ファッション消費は退化したと思いますか?
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昨夜は、先頃 ユニクロ症候群-退化する消費文明 を出版された、アパレル業界のトップコンサル、小島健輔先生と、先駆けて春にユニクロ進化論
を出版された、業界のお仲間でもあるWWDジャパン編集デスクの松下久美さんの最近のファッション消費に関する講演&パネルディスカッションがあるということで、楽しみに聴きに行って参りました。
パネルディスカッションでは、お二人を含む5人のパネラーの方々が、
・ユニクロやファストファッションを取り巻くマーケットをして消費感性が「退化」したという立場
・ユニクロは企業として「進化」しているとする立場
・退化ではなくマーケットが「変貌」しているのだとする立場
大きく分けて3つのご意見が発表されましたが、時間の関係で、各パネラーの主張で終わってしまったのが残念、もう少し時間があって、論点がはっきりして、ディベートの形になっていたらもっと面白かったのにな~と思ったのと、
あと、パネラーも聴講者の多くも80年代バブルを経験した方々が多かったようで(私もそうですが・・・汗)、その立場だけではなく、今回、退化していると指摘されているデジタル世代?の若者たちの意見も取り入れていたら、なお良かったのにな、というのが感想です。
今回のテーマに関する私の意見としては、
今の若者は、昔の人みたいに、楽しいことは、車やファッションや音楽とか限られてないし、ファッションでも、ハイブランドからファストファッション、ユニクロ、古着まで豊富になった選択肢から、限られた予算の中で、上手に「いいとこどり」をしているので、退化しているとは思えません。
選択肢が少なく、お仕着せで、高く買わされていた我々の世代に比べ、うらやましいと思いますけどね。
中高生までと、中高年の中には、確かに上から下までユニクロって人もいるかもしれませんが、ファッション消費の中心客層である、都心部の若者たちは、肌着、靴下、Tシャツのようなインナー、無地ニット、パンツあたり、人目でユニクロのものとはわからないものはユニクロを取り入れても、ユニクロのアウターには抵抗を示し、あまり着ないという選別眼を持っていますしね。
今、上から下まで、ユニクロを着ている世代だって、ユニクロ台頭以前よりは、結構、そつなく、こぎれいになって、見てくれはよくなったのではないでしょうかね?・・・ユニクロ様様(笑)
ファストファッションの上陸によって、これまで高いお金を出してまで、ファッションを楽しもうと思わなかった方々も、気軽に買える(価格)、自分が着ることのできる(サイズの)トレンド服が登場したことによって、よりファッション消費に興味を持ち始めたのではないでしょうか?
ファッション業界人や、もともとこだわりのファッション好きにとっては、ユニクロやファストファッションは面白くないと思う方も少なくないでしょうが、世の中のファッションに関する幸福の総量は確実に増えていると言ってもよいのではないでしょうか?
むしろ相対的に退化しているのは、昔ながらのやり方を変えようとせずに、ユニクロ他SPA系企業の進化や若者の多様化する嗜好について行けない企業や業界人なのかもしれませんよ(笑)。
全般的には、気づきがあって、自分の頭の整理できたので、聴きに行ってよかったなと思ったセミナーでした。
終了後の流通業界の私の先生である月泉先生や松下さんたちとの会食も有意義でしたし・・・
関連エントリー-共同通信社連載コラム「ファッション消費革命」
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Comments
仰る通り、若者が退化しているという考えは少々納得いきませんね。
ユニクロの売上が伸びる≠感性が退化?
トップコンサルなら感性の定義付けをしっかりしてほしいですね。
Posted by: blue | August 05, 2010 08:04 AM
blueさん
コメントありがとうございます。
小島先生の本に、説明もありますので、一度読んでみて下さい。
見方によっては一理ありますが、定義付けは難しいものです。
Posted by: taka | August 09, 2010 11:09 AM