アメリカの元気アパレルチェーン、The Buckle(ザ・バックル)
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1月15日の繊研新聞に、不況下のアメリカで、全社、既存店とも2年連続二桁増収の元気なジーンズカジュアルチェーン、The Buckle(ザ・バックル)の紹介記事が掲載されていました。
毎月繊研新聞のアメリカのチェーン店の月次業績を眺めていて、メタメタな高級百貨店やアバクロに対して、Aeropostale(エアロポステール)と並んで、このザ・バックルの数字が突出してよかったので気になっていた企業のひとつでした。
この会社、創業は60年前にもさかのぼり、全米に3桁店舗を持っているチェーンなのにかかわらず、アメリカに滞在したり、リサーチ、買い付けに何度も出かけていた私も、お恥ずかしいことにノーマークで、店舗を見たことがない(と思う)のですが、繊研新聞の記事とWEBからその特徴を整理してみたいと思います。
ネブラスカ州の田舎町で創業された同社は、92年にナスダクに株式を公開し、現在41州に400店舗超を出店しています。
IR情報によるとざっと以下の通りの概要です(2009年1月期)
売上高 712億円
前年比 127%
既存店前比 120%
粗利率 43.4%
販管費率 22.9%
営業利益率 20.5%
期末店舗数 387店舗
1店舗あたり
平均売上高 1億80百万円
平均坪数 140坪
月坪効率 11万円
品揃えは30%のPBに75のナショナルブランドを店の特性によってミックスした集荷型専門店です。
ナショナルブランドの集荷が多いので、粗利率は低いですが、販売管理費をコントロールして、20%の営業利益はお見事です。
一瞬、しまむらグループのアベイルの小型版?と想像させますが、そのナショナルブランドの顔ぶれはディーゼルからヴォルコム、ズーヨークまであって、ジーンズで75ドル~150ドル台、トップスで28ドル~80ドルが中心と低価格SPAやディスカウンターとは一線を画しているようです。
保守的な無借金経営、SPAにはない豊富なブランドの集荷により「低価格ではなく、旬のファッションが売り」、裾上げ無料、取り置き販売など、アメリカのチェーン店には珍しくきめ細かいサービスとフレンドリーさを売り物に、お客さんにエキサイティングな買い物体験を提供することを第一の理念に掲げているようです。
日本のNBジーンズ、リーバイス、エドウィンなどを核とした日本のジーンズチェーンストアの多くはそれらのメーカーと一蓮托生、ユニクロの進化に翻弄され、二桁減収の厳しい情勢が続いています。
PB強化で利益確保、割引セールの連発と、同質化とマンネリ化から脱出できず、なかなか、今後の方向性が定まりませんが、不況下、SPA群雄割拠のアメリカのジーニングカジュアルマーケットでザ・バックルのような元気企業があることは、励みになるのではないかと思います。同社の魅力は一度研究してみる必要があるかもしれませんね。
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