ブランドよりもファッションパーツの時代に
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11月19日の日経MJに、マルキュー系ブランドの代表格、セシルマクビーを展開するジャパンイマジネーションの小嶋社長(2010年4月就任)のインタビュー記事が掲載されていました。
よくブログにコメントを下さるayaさんによると、前日のカンブリア宮殿にも出演されていたようで・・・
2010年1月期で、基幹ブランド、セシルマクビーほか複数ブランドで114店舗、年商206億円となった同社ですが、2012年1月期からの3年間で店舗数を1.5倍の174店舗、売上高は1.7倍の360億円を目指しているとのこと。
そのために、「商品力を徹底的に鍛えなおす」という小嶋社長の、ここのところ売上の低迷が続いている「渋谷109」館全体の若者の消費動向の変化に関するコメントを引用させていただきます。
「かつてはブランドに目的を持って買いに来ていたのが、今は商品そのものを見極めて買うようになっている」
渋谷109自体の低迷は、原宿のフォーエバー21や渋谷のH&Mのような外資ファストファッションや三軒茶屋のしまむら?に売上が喰われているという見方をする業界の方もいらっしゃいますが・・・
それも少なからずあるとは思いますが、そもそも、新宿のルミネエストや、ららぽーとTOKYO BAYのような大型都心近郊SC、地方にできる109にしても、渋谷以外に「マルキュー」系ゾーンが続々と出現し、かつては渋谷109でしか買えなかった商品が別の場所で、しかも、地元近くで買えるようになったというところに、消費分散、希少性の薄れの原因があるといえるのではないでしょうか。
また、小嶋社長が指摘されるように、時代は
「ブランドリスペクト」から「自己実現」の時代
に入っていますから、ブランドよりも商品そのものにパーツとして、どんな使い勝手、お買い得感、そして、ちょっとしたコミュニケーションのネタになるストーリーがあるかの「商品価値」が重要なのだと思います。
そんな時代に、今、勝ち組と言われる企業の共通点は・・・ユニクロにしても、外資ファストファッションにしても、提供手法は違いますが、価格だけでなく、
「ファッションパーツを上手に提案していること」
と言えるのではないでしょうか。
ブランド物からユニクロからファストファッションから古着まで、幅広いファッションパーツを使って、業界側が想像もつかなかったコーディネート、重ね着、着こなしが生まれるのが東京ストリート。
その様は、お洋服のお勉強をしっかりなさった方々から見ると、「ありえない」、「退化している」、となるようですが、そんな東京ストリートを世界のデザイナーや大手ファッションチェーンのバイヤーも新しいトレンドが生まれる場所として、定点観測しているのは有名な話です。
企業側は、従来のように自社ブランドで上から下までを押し付けるのではなく、そんな生活者の消費行動の変化の中で、買いまわられる競合ブランドとの相性も考えなくてはならなくなったように思います。
顧客をしっかり観察し、そんな変化に先回りできる企業の中から、また次の勝ち組が生まれることを楽しみにしています。
もちろん、同世代の方が社長となったジャパンイマジネーションさんにも日本のファッション企業の代表の一社として、期待をしております。
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