価格競争、品質競争を超越する店舗空間の魅力
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1月21日の繊研新聞に、世界の人気ショップのデザインを手がけている空間デザイナー、ワンダーウォール代表の片山正通さんのインタビュー記事が掲載されており、とても共感しながら、楽しく読ませていただきました。
片山さんと言えば、90年代後半から、ア・ベイジング・エイプの系列のショップや、ビームスTで名を上げ、最近ではユニクロ、ナイキの旗艦店まで、話題のファッションストアにはこの人のデザインあり、というくらい超有名な方になりましたね。個人的にも、同氏が設計した、ブランド・商品の魅力を引き出す、ガラス張りの空間であったり、回転する商品のディスプレーがシンプルで美しく、好きです。
記事の同氏の言葉を引用しますが、
「今は市場も生活者も成熟して、価格競争も品質競争も行き着くところまで行き着いています。買う場もネットが一番便利な時代。どこでも同じ店や商品ならばみんな、安いか便利な方に流れてしまう。ここじゃなきゃいけない理由、これじゃなきゃいけない理由を各ブランドが見出していかないといけないと思うんです。それを構成する要素として、ショップ空間は重要になっている。実店舗に人々が集まる理由って、そのブランドの歴史や起源、DNAなどを感じたい、共有したいというファンのような気持ではないかと思う。それを引き出すのが僕の仕事ですし、結局それは1000円高くても良いというブランドの価値を空間を通じてわかりやすく提示することになると思うんです。」
この一文、とても共感しました。
私は、ファストファッションの登場で品質、デザイン、価格といった商品自体が良いのはあたりまえ、商品の良さだけで競う競争は、最終段階に突入したと思っています。これからは店舗空間、店舗演出、共感、感動の競争、というかすでにその段階に入ってますよね。
正月の日経新聞の未来予測に、将来、リアル店舗は、ネット販売の補完的な場と化す?、というような仮説記事がありましたが・・・冗談じゃないですよね。
ショッピングが好きな方なら、誰でも、体験したことがあるであろう、店舗に入った時、また、美しいディスプレイを見た時にオーラを感じて背筋がゾクッとした感覚。感動、共感、そして、購買意欲のスイッチが入ってしまう瞬間。それをまた味わいたくて、店舗めぐりやショッピングを続ける旅は永遠に続くのだと思います。
ハイエンドなショップでなくても、こなれた価格のファッションストアの中でも、すでに、アメリカのAbercrombie&Fitch(アバクロ)、Urban outfitters(アーバンアウトフィッターズ)、Anthropologie(アンソロポロジー)、ロンドンのTopshop、日本でもハンジロー、WEGO、moussy、Shelter、Azul by moussy・・・などがそんな感動を与えてくれていると思います。
これからも、そんな空間との出会いと共感を求めて、ファッションストアめぐりを楽しみたいですね。
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