単純でわかりきったことがうまくいく
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最近読み終えた本のご紹介ですが・・・
リ・ポジショニング戦略;ジャック・トラウト、スティーブリブキン著(翔泳社)
10年ちょっと前に、リテールマーケティングを勉強していた時に、アメリカのマーティング界の大家、アルライズ氏とこのジャック・トラウト氏が書かれたベストセラー本(原書)、「ポジショニング(POSITIONING;THE BATTLE FOR YOUR MIND)」を読んで、感銘を受けたものでしたが、時代と競争環境が急激に変わった現代、あらためて、「ポジショニング」と「リ・ポジショニング」戦略の必要性について書かれたのがこの本(翻訳本)です。
よくマーケットポジショニングというと、ブランドやメーカーが、企業側の都合や解釈で、マーケットの中での競合ブランドと自社ブランドの関係、位置づけの違いを語ることが多いと思いますが・・・
著者が言う「ポジショニング」の考え方は、ブランド(自社、競合ともに)に対する、現状の顧客の認識(どう思われているか?)を利用して、それぞれの強み弱みを整理し、これから、どうわかりやすく再認識してもらうか、を考え抜くところからスタートする立場をとります。
その上で、大切なのは、複雑な問題を、いかにわかりやすくして、納得してもらうか?に尽きます。
最近、池上彰さんの「わかりやすさ」シリーズもブームですが・・・話をわかりやすくするのは、小手先のテクニックではなく、まずは、すべてを語ろうとするのではなく、ストーリーの中から、余計なこと(枝葉)は徹底的に削ぎ落して、強力なひとつのメッセージに的を絞ること、すなわち、顧客にとってわかりづらいこと、さほど重要でないことは、「捨てる勇気」を持つことが大事だと思います。
企業ブランディングだけではなく、組織における自分ブランディング、またプレゼンテーション、プロジェクトマネージメントにも通ずる話ではないでしょうか。
また、本の後半に、同じ発想の延長線上で、「単純でわかりきったことがうまくいく」ことについて書かれた章があります。
著者が指摘するように、世の中のコンサルタントや専門家は、一般的にクライアントから「そんなことわかりきってる」と言われるのを恐れて、問題をあえて複雑に難しくしようとするところがあるようですが(同業として苦笑)・・・「単純でわかりきったことがうまくいく」の話には、あらためて自分の仕事のポリシー、進め方の整理ができたような気がしてスッキリしました。
ハウツーものではありませんが、事例がいろいろ出ているので、ご興味ありましたら、頭の体操のつもりでお読みいただければと思います。
ユニクロの躍進、ファストファッションの台頭といった強烈なパワープレイヤーの登場によって、マーケットの常識が変わる、パラダイムシフトが起こっているファッション業界では、これまでの固体概念にとらわれない、むしろ自らの本来の強みにフォーカスしてわかりやすく、置き換え、しっかりと顧客の心の中の指定席に座る「リ・ポジショニング」の絶好のチャンスだと思います。
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