セール後の反動とセール前の買い控え
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日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞に、ユニクロの1月国内事業既存店単月売上高の前年対比が、7.2%減と6か月ぶりに前年割れだったことに関する記事が掲載されていました。(内訳は客数2.3%減、客単価5%減)
要因は、11月~12月にかけての大規模セールによる販売増加による反動、ヒートテックやダウンジャケットなど冬物在庫の不足とのこと。
9月-12月までの秋冬商戦、ユニクロの驚異的な既存店売上増収を見れば、予想以上の?売上上ブレによる「玉切れ」も十分説明がつく話で、きっと半期や通期トータルの業績には、影響はないのでしょう。
しかし7-8月や1月と言ったシーズン後半に、実需型のはずのユニクロが、まだまだお客さんが欲しい夏物や冬物在庫が薄く、一方、セールを引っ張る上層マーケットのファッション企業を尻目に、秋物や春物を業界水準以上に前倒しして全面に展開している様にちょっと違和感を感じたりする今日この頃です。(←でも前倒しでちゃんと売り場構成できるのは立派ですよね~)
ところで、今回、記事でも使われていた「セール後の反動」、それからもうひとつ、「セール前の買い控え」という言葉、よく業界で売れない時期の言い訳に使われることがあります。
あたかもセールでお客さんが買い尽くしてしまった後だから買いに来ない、とか、セールが近いからそれを待っている、という説明ですね。
その言い分、一理ありますが、本当にそれだけの理由でしょうか?
私は常々、現実は、企業側が売上ピークやセールに集中しすぎて、その後の対策ができておらず、店頭在庫が欠品だらけだったり、販売ピーク時期の後~セールスタートまでの間の欠品および店頭鮮度欠如、すなわち気の緩みによる売り逃しが売上減の大きな要因のひとつだと思っています。
つまりお客さんは買いに来ているのに、欠品による買い上げ率の低下=機会損失が売上減の原因だと。
もっと頻繁に起こっている話に置き換えて言えば、もともと売上指数の高い週末はよく売れるけど、月曜日や火曜日の売上が低いとお悩みのお店も同じことが当てはまってると思っています。
今、業界が厳しい中、比較的堅調なところは、皆、それをわかっていて、セール後対策、週初め対策含めて、売り逃しを少しでも減らし、売上を安定させようと必死に工夫、努力をしているところが多いと思います。
このご時世、刺激的な仕掛けで一発逆転もいいかもしれませんが、小売に奇策なし、日々の欠品防止(いろいろな手立てがありますが)による買い上げ率アップ、維持の努力の積み重ねも怠ってはいけないと思っています。
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