クロスカンパニーの強み
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先週から繊研新聞の一面で連載されていた「クロスカンパニー次なる挑戦」全5話が、4月7日で終わりました。
厳しいアパレル業界の中でも、着実な成長を続ける、「アースミュージック・アンド・エコロジー」などを展開するクロスカンパニーさんに関する記事は毎回興味深く読ませていただいています。
仕事柄、時折、証券アナリストの方々や経済紙誌、一般紙誌の方々にお会いする機会がありますが、よく聞かれる質問のひとつに、「ユニクロ、しまむら、ポイントの次の成長株、注目企業はどこか?」というものがあります。私は、だいたい年商200億円~300億円台のいくつかの元気企業の名を挙げることにしていますが、クロスカンパニー社もその一社です。
同社に関する繊研新聞などの記事を読んでいていつも思うのは、内容がとてもわかりやすく、共感するところがすごく多いということですね。記者の方は、たぶん、いろんな企業を同じように取材して、同じように記事を書かれていると思うのですが、同社に関する記事が特別なのはなぜでしょうね・・・。
感性が重視され、属人的で、時流や勢い、そして「あいまいさ」がたくさんある我が業界では、業界内ではわかっていても、業界外の方に、何でそのブランドが売れているのか?何でその企業が伸びているのか?を説明するのが難しいことが多々あります。
これに対して、右肩上がりではない、このご時世に、ファッション小売店を多店舗化して行く上で、企業理念とともに、どういうことを大事にして、どんな優先順位をつけて、何に重点的に経営資源を集中投資して行くかに関して、シンプルに突き詰めて行くと、行きつくやり方っていうのがあって、クロスカンパニーはそれを当然のごとく次々にしくみ化、制度化しているというのが、そう感じる理由ではないかな、と思います。
たとえば、小売業で一番大切なのは、店頭最前線の人材であることは誰もが認めることでしょう。
ファッション販売では、商品がもっとも大切なのは間違いありませんが、店頭が、ブランドや商品の良さをお客さんに伝える環境、コミュニケーション力と、店頭鮮度の維持と企業利益のために、商品をタイムリーに、しっかり売り切る力がなければ、ビジネスとしては、片手落ちというか、長続きしないでしょう。
頭ではわかっていても、実行できる企業は少ないです。なぜならば、人材をコストと考えている企業が多いからです。
同社の店舗スタッフが全員正社員だったり、彼女たちが力を発揮できる環境、教育や、永年働きやすい制度を整えたり、売り切るためのマインドやスキルを養い、考える現場づくりに徹底投資をしているのは、至極あたりまえの手段であって、そこまでわかりやすく徹底している企業は、業界の中に今のところ他にはなかなか見当たらないかもしれない、と言ってもいいかもしれません。
あと、石川社長の理念ややりたいことをわかりやすく、上手に社内に落とし込み、社外に情報発信できる参謀(キーパーソン)がいることも間違いないでしょうね。
09年度売上高266億7200万円(前年比19.6%増)、経常利益29億6400万円(同6.9%減)、10期連続の増収、7期ぶりの減収のクロスカンパニー。10年度は売上高350億円、経常利益51億円の目標。
見えないところで、まだまだ、いろいろ課題はあると思いますが、成長企業としての力の入れどころとして、同社の進み方は、極めてまっとうである、と評価すべきでしょう。今後、打つ手にも注目して行きましょう。
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Comments
>年商200億円~300億円台のいくつかの元気企業
教えてくださいませ。
クロスカンパニー上場してなくて、ちょっとがっかり(泪
しかしこの規模なら上場しても良さそうなのに・・・・・
Posted by: kanji | April 10, 2010 10:48 AM
kanjiさん
その中で、公開を視野に入れているのは、この記事のC社ともう一社B社ですかね。
また、その規模ですと、J社とI社も該当しますが、公開は???
ご想像くださいませ。
Posted by: taka | April 13, 2010 02:58 AM