和製ファストモデルも再構築の時?
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7月1日の日経新聞に、日本におけるファストファッションビジネスモデルの代表格であり、厳しい市況の中でも、堅調な業績を続けて来た、ポイント社の2010年3-5月(四半期)決算に関する記事が掲載されていました。
全社売上高は、出店効果もあって7%増ながら、既存店売上が6.4%減、値下げ処分が増えて、粗利率が悪化し、営業利益が10%減って、純利益が二ケタ減となったようです。
同社が減益の要因に挙げていたのは、
・3-4月という春物ピークシーズンの天候不順による売上不振
とあわせて
・昨今の中国人件費上昇問題で、工員の確保が不安定になった委託先の中国工場の生産能力が低下し、商品の納期遅れによる機会ロスが発生した
というものでした。
同社は、
○等身大MDと商品企画の射程を短く設定することによって的中率を高め
○シーズン中に、必要十分な量の商品をきめ細かく買い足し
○最低限の店舗在庫に対し高頻度物流による補充を行う
ことによって、少ない在庫で機会ロスを防ぎながら、店頭鮮度と商品回転を高めてきた、今、ファッション業界が最もお手本にすべきビジネスモデルのひとつを実践して来た会社ですが・・・
そのビジネスモデルにも、急速に「世界の工場」から「世界の市場」に変貌する中国の労働環境、生産現場の変化が、いよいよ影を落とし始めたのではないか?という話ではないでしょうか?
商売人気質と現場対応力(PDCA)の長けた同社のことですから、改善策はすでに打たれていると思いますが、昨今の中国人件費上昇問題は、同社に限らず、和製ファストモデルの、ODMメーカーと組んだ中国一極集中や、すべての商品群を、同じリードタイムで回す日本型SPA方式の見直しのきっかけになるのではないかと注目しております。
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