ユニクロのパリ出店はグローバルビジネスのブレークスルーになるか?
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11月5日の繊研新聞によると、10月1日にユニクロがパリにオープンした旗艦店に1か月が経過した今も
・平日は開店と同時に200人ほどが入店
・週末は入場制限
し、フランスの各メディアが「ユニクロ現象」を報道しているそうです。
ラグジュアリーブランドからベーシックカジュアルSPA、ファストファッションSPA、スーパーの衣料売り場までファッションだったら何でもありそうなパリですが、以外とカシミヤ、ジャパンデニムジーンズ、ダウンジャケットといった高品質リーズナブルプライスの「単品(徹底)訴求」って単調なようで、パリでは新鮮なのかも知れませんね。
もともと、ユニクロの柳井会長がベーシックカジュアルSPAを第1世代SPA(GAP、LIMITED、NEXT、C&A、ジョルダーノなど)、ファストファッションSPAを第2世代SPA(H&MやZARAなど)と呼び、ユニクロは第3世代SPAを目指す!なんて言われてたころ、業界では「第3世代SPAって何だ?」と話題になっていました。
実は、第1世代SPAまたは、それ以前のアメリカチェーンストア理論の十八番であるビジネスモデル=「単品訴求」、大量生産大量販売に匠のカイゼンの磨きをかけ、口コミに乗る情報とかストーリーとかをマス宣伝広告でぶちかます、ということで、ひとつひとつは新規性はないかもしれませんが、複合技で、新しいビジネスモデルなのかな~とこの間、業界の方々と議論したところでした。
もっとも、フリースブーム直後だったらまだしも、今、それをマネをしようたってできる話ではないぐらい、ユニクロは背中が見えないくらい先を走ってしまっているのが業界の現実ですが・・・
それはさておき、ユニクロパリ旗艦店オープンの成功は、特に、7月中旬から順次しかけたオープン前のフロムトーキョーキャンペーンを始め立て続けに行ったイメージ戦略、そして当日のジルサンダーさんとのコラボ「+J」と・・・用意周到、功を奏したようですね。ここまで手の込んだユニクロの海外進出今までにはなかったですから・・・してやったりというところでしょう。
ところで、私は20世紀の終わりくらいからH&Mに注目していましたが、H&Mのグローバルマーケットでのブレイクスルーは、1998年のパリ進出そして2000年のニューヨーク進出だったと見ています。特に、98年のH&Mパリ進出は、パリファッションマーケットにとって衝撃的で、グローバルマーケットにおけるファストファッション元年と位置づけてもよいと思います。
あれから11年、同じ世界のファッションの中心地パリで、新たなマーケットニッチを突きながら、ユニクロのグローバル展開のブレイクスルーが始まるのか?とても興味深く、そして楽しみに見守って行きたいところです。
関連エントリー-+Jプラスジェイは、10月1日オープンのユニクロ・パリ・グローバル旗艦店から販売スタート
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Comments
こんにちは。いつも楽しく拝見しております。
この記事は私も興味深く読ませていただきました。
確かそのなかに、スタッフをすぐに100名増員して300名体制...など書いてあったように思います。
恐らく少し多めの採用となっているお思いますが、雇用という面でもすごいところを見せていますね。
パリの人材確保、オペレーション、教育がどうなのか分かりませんが、NYを含め多店舗展開した時に店長のポジションをどうするのか楽しみでもあります。
日本にユニクロさんの現場では、店長のポジションが重要であり、競わせることにより成長していたように思います。
王将が店舗によりメニューが違うと言うところまでは行きませんが、
同じようで微妙に違うユニクロがあったりしますよね。(女性店長のところはメンズの売り場が汚いとか・・・その逆も・・・)
ヒートテックも2倍の販売目標みたいなようですが、あれだけの品番数のアップは、工場の負担(返品)は大変でしょうね。まぁそれよりも売上がすごいのでしょうが・・・
Posted by: 親父の親父 | November 06, 2009 07:26 PM
親父の親父さん
いつもありがとうございます。
海外でも日本のユニクロ流を貫くとのことですが、それをベースにどんな風に柔軟に対応してゆくのか楽しみにしていましょう。
Posted by: taka | November 09, 2009 12:02 AM