プロパー(正価販売)期間中の期間限定値下げセール
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6月10日の繊研新聞に、ここのところファッションビルや、ショッピングセンターで、プロパー販売時期に定期的に行われるようになった、カード会員10%OFFセールや期間限定値下げセールに関する記事が掲載されていました。
97年3月から始まった、毎シーズン2回づつ開催されるルミネカードの期間限定(4-5日間)10%オフセールは、ルミネの快進撃にも寄与し、その好調ぶりに触発されて、ここ数年で、パルコの会員限定5%オフ(3週間連続)や丸井の同10%オフセール(7日間)が始まりました。
そして、昨年末、イオングループが行った、会員・非会員かかわらず、すべての買い上げ客に20%値引きした「いきなり値下げの5日間」セールが、消費低迷の中、期間売上30%増と好調だったことから、同グループでも前出のファッションビル同様にシーズンに2回づつ期間限定値下げセールを定期化しようという動きがあるようです。
ちょうど6月10日からイオングループで、同グループ3回目の開催となる、「みんなに値下げの5日間」セールが始まりましたが・・・
記事によると、プロパーシーズン中に値下げセールをしてしまうと(しかも20%OFFも!)、
・以前に定価で購入された顧客をがっかりさせてしまう、
・顧客が、価格不信を持ち、「セール待ち」が起こる
・たとえ売上が増えても、3割以上増えないと、増益効果がない
・毎回の売上が跳ねるほど、ハードルが高くなり、麻薬のように常態化、セール乱発につながる恐れあり
と当然の疑問を呈するテナントも少なくないようで、今回のセールは値下げのしかた(対象商品とOFF率)はテナント各社にお任せ、と早くも足並みがそろわなくなって来た模様です。
そもそも、記事に掲載されている、ルミネ以外のデベロッパーの値下げセールの開催時期は、もともとセールをしなくても普通に売れる時期(実売期)にかぶさっているようなので、テナント側の上記の懸念の声はもっともだと思います。
一方、ルミネ10%オフセールは、その開催のタイミングは絶妙で、実売期を1週前倒しして、競合より半歩早く売れ筋を確認したり、実売期直後に更なる消化を図って半強制的に売場を切り替える意図もあるので、他社は、セールそのものを真似るのではなく、セールのタイミングや目的、使い方も緻密に考えるべきなのでしょうね。
SPAやファストファッションがファッション商品の賞味期限である販売期間を短縮している今日、プロパー期間中の店頭鮮度を優先した多頻度投入、販売期間終了後の値下げ消化販売は、業界のスタンダードになりつつあります。
そして、その方法論もブランディングの一環としてしっかり考えるべき時期が来ているのではないでしょうか。
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