ユニクロ心斎橋筋店がジーユーの国内最大店に業態転換
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8月30日の日経新聞他に、ファーストリテイリングが、ユニクロ最大級の旗艦店であった大阪心斎橋筋店(を同グループの低価格業態、g.u.(ジーユー)に業態転換することに関する記事が掲載されていました。
これは、ユニクロが10月1日に心斎橋筋の長堀通り近く、ZARAの裏に国内初のグローバル旗艦店(800坪)を開店させることに伴うもので、ユニクロは、新グローバル旗艦店への戦力の集中、一方、急拡大中のジーユーに、アジア人観光客の多い同立地出店のチャンスを与えることによって(10月22日開業)、グローバル出店への弾みをつけようという目論見と思われます。
今日は、大阪のクライアント先との定例ミーティングだったため、あらためて心斎橋筋を歩いて見ました。すでに閉店してしまった旧ユニクロ心斎橋筋店は、心斎橋筋のど真ん中に位置し、私の定点観測店舗のひとつでもありました。
私の率直な意見は、この立地、あえてジーユーに渡さずに、ユニクロをそのまま運営していてもいいのにな、もったいないな、というところです。
世界の強豪、商売に長けたZARAや国内ではABCマートなどがそうしているように、この心斎橋筋は、大阪商圏における最も魅力的な立地のひとつであり、特に、グローバルチェーン、ナショナルチェーンなら、2店舗、3店舗あってもいい立地です。つまり、入り口と出口を押さえ、「面取り」をすべきエリアだと。
ユニクロであれば、今回グローバル旗艦店をオープンさせる長堀通り側(ZARAの裏)に1店舗、旧心斎橋筋店(真ん中)、そして、戎橋からなんばの高島屋の間、理想的にはH&Mの近くに物件が出次第、もう1店舗あってもいいはず、と思います。
そういう意味では、ZARAの2店舗で心斎橋筋の入り口と出口を押さえる「面取り」のしかたは、相変わらず絶妙と言わざるを得ません。
一方、現段階では、ジーユーに標準の3倍という500坪は負担ではないかな~と
確かに単品を見ると、ユニクロR&D商品開発チームが投入されてからというもの、ユニクロよりもチャレンジングな、トレンド要素を持ちながら、郊外のファミリー層が喜びそうなデザイン商品も少なくなく、低価格でがんばってることは認めたいと思います。
そして、2013年までに、200店舗、500億円体制の計画のあるジーユーに都心デビューのチャンスを与える機会になるとは思いますが・・・
昨年オープンした川崎駅前の大型都心立地店舗である川崎ダイス店(260坪)は、好立地ゆえ同じ館のユニクロの売上をしのいでいるように見受けられますが、何度か覗いたところ、1品番、場合によっては一色で1スパン(什器)を埋めなければならない箇所が何箇所も見受けられるほど間延びした売り場になっている印象を受けます。
あと、ユニクロに対するジーユーの位置づけを、米GAPの低価格業態、OLD NAVY(オールドネイビー)に重ねる見方をする方もいらっしゃるかもしれませんが、低価格ながら、店舗内装は、60年代モータウンのレトロな世界観を持ち、買い物客に安物買いをしている気持ちにさせない工夫しているスタイル提案型のOLD NAVYと、ユニクロの進化前、居ぬきのような店舗で、単品集積価格訴求量販スタイルのジーユーを比較するのは違うかなと思います。
でも、この心斎橋筋出店を機会に、ジーユーに世界観をつくり、価格と商品以外の付加価値をつけるのなら楽しみにしたいところですが・・・
あと、今のジーユーの質感は、アジアの流通素材を活用するなど、素材にかける手間、製造プロセスから、ユニクロのそれとは全く違いますが、将来的には、ユニクロ流よろしく、生産背景などを共有してゆくとなると、ともすればユニクロと食い合いになる危険性は否めないと思います。将来的に一緒にしちゃうことも視野にあるのかもしれませんが・・・
ファストリは、ユニクロとジーユー2店舗でどう、ZARAやH&MといったグローバルSPAと競合してゆくのか?
この秋、心斎橋筋がますます熱くなりそうですね。
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