ユナイテッドアローズが始めた在庫運用の試み
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5月20日の繊研新聞、日本繊維新聞に、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営するファッションEC最大手スタートトゥデイとセレクトショップ最大手ユナイテッドアローズ(UA)の在庫連動に関する記事が掲載されていました。
要は、
・スタートトゥデイがUAから商品を買い取り、自らのリスクで販売するZOZOTOWNサイト上の在庫
・スタートトゥデイがUAから運営委託を受けているUAオンラインストア上の在庫
・UAの店舗向けも含む、倉庫在庫
以上、すべての在庫情報を共有、スタートトゥデイ側で一元化することができるようになり、UA側(リアル店舗のぞく)に商品在庫がありさえすれば、ZOZOTOWNで売り逃しがなくなるという在庫連動のようです。
これによって、UA側も店舗にある在庫以外のすべての在庫が24時間販売可能になることになるわけで、理論上、在庫効率が上がることは間違いないでしょう。
これは、多くのリアル店舗とオンラインストア販売の両方を行っている企業が実現したいと思っている理想形のひとつでしょうね。さすが、ファッションEC運営の雄、スタートトゥデイが絡んだからこその業界先駆けての実現と言ってもよいのではないでしょうか?
ひとつ気がかりなこととしては、店舗の営業時間中、UAの倉庫在庫は、各店舗とZOZOが取り合いをするわけで、このしくみで行くと、実質、ZOZO優先となり、稀だとは思いますが、客注(お取り寄せ)を取ろうとする店舗側に若干のフラストレーションが起こる可能性があることくらいでしょうか・・・それとも日中は店舗、夜間はZOZOと言った、時間帯別に優先権をスイッチするしくみになっているのでしょうか?
いずれにしてもファッションストアの多店舗化、マルチチャネル化が進む今日において、在庫の見える化、一元化は、在庫コントロールをする上での基本となりますからね。
もうひとつ、UAの在庫運用に関する話題ですが、これは顧客を巻き込んだ話です。
同社は、各商品の店舗ごとの在庫状況を、ウェブ上で顧客に公開し始めましたね。数日前の日経MJに記事が掲載されていたので、チェックしてみました。
今、UAオンラインストアでは、リアル店舗で販売している商品の多くを網羅しているので、気になる商品を、オンラインストア上で
①商品指定→②カラ―サイズ指定→③取扱い店舗のボタンをクリックすると、
各店の在庫状況がわかるようになっています。
これは、使えるかも。
私は、国内ブランドですと、大きいサイズ(XLとか)でないと着れない人なので、店頭で、欲しい商品があっても、サイズがなくて、買えない、お取り寄せは面倒、なんてことがしょっちゅうありますから・・・あらかじめウェブで自分のサイズがいくつかありそうな最寄り店をチェックしたうえでお店に行くなんて行動になるかもしれません。
何でも売れる時代には、企業は、ただただ、商品を作ること、仕入れて配分することだけを考えればよかったと思いますが、今の時代、各所で起こる在庫の販売機会ロスによる顧客不満足、売上減、なのに、期末〆てみたら在庫が沢山残っていた、という状況が、どれだけ企業業績や顧客作りに影響を及ぼすか、はかり知れません。
そこで必須になるのが、期中の在庫コントロールです。在庫の一元管理は運用のための基本中の基本でしょう。
そんな顧客との1つ1つの販売機会を大切にする心がけ、積み上げが、行く行く企業と顧客の関係に大きな差をもたらすはず、と強く感じています。
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そこで必須になるのが、期中の在庫コントロールです。在庫の一元管理は運用のための基本中の基本でしょう。
Posted by: moncler damen vest | December 20, 2010 05:49 PM