすべく、実際、足を運び、買い物客を観察し、データ分析を行うなど、百貨店改革の参考にするための、業界初の共同研究に乗り出すことになった、とのニュースも。

 これはいいことですね~。

 今後、百貨店は、エリア内での競合や業界内での意地の張り合いをやめて、百貨店統一連合を組んで、たとえば、店舗は、各エリア1ー2店舗に限定、安心の統一MD、統一サービスを提供し、顧客満足を実現するってのも、「百貨店」生き残り、「百貨店」ブランディングのひとつの手ではないかと思ったりもします。
 
 それはさておき、まずは、自社の課題を抽出し、目的を明確にして成功事例を見に行く、「ストアコンパリゾン」は、業務改善のためのベンチマーキングの基本だと思いますので、各社さん一生懸命がんばっていただき、次世代の発想転換に期待したいと思う次第です。

 さてさて、

 今期に入って、業界全般は、9掛け、8掛けの厳しい市況が続きますが、この秋は、そんなご時世でも成長している、頑張っている企業、ブランドの発想、具体的手法の共通点を学ぶ、「勉強の秋」にしてはいかがでしょうか?

 私の年内最後の「在庫コントロールセミナー」も11月中旬に東京で開催予定ですが(詳細は追ってご案内します)・・・今週の金曜日、ファッションビジネスコンサル仲間で、同じくIFIビジネススクールで講師を務めるモードインターナショナルの金田さんのファッションMDセミナーがありますのでご案内しておきます。

 テーマ:ファストファッション時代の到来 ~ 今こそ問われる真のMD力とは?

  日時 :2009年10月16日 金曜日 14時00分~(受付開始 13時30分~)

  会場 :株式会社富士通ビジネスシステム 2F
      東京都文京区後楽1-7-27

  入場料: 無料(事前登録制) 定員 30名様

 日本のアパレルSPAの草分け、ワールドの「OZOC」のMDだった金田さんが、最新のSPA(製造小売業)のMD計画、管理手法についてわかりやすく解説してくださいます。特に、アパレル出身SPA企業の方にお勧めの内容です。

 まだ、少し席があるようなので、お時間がある方は、以下のURLから申し込まれるか、セミナー事務局にお電話ください。

 セミナー案内、申込用URLはこちら

株式会社富士通ビジネスシステム
首都圏営業本部 流通ソリューション統括営業部 リテイルソリューション営業部
セミナー事務局
Tel:03-5804-8261 

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October 12, 2009

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 シルバーウィーク後に一段落したファッション消費も、先週から3連休にかけて気温の低下とともに盛り返して来たのではないかと横浜みなとみらい、川崎地区をリサーチして感じましたが、いかがだったでしょうか?

 先週の記事別アクセスランキングはユニクロとH&Mのサンドイッチ状態。これから年末に向けての両社の競演にアバクロ日本進出の話題も吹き飛ばされてしまうのではないかという勢いです。
       
【ランキング】

1位-ユニクロ銀座店で見た+Jプラスジェイの感想(09.10.03)

2位-ユニクロ×ジル・サンダー氏プロジェクト、「+J(プラスジェイ)」が果たす役割(09.07.09)

3位-H&Mの次のゲストデザイナーはソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)(09.10.04)

4位-ユニクロxジルサンダーで進むか?「ファッションの民主化」(09.03.18)

5位- H&M、09秋のコラボはジミー・チュウ (Jimmy Choo)(09.06.18)

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October 11, 2009

ヨウジヤマモトが民事再生法適用申請

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 10月10日の日経新聞、朝日新聞などに、9日民事再生法の適用申請を行ったヨウジヤマモトに関する記事が掲載されていました。

 直近75億だった年商に対して60億円の負債、特に、海外への投資、海外市況が厳しかったようで、一旦は、私的整理を目指したようですが、民事再生法を申請し、投資会社インテグラル(一時期ライブドアのM&A系ニュースに関連してよくテレビに出ていらっしゃった佐山さんの会社)の下で再建に入るようです。

 10日、私が日頃愛読、チェックさせていただいているほとんどのファッション系ブロガーの方々が一斉にこの話題を取り上げています。

 より詳しい内容は日本繊維新聞のニュースでどうぞ

 山本耀司氏「裸の王様であり続けた」

 8月に、日経ビジネスオンラインなどで取引先への支払い延期要請の事実が報道され、経営難が明るみになり、身売りの話まで出ていましたが、通信社、業界紙の記者の方々もその情報を知っていながら、今回の会見まで軽はずみに記事にしなかったのは、やはり、日本ファッション界の功労者であるヨウジさんへのリスペクトと配慮だったのでしょう。

 コムデギャルソン、イッセイミヤケさんたちと並んでヨーロッパで認められた日本人デザイナーとして、この業界ではリスペクト、一目置いていない人はいないでしょうから。

 ただ、よく比較されますが、時代を読んで、H&Mとコラボしたり、エマージェンシーブランドとして、こなれた価格の「ブラック」を開発したもともと現実派の川久保玲さんと比べて、男気よろしく、クリエイティブとビジネスのバランス感覚という点では少々課題があったとは思います・・・この市況の中で突っ張ってらっしゃったのは、ヨウジさんらしいというか・・・そこもまた根強いファンがいるゆえんなんですけどね。

 投資会社の下で、ヨウジさんご本人もチーフデザイナーを続けながら、「強烈なブランドの方向転換はしない」「(短期の利回り目的ではなく)超長期な企業支援」が受けられるということなので、再建を見守ることにしましょう。 
    
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October 10, 2009

大阪でのファッションビジネスセミナーにご来場ありがとうございました。

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 10月9日大阪で開催された富士通ビジネスシステムさん主催のファッションビジネスセミナーにご来場下さった皆さん、3連休前のお忙しいところ、どうもありがとうございました。

 今回も会場を満席にしてくださった富士通ビジネスシステムの方々、いつも素晴らしい出会いの場をセッティング頂き、とても感謝しています。

 今回は、注目の元気な企業の方々、わざわざ遠方から私の講演を聴きに来て下さった方々、などなど、とても熱心に聴いていただき、張り合いがありました。

 アンケートではとてもいい評価をいただき、充実したひとときを過ごせたと思います。

 限られた時間の中で、できる限りのことはお伝えしたつもりですが、至らぬことも多々あったかと思います。今後ファローアップもできますので、お気軽にご連絡ください。

 首都圏の方々へ

 年内にもう一回、東京で「在庫コントロール」のセミナーを予定しています。詳細決まりましたらまたお知らせいたします。
    
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October 09, 2009

伊ヴェルサーチ、事実上日本から撤退

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 いくつかのネットニュースで、今年の5月に紀尾井町の本店を閉店した伊ヴェルサーチ・ジャパンが、7月に百貨店内の店舗2店とアウトレット1店を閉め、国内直営店すべてをクローズした上で、10月31日をもって、ジャパン社の広報部門を閉鎖、「事実上の日本撤退」と報道されていたのを目にしました。

 一番詳しいのがこちらですかね

 J-CASTニュース ヴェルサーチ国内全4店閉店 事実上の日本撤退

 80-90年代前半のバブル期のイタリアブランドブームの象徴である3G(ジョルジオ・アルマーニ、ジャンニ・ベルサーチ、ジャン・フランコフェレ)の一角だったブランドが、世界で2番目に大きいマーケットから撤退するという事実を、ヨーロッパのラグジュアリーブランドの不振、ファッションマーケットのパラダイム転換を意味する歴史的な?ニュースとして、朝のニュースバラエティ番組でも取り上げられていたのを観たものです。

 私もバブル期に商社に就職、アパレル部門に配属され、間もなくイタリアファッションブームの洗礼を受けた身なので、ヴェルサーチがその中でもバブルを象徴するような派手な服が多かったとは言え、同ブランドの日本撤退には、少々感慨深いものがあります。

 イタリアブランドを手がけ、イタリアからの製品輸入をしながら、確かにビジネス的にはルーズなところも少なからずありますが、イタリア人のモノづくりには大きく影響されましたから。

 デザイナー、パタンナー、モデリストといった職種の社会的地位が高く、プライドを持った仕事をしているイタリアのファッション産業は、世界のファッションビジネスの理想郷。今でもリスペクトして、自分のファッション商品の良し悪しを判断するひとつの尺度、ベースになっていると思っています。

 そんなイタリアのファッション産業は最近、ホントに元気ないですね。ジャン・フランコ・フェレブランドを所有するITホールディングも今年の2月に破たんし、アルマーニも元気がないとか、いい話がありません。

 こんな状況になると、メディアは消費はラグジュアリーブランドからファストファッションブランド、バリューブランドに移っている、消滅するんじゃないかくらいの勢いで、極端に書きたてますが、もともと購買層や用途(オケージョン)が違うんで、そのマーケットは、それはそれで、適正規模にダウンサイジングしたり、体質改善したりして、しっかり生き残り、後世にいいところを継承して行って欲しいと思います。

 一方、上記のネットニュースによると、ヴェルサーチ本国の会社自体は確かに厳しいようですが、昨年あたり中国では出店を加速しているみたいですね。むしろ、伸びの期待できない日本に見切りをつけ、期待のできる中国への経営集中のための日本撤退かもしれませんが・・・どうなんでしょうか  
 
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October 08, 2009

ユニクロ、ウィメンズ向け売上構成比がメンズを上回る

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 ここのところ、ユニクロの記事ばかりでイヤになりますが(笑)、マーケットトレンドとして見逃せない記事なので・・・

 10月8日の日経新聞に、前期のユニクロの国内事業(約780店舗、約5400億円)のうち、初めて男性向けのそれを上回り、肌着を含む女性向け衣料は過半を占めた模様、との記事がありました。

 記事の売上高構成比グラフを見ると、

            2004/8期     2009/8期見通し
 メンズ単独    おおよそ45%  → おおよそ31%
 ウィメンズ単独  おおよそ29%  → おおよそ33%

 ということですから、特にユニクロボディ、ヒートテック、ブラトップなど、ウィメンズ向けのインナー肌着の販売拡大が大きく貢献したのでしょうね。

 記事によると「世界衣料の約7割は女性向け」(日本市場でも2/3は女性向け)と見ているファストリ社は、同社ウィメンズ部門を最重要部門と位置づけ、今後、年率20-30%伸ばし、3-4年後に2-3倍の規模にするとのことです。

 それにしても、メンズの構成比の下落は大きい。売上そのものは新規出店もあるので前年は上回っているようですが・・・

 実際、店頭を見ても、ウィメンズ向けは十分百貨店アパレル並の面に近づいているのに対して、メンズ単独アイテムは、UTやデニムを除くとターゲットが高齢化しているように感じる時もあります。

 もともと、紳士服専門店を前身とするユニクロは、メンズを中心としたユニセックスカジュアルで成長、2005年秋ウィメンズ開発部門を独立させ、06年にウィメンズ限定店舗を都内に出店するなど、NYデザインオフィス、デザイナーとのコラボなどなど、ファッションベーシックを追及し、試行錯誤をしながら、ウィメンズ部門を強化してきたのは、誰もが認めるアパレルマーケットでのシェア拡大のための正攻法だったでしょう。

 それにしても、年商5400億円の33%の約1800億円がウィメンズ。これを3倍にすると5400億円。数年で3600億円、アパレル最大手、ワールド1社分ほどのレディースマーケットのシェアを更に奪おうというものです。

 先日、心斎橋の店頭でようやく+Jプラスジェイのウィメンズラインを手にとりました。

 メンズがかなり、コンサバアイテムが多いのに対し、同じベーシック系ではありますが、非常に出来がよく、びっくりしました。「上質」という言葉を使っても差し支えないかもしれないくらい・・・クオリティと価格のバランスを見ると、ジャケット、コート含めて、ワールド、サンエーインターナショナル、フランドルあたりのキャリア層御用達の百貨店ブランドのベーシックラインが脅かされるような印象すら受けました。

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October 07, 2009

世代交代と人財育成

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 10月6日の日本繊維新聞に、「アパレルの人材育成」という見出しで、大手アパレルでデザイナーを務め、その後、独立されて、業界の人材育成に回られている女性デザイナーのコラム(インタビュー?)が掲載されており、デザイナーのみならず、営業系職能まで、業界の人材全般を取り巻く環境について共感しながら読ませていただきました。

 コラムは、多くのファッション、アパレル企業が、即戦力ばかりを重視し、学校を出たての新人を採用しないで、キャリアを積んだデザイナーを中途採用、外部からの登用ばかりをしたがる(時には社内デザイナーがその「下働き」に徹している場合も)一方、デザイナーは若くなければいけない、と40歳を過ぎたら肩たたきをする風潮に異論を唱え、社内ベテランデザイナーによる自前デザイナーの育成の循環を訴える主旨でした。

 今、業界では、顧客ターゲットに対して、同世代で「等身大」の発想で共感を呼ぶMDができるかどうか、それを過去の成功体験に固執せず、新しい発想をもってできるかが、勝ち組のキーワードのひとつですから、これまで、第一線で実績を積み重ねて来た、がんばってきた人たちが歳を取って行く場合、

・それまでの顧客を追いかけ、顧客と一緒に歳を取っていくMD、売り方に変更するのか、

あるいは

・次世代の若手にバトンタッチするか、

・その都度業態をスクラップ&ビルドするか

が問われると思います。これは業界の永遠の経営課題のひとつですね。

 実際に、今、元気な企業の共通点のひとつは20代後半から30代前半の方がある程度の権限委譲を受けて、商品企画、販売の現場の最前線で思い切りがんばっている会社だと思います。

 そして、その方々自身の日々の仕事の工夫、進化=成長こそが、まさに企業の成長そのものに直結し既存店の増収を生み出していると確信しています。

 一方で、成長を一過性のものではなく、持続的なものにするには、時代に応じて、メインプレイヤーは変わるとしても、よき企業文化の継承と体系的な人財育成サイクルは必須です。

 コラムのデザイナーの方が言わんとするように、「キャリアを積んだ人材は積み重ねた実績を伝承する教育係になれるはず」で、安易な肩たたき、首切り対象ではないはずです。キャリアとともに歳を重ねる人材を上手に活用できず、人件費増要因としか見れない会社が多いのは業界の問題のひとつだと思います。

 現場で実績を上げ、営業系、商品系の管理職になれるか、そして、席の限られた経営陣に残れるかだけが「出世」の本流と考えられがちですが、これからは、同等に、次世代を見守りながら、育成する側に回ることにプライドを持つ人材が増えること、それを評価する企業文化、そしてそんなプロセスで人材の層を厚くする会社が社会から高く評価される時代にならなければならないのではないでしょうか?

 世界を見渡しても、そのあたりが強い組織を築きあげ、持続的成長を実現している企業の条件、グローバルスタンダードですからね。

 そしてそれは、企業側の姿勢が変わればよい話ではなく、同時に働く側にも意識の変革を迫ることになります。

 是非、今の会社、ポジションで、自分がどう実績を上げるか、今の上司にどう評価されるかだけをモノサシにするのではなく、自分の仕事をどう「見える化」「わかる化」し、次世代に継承するか、どう次世代を育てるかというビジョンを持って業務にあたっていただきたいと思います。

 そして、そんな気持ちで仕事をしていれば、万が一会社がどうなろうと?、どこに行っても通用するセンスとスキルが養われることになりますからね。

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関連エントリー-「学ぶ組織」と「教える組織」

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October 05, 2009

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 今年の9月は前年に比べ、祝日が1日多く、天候条件も前年よりもよかったので、ファッション販売には間違いなく追い風。月末が近づくにつれて、今月こそは、ファッション企業各社浮上してくるだろうと思っていました。

 逆に、この月の既存店売上高あるいは客数を前年に比べ落としている企業は、客離れが進んでいる証、または構造的な問題があり深刻、と思えるくらいでした。

 そんな感触ではありましたが、週末~月曜日にかけて新聞紙上で公表されていたファッション流通企業各社の業績の中で、ユニクロの31.6%増にはびっくりされたのではないでしょうか。だって、前年同月だって、前年比20.8%増だったんですからね。神がかり的と言えます。

 ここまでくると実力もありますが、異常値という見方もできます。ブームなのか、大きな構造転換が起こっている最中なのか・・・9月に業績を落とした企業の数字がすべてユニクロに流れたといってもいいのではないかと思えてしまいます。

 しかし、一方で、風を読んで、売上を取れるときは妥協を許さず、徹底的に刈り取る、という商売人として当たり前の行動をとっているカリスマ柳井会長に敬服し、構造転換に対応できない業界競合他社の不甲斐なさを憂うべきなのかもしれません。

 さて、先週のランキングは以下の通りです。
       
【ランキング】

1位-ユニクロ×ジル・サンダー氏プロジェクト、「+J(プラスジェイ)」が果たす役割(09.07.09)

2位-ユニクロ +J(プラスジェイ)は10月2日から販売開始(09.08.14)

3位-ユニクロxジルサンダーで進むか?「ファッションの民主化」(09.03.18)

4位-H&M渋谷旗艦店(09.09.25)

5位-ららぽーと新三郷のH&M(09.09.23)

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October 04, 2009

H&Mの次のゲストデザイナーはソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)

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 11月14日にジミー・チュウ(Jimmy Choo)とのコラボコレクションが発売される前に、H&Mの次のゲストデザイナーが、ソニア・リキエルになると発表されました。

 H&Mプレスリリース

 09年12月5日に第1弾としてランジェリーと関連アクセサリーを世界のH&M1500店舗と「ソニアリキエル(SONIA RYKIEL)」主要ブティックにて発売し、続く第2弾として2010年2月20日、ニットのコレクションを世界250の「H&M」限定店舗にて発売するとのことです。

 まあ、世界的に知名度のある、なかなかいいパートナーだと思いますが、最近H&Mが、従来毎年11月(同社決算月)に行っていたデザイナーカプセルコレクション(コラボ)を、それ以外の月にも頻繁に行うことが気になります。

 10月2日の日経MJに3-8月の半年のZARAのInditexグループとH&Mの業績比較の記事が出ており、Inditex減収に対して、H&Mは増収とありましたので、H&Mの月次レポートを覗いてみましたが、H&Mの月次の実績は以下の通りになります。

        2008/09
     全社売上増減  同既存店
12月    3%      -7%
 1月    9%      -1%
 2月    1%      -8%
 3月    6%      -3%
 4月   19%       8%
 5月    0%      -9%
 6月    4%      -5%
 7月    7%      -3%
 8月   -3%      -11%
 9月
10月
11月

 H&Mの全社増収は、新規出店とマシューウイリアムソンとのコラボコレクションを発売した4月の好業績が牽引しての数字ですが、さすがのH&Mとて、既存店の売上は過去12か月、今年の4月以外、前年割れという状況です(4%減)。

 既存店売上高の前年対比は小売業の基礎体力のバロメーターと言われ、公開企業にとっては株価にも直結する数値。

 今回のソニアリキエルとのコラボ商品発売が、今期落ち込みの激しかった12月と2月の浮上策に充てられているのではそのため(挽回しやすい)だと推測できますが、はたして、来期のそのころのH&Mの業績がどうなるのかに注目です。

 ところで、以前、ブログエントリーもしましたが、

 セレブとのコラボはドーピング?

 有名デザイナーや有名モデルを担いだプロモーション頼りの売上増に限界があることは、業界の歴史も証明していることと思いますので、ほどほどに、気をつけたいところですね。

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関連エントリー-H&M、次なるコラボはステラ・マッカトニー
関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の06年コラボはヴィクター&ロルフ
関連エントリー-H&M 今秋のコラボデザイナーはロベルト・カバリ
関連エントリー-H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト
関連エントリー-H&M次回のゲストデザイナーは英マシュー・ウイリアムソン
関連エントリー-H&M、09秋のコラボはジミー・チュウ (Jimmy Choo)


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October 03, 2009

ユニクロ銀座店で見た+Jプラスジェイの感想

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 10月2日(金)、ちょうど午前中に銀座のクライアントさんとのミーティングがあったので、その後、雨の降る中、同日増床オープンと同時に+Jプラスジェイの発売を開始したユニクロ銀座店に立ち寄って来ました。

 ネットメディアによると、開店時1000人くらい並んでたそうですが・・・

 私が行った13時前に行列はありませんでした。

 従来の部分は、全館ウィメンズとしてリニューアルされており、+Jプラスジェイ売場は1階奥と5階の2か所。商品内容は全く同じものを置いているとのことで、1階のにぎわいづくりと最上階のシャワー効果の両方を演出するさすが商売人たるうまい方法だと思いました。両階のコーナーとも百貨店のバーゲン会場の様相、無言の男子禁制状態たったので、入れず(涙)。

 ウィメンズを見るのはあきらめ、メンズ館となった隣の増床部分=旧ブルックスブラザーズ銀座店跡の店内に入ると、+Jコーナーへの入場規制中という状況。その後、10分で入場。

 10坪程度の狭いコーナーは、ファッション好きの20歳前後の学生さん風、ファッションに興味を持っている20代後半‐40代の銀座勤めのサラリーマン風、業界関係者といった男性客でイモ洗い状態。

 サイズについて、畳み直しで忙しい店舗のスタッフに聞くと、「従来のユニクロサイズでスリムになっている」というコメントなので要試着。実際、各サイズで着る人にフィットすることを目指しているので、アイテムによってばらつきがあるようです。

 商品で気がついたことをいくつか(あくまでもメンズのみ)

○デザイン性、クオリティ、価格設定は明らかにH&Mを意識しているように思います。とにかく価格は思っていたより安い、こんな安くていいの?とユニクロと1000円くらいしか変わらないのではないかという印象です。H&Mと同様の価格設定で、ジルサンダーさんがデザインしていて、おたくよりクオリティ(素材・縫製のきめ細かさ)は良いぞ、とH&Mへの挑戦状とも言えます。

○メンズは、一見ベーシックで、スリムなだけで、パッと見、ユニクロの方が素材的にも優れているものが多いように思いますが、試着をすると、違いがわかります。肩のドロップやアームホール、バストのフィット感が絶妙で立体的。特に着ている人を後ろから見るよくわかります。今までの平面的でショルダー→ボトム、ストレートズドン?シルエットのユニクロありがちのシルエットからするとそのチャレンジに拍手を送りたくなりますね。このチャレンジの「印籠」にジルサンダーさんの名前はうってつけだったと改めて納得。

○あー残念ってな素材がいくつかありましたが、素材的には、一番買われてなさそうなカシミヤセーターを一番評価したいところです。このウェイト、風合い、業界のスタンダード(4万-5万円)に近いクオリティでこの価格。私的には、これまでのユニクロのカシミアセーター、安いけどそれなりで、まだまだ・・・ユニクロらしくない仕事のひとつって評価をしてきましたが、本来同社が実現すべきクオリティってこんな感じじゃないかなって一品でした。

○前評判No1だった白シャツはその時点ですでに完売で見れず。

○S、M、L、XL4サイズ展開で、小さいサイズから完売状態に。この様は、後でチェックしたオンラインショップでも同様でしたね。

 というわけで、これまで生活者がZARAやH&M、セレクトショップのミッドトレンドマーケット対応業態あたりで取り入れていたアイテム群の買い回り先のひとつに十分加えることができそうなラベルになりそうで、今後が楽しみです。

 ところで、10月2日に日経新聞にも見開きの折り込み広告が入り、新しいTVコマーシャルを観ました。

 チラシやこれまでのテレビCMのように、単品販売訴求の為にしか広告宣伝をしなかったストイックなユニクロが、イメージのために広告を打つのは珍しいんじゃないですかね。

 それだけでなく、この日のために世界的に相当の広告宣伝費をかけているのではないでしょうか?

 今回のパリ旗艦店のオープン、+Jプラスジェイ世界販売に対する意気込み、執念というか、徹底ぶりというか、ちょっと怖いものを感じたのは私だけでしょうか。

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October 01, 2009

+Jプラスジェイは、10月1日オープンのユニクロ・パリ・グローバル旗艦店から販売スタート

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 今週のアパレル業界の世間話、ファッションマニアの話題は、10月2日から販売スタートのユニクロxジルサンダー氏コラボプロジェクト、+J(プライスジェイ)に集中。実際、一般の人たちにはどうなのかな~。

 日経新聞、繊研新聞などに、10月1日にユニクロがフランスのパリにオープンするグローバル旗艦店で、+J(プラスジェイ)を世界に先駆けて販売するとの記事が掲載されていたので、ちょいと海外の反応を見たくて、海外ネットメディアを覗いてみたところ・・・

 やはり、H&Mの十八番をまねている、意識しているという指摘もありますね(笑)

 国内敵なしのユニクロにとって、今、目指すべきベンチマーク先はH&Mであるのは間違いないところだと思いますのでね・・・

 それから、

 ははぁ~ん、なるほど・・・

 世界の時差を利用して、10月1日パリで発売スタートして→ロンドン→ニューヨーク→そして10月2日に東京と順に発売してゆく段取りになっていたわけですね。

 ファッションの中心地パリから発信して、伝統的なファッション文化伝播の流れに乗って、欧米→東京と発売して行くなんて、憎いこと考えますね、ユニクロさん。今回のプロジェクトをそんなグローバルメディア戦略に位置づけていたとは・・・さすがです。

 2020年に連結売上高目標を5兆円と高いハードルを掲げたユニクロのファストリグループ、そのうち海外でなんと3兆円!を上げようという計画を聞いた時、米GAP、ZARAのインディテックスグループ、H&Mなど年商1兆円クラスのSPAのうち2つを買収でもしない限り難しいんじゃないか(笑)なんて思っていましたが・・・

 現在、ユニクロ国内事業の圧倒的な収益シェアで成り立っているファストリグループ。海外事業は韓国、香港を中心に、アジア事業は黒字、好調なものの、欧米については、まだまだの模様。

 ユニクロが得意なベーシックカジュアルウエアの進出国の事情を言うと、

 イギリスでは、ファストリグループより売上規模の大きい先輩のNEXTやウォルマート傘下のASDA(アズダ;西友で発売されたGEORGEを企画製造販売しているところ)が、アメリカは言わずもがなのGAP、フランスにもやはりファストリグループより規模の大きいC&A(オランダ本社)などがマーケットに根を下していますね。

 「(パリでは)良いものは高く、安い物は悪い。これを打破したい」

 とは繊研新聞に掲載されていたパリ旗艦店出店にあたって行ったファストリ柳井会長の発言。

 共感しつつも、上記の状況の中で既存のライバルたちをひっくり返してゆくのは並大抵のことではないと思います。

 そんな中で、今回ユニクロが賭けたグローバル宣伝広告プロジェクトでもある+Jプラスジェイがどこまでの効果を発揮するか、とても楽しみなところです。

 今回のプロジェクトは、欧米各国にとっては、ユニクロに目を向けさせるインパクトを重視したものになると思いますが、その一方で、やはり、ユニクロには、トヨタ、ソニーを思わせる日本代表として、地道な日本企業らしさ、すなわち、日本が誇る高機能素材、匠の縫製技術、カイゼン努力、そして、今、世界を魅了している日本のサブカルチャーなどをしっかり担いで信頼を勝ち取っていっていただきたいと思う次第です。

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