ポイントが取り組む独自デザイン、生産プロジェクト
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9月3日の日経MJに、ローリーズファームなどを展開するポイントが、同社が展開する、ブランド複合大型店「コレクトポイント」で店名と同じ独自ブランドの本格展開を始めることに関する記事が掲載されていました。
同社は、かつては、「ポイント」という名のメンズカジュアル専門店を運営していたものですが、現在は、ローリーズファーム、ジーナシス、レイジブルー、ハレ、グローバルワークなど、社名とは関連のない名を冠した10数ブランドを、それぞれの屋号で個々に展開するファッション企業です。
昨年、「コレクトポイント」という自社ブランドの複合大型店を立ち上げたコンセプトには、200坪から500坪超の大型店展開を基本とするユニクロや外資SPAとのグローバルな競合を想定し、かつ、海外展開に向けてコーポレートブランド「ポイント」をアピールする意味もあったと認識しております。
また、グローバル競合にあたって、同社が課題のひとつとしていたのは、同社が自前でデザイン、生産機能を持たずに、商社など外部ソースに委託し、商品チョイスと販売に注力する、いわゆるODM体制であること。
最近立ち上げた生産本部は、グローバル企業同様に自前デザイン、商品調達活動への布石であり、今回の「コレクトポイント」ブランドの本格展開の延長線上には、そんなゴールがあるようです。
日経MJの記事によれば、11月3日、新宿三丁目のH&M、フォーエバー21近くにオープンする「コレクトポイント」(約280坪)では、5割がコレクトポイントブランドになるようで、将来的には、100%とすることを目指しているようですね。
ポイントが自前でデザイン、生産する服がどんな方向性のものなのか、とても興味をもって注目しています。
記事には、まずは、既存ブランドの既存客層に向けて、カジュアルだけでなく、通勤着やパーティーウエアなど、いわゆる、シーン、オケージョン対応で「顧客シェア」を高めて行く方向のように読み取れますが・・・
よく思うのですが、ポイントにしても、アースミュージックアンドエコロジーのクロスカンパニーにしても、今、国内で勝ち組と言われているSPAの共通点のひとつは、ずばりサイズ対応だと思います。
それはサイズ展開が豊富、なのではなく、その逆。
つまり、ナチュラルカジュアルといっても、要は、フィットが緩く、着まわしが効きやすく、ひとつのサイズでさまざまな体系、幅広い年齢層に対応しているブランド、かつODM活用でスピード対応している企業に勝ち組が多いのは、業界の方であればよくご存じかと思います。
ウィメンズブランドを中心に、そんな「勝ちパターン」を持つ代表格であるポイント社が(メンズは逆に細身が多い)、あえて、モードよろしく、フィットや着用シーンを限定する服を作り込むことに挑むのか?それとも、自らの「勝ちパターン」を自前で徹底的に極めるのか?興味深いです。
前者は、ファッションビジネスの王道ですが、競合、リスクがそれなりに伴い、後者は、意外とジャパンオリジナルで、海外には現状少ない領域なので、体系の近いアジア市場あたりであれば、むしろジャパンブランドの特徴として、独自性が出せるのかもしれません。
最近プレスリリースされた、
○HARE(ハレ;モード系メンズブランド)のウィメンズラインのスタート
○銀座松坂屋向け、西海岸系、ミーハー系ブランド Jewelium(ジュエリウム)の立ち上げ
あたりにも、そこらへんの実験の意味が含まれているのでしょうか?
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