アバクロ銀座店に行ってきました
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鈴木敏仁さん主催の流通業界SNSR2Linkのオフ会に参加する前に、オープン2日目のアバクロンビー&フィッチ(アバクロ)銀座店を覗いて来ました。
やはり銀座5丁目から7丁目の交差点までは、アバクロのオリジナルフレグランスFIERCEの香りが漂っていますね(笑)。入場制限により、多少の行列ありましたが、20分ほどで入場できました。
入った瞬間、クラブのような大音量のBGMとFIERCEの香りが、自分がアバクロの店にやって来たことを感じさせてくれました。この感覚ってのはやはり、すごいことですね。
1階は、上半身裸の白人モデルとの撮影スペースのみで、商品が全くないことにびっくり。路面店であえて1階に売り場のない贅沢なファッションストアに来たのは初めてです・・・
11階まで、1フロアーあたり30坪程度の床面積の細長いビルですが、各階2/3が売り場、1/3は吹き抜け階段という構造の不思議なお店。
最上階からその吹き抜け階段を覗き込んだ時の美しさは万華鏡のよう、しばらく見入っていましたが、「建築物」としては素晴らしい、と思いましたよ。←実はこれが一番感動したこと。
しかし、エレベーターはあるものの、2-6階がメンズ 7-11階がウィメンズ。フィッティングは4階と10階、レジは3階と11階となんとまあ、買い物をする人からすると極めて不便なお店なのかと思いました(汗)。
空間、音楽、香りについては、こんなお店、日本にはそうそうないので、特に自分の好きな曲がかかった時は、テンションが上がるのですが・・・
残念ながら、商品関連については、ブランド、テイストが旬を逃した上に、法外な価格、そして、アバクロ得意の気合いが入ってオーラの出ているVP(ヴィジュアルプレゼンテーション)技術はどこにいったんだ~と憤慨してしまいました。
旬を逃しているのは、来店客層から感じました。アバクロのリアルターゲットの20歳前後の学生さん風のお客さんはほとんど見受けられず、その多くは、30-40代。はっきり言ってしまうと、昔アメリカ滞在、渡航経験があって、アバクロが好きだった人たち(私もそうかもしれません(汗))の「同窓会」?のようです。
そう思った瞬間、1990年前後、クラブではなく、六本木や赤坂のディスコ通いをしていたころのことを懐かしく思いましたよ・・・Rick Astley の Together Forever なんてかけるもんだから(笑)。
アバクロのテーマのひとつがSEXですから、日本では、そのころ着飾って、食事をしに行ったり、踊ったり、バブリーな経験をした層が一番反応して、ノスタルジックに元気が出ることに妙に納得してしまいました。
たぶん、この客層の方々が、一目でアバクロとわかる商品(ロゴが全面ですから)を着ている姿を街でたくさん見かけてしまったら、リアルターゲットの20代の方々は買わないんじゃないかな~と思ったりしました。
20代の方々が気軽に買えないのは、価格設定にもあります。アバクロのサイトの価格がオープンの日を境に、現地ドル価格から日本円に変わりました。USサイトに入ろうと試みましたが、日本のIPからのアクセスはすべて、日本円表記のサイトにしか入れないようになっているようです。残念ながら、すべての価格を記録していないのですが、
・Tシャツ 30ドル→4,200、5,400円
・デニムジーンズ 90ドル→19,200円
てな具合に。だいたい、1.6倍から2.4倍、するってーと平均2倍くらいなんですかね。モノによっては、アメリカ店頭買いの並行輸入業者の提供する価格より高いかも。
ちょうど、アバクロがロンドンに旗艦店を作ったころのニュースをネットでみつけて読んでみたら、やはり、ロンドンっ子も2倍の値段に憤慨していたようです。アバクロは、ロンドン人に Rip off(法外な値段で売りつける)してると。
Abercrombie & Fitch doubles US prices
情報化、世界との距離が縮まって、世界がフラット化する現代社会においては、生活者は、同じものなら、いかに賢くお得に手に入れるか?と考えると思います。そんな時代に、2倍の値段は考えられませんよね~これは、マーケティングとかではなくて、ビジネスセンスが問われてしまうかもしれません。
そして、各階にある人体(トルソー)が着ている服のだらしなさには、ガッカリ。本家はもっともっと、パンパンに張りがあって、オーラが出ていて、かっこいいっすよ。着せるものだけ指定されて、技術指導はされてないんじゃないでしょうか?←これもアバクロの魅力の一つであることをお忘れなく。
でも、スタッフの愛想は本国よりもよいのではないか、と思いましたよ。
以上、いったんテンションが上がりかけた私も、スイッチが入らずじまいで店をあとにしました。
しばらくは、根強いファンも多いアバクロのことですから、懐かしさ、物珍しさでアバクロ詣もあるかもしれませんが、このままでは、アバクロの日本での多店化は難しいと言わざるを得ません。
もっとも、日本より中国を見ているかもしれませんが・・・
関連エントリー-アバクロ日本上陸、気になる実際の日米内外価格差は?
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Comments
米国のカスタマーセンターに電話で注文すると、ドルの価格のままで買えると思います。
前回日本上陸(一歩手前で中止になった、田代さん、小田切さんの時です)の際、日本語カタログ発行した時の日本円表記が全く同じでしたが、本国に電話したら「米ドル希望の人には元の値段で売るようになってます」と言われました(笑
まあどっちみち今回の日本上陸は、中国出店のマーケ戦略なので、いろいろな事が中途半端になっています。
Posted by: RT | December 18, 2009 09:00 PM
RTさん
コメントありがとうございます。確かに中途半端に感じます。
Posted by: taka | December 21, 2009 04:24 PM
takaさん、こんにちは。
遅ればせながら、今日はじめて、アバクロ銀座店に行ってきました。
香水とイケメンストアモデルと壁画と音楽、すごかったですね。ああいう店づくりもあるんだと、感心させられました。
細かいことまで含めて、takaさんのブログにほとんど書き尽くされているように感じましたので、リンクを貼らせて頂きました。
価格は、やはり高い(そして、そのことがお客様にバレてしまっている)ように思います。今後それが修正されるのかどうなのか、また、福岡が2号店とのことですが、日本に何店舗くらいまで出されるつもりなのか、方向性を注視したいと思っております。
Posted by: 両国さくら | January 18, 2010 12:32 AM
さくらさん
引用、コメントありがとうございました。
壁画に関するコメント鋭い!と思いながらさくらさんのブログも読ませていただきました。
またよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | January 19, 2010 01:39 AM
いつもこちらのサイトで勉強させて頂いてます!!
本日ついに、Abercrombie&Fitch福岡店がOPENしました☆
地元ですので早速、行ってきましたょ♪
特に目立ったPRはなく、静かに当日を迎えたのですが、
今日はさすがに入店規制が行われ、
平日日中にも関わらず若干並んでの入店となりました。
店内は3フロアで、2Fはメンズ、3Fはレディース、
1Fはレディース・メンズのミックスに加え、お馴染みのモデルとの撮影スペース、
メンズのデニムバーとなっていました。
オープニングで2000円のギフトカードを配布していましたが、
なかなか売上には繋がっていないご様子・・・
それでも五感(味覚以外)を刺激する売場づくり・VMDはやはりA&Fならでは。
アメリカに住んでいた頃を思い出します!
来年にはBARNEY'S、UNIQLOグローバル店、H&MのOPENが控えており、
今後の福岡のアパレル事情に注目です。
情報があればまた是非サイトで紹介して下さい!!
楽しみにしてます☆
Posted by: Juli | November 11, 2010 03:37 PM
Juliさん
リポート&コメントありがとうございました。
福岡の情報また教えてくださいね。
これからもよろしくお願いします。
Posted by: taka | November 13, 2010 11:15 PM