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February 12, 2010

事業のライフサイクルとその時活躍する人材

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 個人的な話ですが、先日、来年に向けて就活を始めた、息子の家庭教師の先生(大学生)から、就職相談を受けました。

 20数年前に私が総合商社を中心にリクルート活動を行ったころの話から、企業にとって必要な人材についての話まで、彼へのアドバイスを通じて、自分のこれまでのキャリアを振り返るいい機会にもなったと思いました。

 その中で私が話したことのひとつに、事業のライフサイクルとその段階に応じて活躍する人材の違い、役目の違いについての話があります。

 私は、サラリーマン時代、出向先を含めて4社で仕事をし、今は独立してそれ以上の数の会社とお付き合いをしていますが、そのキャリアを通じて、おおざっぱに次の4つのタイプの人たちに出会って来たかな、と思います。

 1)新しい事業を始める人(事業導入期に強い人)
 2)事業を軌道に乗せる人(成長期に強い人)
 3)事業を安定的に守る人(成熟期に強い人)
 4)事業の幕引きをする人(衰退期に強い人)

 すべて自己完結出来る人など出会ったことはありません。

 どのタイプが偉いとか偉くないとかではなく、みんな会社にとっては必要な人材で、バランスを保ってキャスティングすることが大事、そして、得手不得手に関係なく、不得手な部分をやらせてしまっては、その人材のいいところは活かせない、と思っています。

 ちなみに私は2)のタイプです。1)のタイプの人をリスペクトしながら、いかに3)のタイプの人にバトンタッチをするかを常に考えて仕事をして来たと思います。役目が終われば次に行くのが自分の宿命だと肝に銘じて、仕事にしがみつかないように・・・。

 そして、今から8年前、私がアパレル専門店チェーン勤務時代に取締役に任命された時の話ですが、ある先生からこんな話を聞かされました。

 取締役は英語で言うとexecutive(エグゼクティブ)。その動詞であるexecuteには実行、執行の意味もあるが、処刑するという意味がある。

 取締役は、社長のイエスマンではなく、ダメだと判断した事業や仕事を止める(処刑する)決断ができる、勇気ある人間でないと務まらない、と。

 そんな話に共感し、4)のタイプの人材の重要性を感じ、在任時は、いくつかの取り組みの幕引きも行ったものでした。

 さて、あなたはご自身がどのタイプの人材だと思いますか?

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