ユニクロが、3-5年後には毎年5000億円!?の売上増ペースで出店するとか
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5月14日の日経MJに、ファーストリテイリングの柳井会長が同紙に語った、今後のユニクロの事業拡大構想に関する記事が掲載されておりましたが、そのあまりにも高い目標数値にちょっとびっくりしてしまいました。
記事によれば、2020年にグループ合計5兆円という世界のファッション業界で前人未到の売上目標を掲げている同社ですが、そのためには、ユニクロ事業が、3-5年後には
・最低年10億円程度は売る店を年間500店舗づつつくり、毎年5000億円ずつ売上高をアップしなければいけない。
・500店舗の出店のうち、約9割は海外に振り向ける。
・そのための課題は、来年以降に大量採用する予定の外国人の育成である。
という話です。
ちなみに、
09年8月期の国内ユニクロ事業売上高は5381億円、海外事業は377億円の計5758億円。
10年8月期は、上半期のペースで計算すると、国内事業が6500億円超、海外事業が900億円程度の計7400億円くらいになる見込みです。
ユニクロ、気が付いたら結構大きくなったなぁ、と思い、競合するグローバルSPAの業態(ブランド)単独の売上高をちょっと計算してみましたが、ユニクロっていつの間にか、
1位 H&M 1兆2056億円(09年11月期 SEK=11.9円で計算)
2位 ZARA 8310億円(10年1月期 €=114.3円で計算)
に続く世界3番目のファッションストア(業態)になっているんですね。しかも、今のペースで行くと、2年後にはInditexのZARA業態単独の規模を追い越すかもしれません。
ちなみに
4位 OLD NAVY 5366億円(10年1月期 $=92.4円で計算)
5位 GAP 5175億円( 同上 )
は09年時点で抜いていました。
それから、出店についてですが、これまで、ユニクロは、国内外合わせて毎年80~90店舗台の新規出店を続けてきましたが、H&Mは200店舗ペース、ZARA(単独)は毎年150店舗ペースで出店をしています。
参考までに、各社の1店舗あたりの売上高、売場面積(坪数)、月坪効率を、各社公開情報もろもろ総合させると、
平均売場面積 1店舗あたりの売上高 月坪効率
H&M 400坪強 年商 7億円 約14万円
ZARA(単独) 300坪弱 年商 6億円 約18万円
ユニクロ 200坪強 年商 6億円 約25万円
といったところです。こうみると、ユニクロの1店舗あたりの平均値は世界的に見ても、とても効率が良いんですよね。
年商10億円の店を年間500店舗出店ということは、理屈的には、H&Mより大型で、H&Mの1.4倍くらいの売上規模の店を、H&Mの2.5倍のペースで出店するということですからね。
それにしても、ユニクロは最近、500坪級の大型店、1000坪級の旗艦店の出店が目立ってきましたが・・・効率はどうなっているんでしょうかね。都心部はそこそこの効率は出されると思いますが・・・
高い理想を掲げるのは、柳井さんらしいと思いますが、歴史的に、小売業がおかしくなる時は、得てして、効率が悪いお店を無理して多店舗出店するところ(投資の失敗)から始まることも、当然ご存知かと思います。
H&M、ZARAといった、持続的成長の上手な先輩グローバル企業をベンチマークしながら、その壮大な計画をどのように進めて行くのか、とても楽しみなところです。
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