店は客のためにあり、店員とともに栄え、店主とともに滅びる
先日、ビジネス書の中でもよく売れているというユニクロの柳井会長が書かれた
を読みました。
内容は前著「一勝九敗」の続編のような内容で、どちらかというと社員さんに向けた文章が多かったなと感じましたが、ファッション流通企業に勤めている方々が勉強になる、商売人柳井さんから学べる、私がドッグイヤーをつけた部分をいくつかご紹介したいと思います。
● 売値の決まり方と値引きの考え方<84ページ>
シンプルながら、SPA時代の売れるもの、売れないもの売値に対する真実が書いてあると思います。
● チラシはお客様へのラブレター <135ページ>
このフレーズは柳井語録として有名ですが、年間52回以上、ユニクロほどチラシを撒いているファッション流通企業はありません。チラシを撒いているチェーン店、これから集客のためにチラシを撒こうとする方々は必読です。
きれいごとではない、チラシのあり方に関する大原則、本質がコンパクトにまとめられていると思います。
● 先入観が商売の邪魔をする<156ページ>
スウェット上下をセット売りとばら売りの両方している話は、いろいろなことに応用できる発想ではないでしょうか。
● 次世代の経営者、起業家たちに向けて<203ページ>
柳井さんが尊敬される、ピーター・ドラッカーさんの著書から学び、ユニクロ経営に活かしている発想が簡素にまとめてあります。
● そして、この本の一番最後<216ページ>に、柳井さんが、最も好きな言葉(教訓)が紹介されています。
店は客のためにあり、 店員とともに栄え、 店主とともに滅びる
これだけ短い言葉で、小売経営の本質を的確に突いている名言はない、と共感するとともに、今後のユニクロについて、ちょっと意味深なフレーズだな、と思ったのは私だけでしょうか・・・
関連エントリーーすべてがつながっていることがSPA(製造小売業)の最大の強み
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
【おススメ本】 ベーシックのユニクロとトレンドファッションのZARAの共通点とアプローチの違いを体系的にまとめ、多くのファッション専門店のブランディング、マーケティング、商品開発、販売戦略、在庫管理、拡大戦略の参考にしていただける内容に仕上げました。SHEINやルルレモンなど新しい勢力を理解するにも、常勝企業の原理原則を知ることで見方が変わってくるはずです。
「ユニクロ対ZARA」(2014年発売) を2018年のデータでアップデートした文庫本です。
| Permalink | 0
Comments
アメリカ人
その通りだと思います
Posted by: ういあい | November 13, 2009 11:06 PM
ういあいさん
まったくですね!
Posted by: taka | November 19, 2009 03:36 PM