アバクロ日本上陸、気になる実際の日米内外価格差は?
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先日のエントリーでアバクロの日本でのマークアップ(値付)について話題にしましたが、アメリカ東海岸の提携先の方から日本から見えなくなったWEB上のアメリカ現地価格を教えて下さいましたので、ご参考までに主だったところをご紹介いたしましょう。
ともに日米WEB上で、商品カテゴリーごとの最も多い価格=最多価格の比較になります。業界では中心価格やプライスポイントと呼ばれ、お客さんから見たら、最も印象に残る価格になるあたりです。
内外価格差の計算は、日本の価格は税込みだと思いますので、米価格(ドル建て、税抜き)に為替レート($=90円)を掛け、更にニューヨーク州やカリフォルニア州の衣料品の消費税率である8.25%を掛けてみました(ニュージャージー州は0%ですが)。
カテゴリー 最多価格(米) 最多価格(日) 内外価格差
Tシャツ $24 4200円 1.8倍
長そでTシャツ $40 7200円 1.8倍
ポロシャツ $60 8600円 1.5倍
スウェットクルー $58 8400円 1.5倍
スウェットフード $80 14200円 1.8倍
シャツ $70 10400円 1.5倍
ジーンズ $80 19200円 2.5倍
パンツ $70 10400円 1.5倍
アウタージャケット $300 43400円 1.5倍
アバクロでの購入経験のある方は、消費税のからみもあって、もうちょい割高に感じられたと思いますが、ご覧の通り、内外価格差は、ポロシャツ、アウターで1.5倍、Tシャツ(長そで、半そで)、フード付きスウェットで1.8倍、ジーンズで2.5倍といったところで、商品カテゴリーによって大きな差がありますね。確かに、店頭で、全体的に高い!と思いましたが、アウターあたりは、許容範囲かな、なんて思ったものでした。
アイテムによってマークアップが異なるのは、おそらく、日本の百貨店なんかで展開しているブランドで、アバクロが同一顧客ターゲットと意図するブランドの価格を参考にしたのでしょうかね?
あるいはジーンズは壁紙でよし、売れればラッキー、一番買われるであろうTシャツでがっつり儲けようとの考えなのか・・・いずれにしても回転率ミックスと粗利ミックスは考えられているのでしょう。
ちなみにアバクロ社の2008年アニュアルレポートによると、「アバクロ」業態の年間の1客あたりの平均購買内容は次の通りです。
客単価 $86.95
買上点数 2.37点
平均単価 $36.69
そのあたりやカテゴリー別販売構成比予測から察するに、全体的には、だいたい内外価格差1.8倍というところでしょうか。
結構前に書いた「内外価格差」に関するエントリーをご紹介しておきます。
関連エントリー-ファッション商品の内外価格差、1.4倍は妥当?
アバクロの1.8倍が妥当かどうかは、ブランド側の戦略と、実際、お金を払うお客さんがそれに価値を感じるかどうか、というところなので、何とも言えませんが・・・
アバクロ社は、GAP、リミテッドブランズに次ぐ全米売上3位、世界10位くらいの規模のアパレルチェーン。希少価値を売るラグジュアリーブランドならともかく、感覚はいいとは言え、マスマーケットの企業が、この内外価格差を設定するその意図は・・・
銀座の後、福岡が2店舗目になる話も出ているようですが・・・日本はあくまでもショールームでそれを通して中国やその他アジア市場を見ている証なのでしょうか。
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