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March 06, 2011

米ギャップの日本でのブランディングと拡大余地

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 3月4日の日経MJに、ギャップジャパンが3日銀座にオープンした「GAP」の旗艦店(約430坪)と同社の今後の日本市場での拡大戦略に関する記事が掲載されていました。

 日本の店舗が、約130店舗になって出店に一段落がついた?様相の「GAP」ですが、日本社社長のインタビュー記事によると、

 今後、基幹の「GAP」業態は、スクラップアンドビルトで店舗数は増やさず、効率経営へ。

 一方、「バナナリパブリック(バナリパ)」やGAPよりも低価格のベーシックラインで郊外SC出店を進める、「ギャップジェネレーション」(アメリカのGAP OUTLETにあたる?)の出店に力を入れる。

 また、本国で、GAP業態よりも売上規模が大きくなった「OLD NAVY(オールドネイビー)」の日本出店計画を近々発表されるとのこと。

 アメリカでは、ギャップグループの各業態は個人的にもけっこう好きで、いろいろ買い周っていたもので、それぞれのブランド(業態)のアメリカでの展開と日本での展開の違いを興味深くウォッチしております。

 日本で展開するGAPもバナリパも「舶来ブランド」?として、また、日本にカスタマイズされているので、本国のそれより一格高価で上質なのが特徴で、それゆえに、アメリカでの出店パワーに比べると、日本での出店余地は小さくされてしまっているように思います。

 果たして、アメリカには1100店舗以上ある「GAP」が日本で130店舗弱で頭打ちというのが、GAPのブランディング、ポジショニングからよかったのかどうなのか?と考えることがあります。

 バナリパしかり、これから上陸するオールドネイビー(アメリカに1000店舗超)も、どう位置付けるのか興味深いところですね。

 各国のマーケットに合わせなければ服は売れない、とは昔からよく言われる業界の先輩方のお説教ですが・・・

 ここ数年勢いのあるグローバルSPA、ZARAのインディテックスにしてもH&Mにしても、そして、それらを追うユニクロも、本社の1オペレーションでのマルチマーケット対応を基本にしています。

 さもないと、マーチャンダイジング関連の販売管理費がダブルでかかって、グローバルで見ると、利益が出しづらい体質になってしまいますからね。

 飲食やサービスが現地にあわせなければならない理由はよくわかりますが・・・ある意味、トレンド情報の出所が同じで、マーケットの時差のなくなったファッションのマーチャンダイジングについては、ローカル対応よりも、新グローバルスタンダードの方が効率がよさそうです。

 そんなビジネストレンドの中で、米ギャップは従来の路線を行くのか?競合同様にグローバル標準に向かうのか?とても興味深いところですね。

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Comments

各国のマーケットに合わせないと・・・の件、おっしゃっている(裏読み)通り、昔の話ですよね。
確かに物理的なサイズスペック、フィットはそうですが、「日本はファッション感覚が・・・」とか「テイストが多様だから・・」とか、失敗の言い訳を先に出しているようで、見苦しささえ覚えます。

Gapも、仰るように、日本では米国と商品やブランドポジショニングを違えた事が良かったのかどうか、分かりません(今現在は大成功!だと思いますが)し、今度ローンチするOLD NAVYをどうこなすか、日本の事業責任者の腕の見せ所かと。
個人的には大きく携わっていた事もあって、心から応援していますけど(笑

Posted by: RT | March 07, 2011 09:17 PM

RTさん

GAPの日本上陸は成功であること、私も同意見です。

しかし情報伝達のスピードも変わり、プレイヤー(競合)も変わると、未来は一変するかもしれません。

国内が飽和になったアメリカの小売りチェーンがようやくインターナショナルビジネスに主軸を移し始めましたが、欧州企業というか、自国のマーケットが小さくて、早くから世界に出て行った企業とどう競合するか注目しています。

これは日本企業にも言えますがね。

Posted by: taka | March 08, 2011 10:48 AM

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