しまむらの「アベイル」業態の30-40代向け商品開発
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8月11日の日経MJに、昨年、しまむらが合併したカジュアル衣料業態「アベイル」(100%子会社だったものを合併したもの)の今後の商品開発に関する記事が掲載されていました。
「Avail(アベイル)」は、郊外に300坪クラスの大型店に、ナショナルブランドメーカーのウィメンズ、メンズ、キッズ、服飾雑貨、シューズを集荷型で展開するジーニングカジュアル業態。
競合のライトオンやマックハウスよりNBジーンズの品揃えがかなり少なく、その分、客層別シーズンテイストをコーナーごとに明確にしながら、メーカーの絞込みをさほど行わず、バラエティ豊かな品揃えが特徴のジーンズカジュアル業態で、NBジーンズの売上構成比が高いチェーン店の既存店売上が前年比8がけ(80%台)くらいで推移する市況の中で、前年度は98%前後と微減ながら、今年度は102%と健闘しています。
都内某所の「アベイル」は定期的にチェックしておりますが、低価格ながら、チャレンジしてるな~と思う尖った商品も少なくなく、メーカーさんの企画のいいところを生かしている、という印象を持ちます。また、しまむら同様に、業績がよく、将来性のある数少ない売り先ゆえに、元気のある、チャレンジしているナショナルメーカー(アパレル)の博覧会状態になっていますので、チェーン店のバイヤーの方にとっては、仕入先開拓の参考にもなるかも。
そんなアベイルの業績を見ていると、ユニクロ以外のカジュアルチェーンが全滅というわけではなく、やはりやりようなんだろうな、と思わざるを得ません。
前説が長くなりましたが・・・
記事によると、しまむらは、「アベイル」合併にあたり、「ファッションセンターしまむら」本体と「アベイル」の若年層向け商品の棲み分けを行ったようで、
・しまむらは従来の比較的コンサバライン
・アベイルはしまむらよりトレンド性の高いデザイン商品を中心に
それぞれ品揃えした結果、最近の既存店の売上の前年比は、アベイルのほうがファッションセンターしまむらを上回っているようです。
アベイルの課題としては、今のところいい感じで推移している売上も、よいからと言って、このまま進めてトレンドに寄りすぎると、郊外立地の中心顧客である30-40代が離れていってしまうことで、今後、同客層でも抵抗なく着れるデザインの商品を開発するとのことです。
トレンドを追いかけて、初年度は単価が通り、売上を伸ばしたけど、次年度はコンサバ客層の客数減を単価で補い切れず、売上が下がったという苦い経験を私も持っています。
その処方箋としては、
1)トレンドの要素を持つベーシック商品の的確な品揃え、
そして、
2)デザインはそのままでも、大きいサイズを増やすなど、サイズ対応をすること
が効果的だったものです。
しまむら本体でも、以前、ファッション化の流れの中で、ヤングと同時に、ミセス商品を充実させるにあたって、ミセスメーカーとの取引を増やすのではなく、ヤングメーカーにマインドそのままで、サイズ対応してもらうことによって、ファッション化、業績を伸ばしたところもあるようですので、アベイルの方も、今お買い物に来てくださっている顧客の気持ちになって、商品開発をされることでしょう。
そうそう、話はそれますが、今、業界はスリムフィット流行りですが、細身にしたらサイズを増やさなくちゃお客さんは逃げちゃいますよ。な~んて思う今日この頃です。
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