eコマースの売り上げ構成比10%を目指そう!
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本日発売のWWDジャパン7月25日号、EC特集2011完全保存版が業界で話題になってますね。
業界の複数の方々がネット上で評価されているように、アパレルeコマース超入門的なわかりやすい内容で、ホントに読みでがあります。
定期購読している私も、取り急ぎ前半半分、アパレルのeコマースの現状と裏方のメインプレイヤー企業に関する記事の部分を読ませていただきました。
金額ベースでの国内アパレルマーケット全体が年々縮小する中、目下業界では、eコマースと中国向けビジネスが成長のための2大関心事に違いありません。
eコマースへの取り組み方は、記事で詳しく解説されているようにいろいろあると思いますが、
どう始め、どう売り上げを上げるかも大事ですが、
○何のために取り組むのか?その目的
を明確にした上で
○何に気をつけなければならないのか?危機管理
も想定した上で取り組んでいただきたいものです。
何のために取り組むのか?・・・
ファッションリテイラー(小売業)にとっては、やはり、実店舗(リアル)とネット通販の相乗効果だと思います。
記事中のユナイテッドアローズの事例紹介などにあるように、リアルとネットの両方を利用している顧客の年間購買額は、リアルだけを利用している顧客の2.5倍という数字は非常に重要です。
つまり、顧客は、リアルもネットも同じように使い勝手がよい店舗、そして、いつもそばにいる店舗では、リアルもネットも双方利用額を増やす傾向にあるという事実。
次に、何に気をつけなければならないのか?・・・
これは在庫コントロールを専門とする立場から申し上げますが、
いろんなECサイトある中で、間口を広げようと複数のECパートナーと多品種で取り組む時、
在庫ロケーションを分散させすぎて、在庫過多と機会損失を同時多発させてはいけないということ。
在庫コントロールをする上での大原則は・・・
在庫の一元管理と流動化ですが、
ECモールの出店場所を増やせば、増やすほど、販売機会は増えるものの、機会損失を抑えながら、粗利率、最終消化率を高めることが困難になります。
これはeコマース時代のひとつの落とし穴だと言えます。
ですから、店舗在庫、フリー在庫、ネット販売向け在庫をどう一元管理するか?はeコマース時代の優勝劣敗の分かれ道になるとさえ思っています。
このあたり、業界の中で、先行して、上手にやられているのが、今回のEC特集の中で、盛んに登場する、ユナイテッドアローズ(UA)ですね。
以前、アパレル専門店のEC比率、まずは3%程度が目標か?なんて議論がありました。
根拠はたぶん国内最大手のユニクロのEC比率がしばらく3%台(2010年8月期は3.7%)でしたから・・・
しかし、ゾゾタウン(スタートトゥデイ)と組んだからという理由も大きいですが、UAの2010年2月期のEC売り上げ比率は10%を超え、ファッション専門店最高水準となりました。
その要因は、同社の目的と危機管理が明確だからでしょうね。
このあたり、数ヶ月前に同社を取材させていただいた私の執筆記事が掲載された
がまもなく発刊されますので、ご興味あればそちらもお読みください。
UAがたたき出した、EC売り上げ比率10%という数字・・・業界にいい次の目標ができました。
これからは、同社をベンチマークしながら、EC売り上げ比率10%を目指して、取り組んで行きましょう。
関連エントリー-ファッションリテイラーのネット通販比率
関連エントリー-ECによる在庫適正化へのチャレンジ
関連エントリー-リアル店舗がEコマースから学ぶこと
関連エントリー-ユナイテッドアローズが始めた在庫運用の試み
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Comments
いつも楽しく読ませて頂いています。
ECの売上比率の件、UNIQLOのように年中無休で夜9時まで買える店舗が、全国に700店舗以上ある場合と、都心中心に100店舗(これでも立派ですが)くらいの場合とでは違う!という点、理解されているようで???と思うこともしばしば・・・
10%ですらこの業界の場合、経験上まだまだ少ないと感じてしまいます。
UAさんの場合、ZOZOという素晴らしいパートナーと組んだ事で、ようやく10%超えですが、今も増え続けているEC発、という店舗がもっと生まれて、作り手理論を振りかざす消費者を考えないファッション小売は、どんどん淘汰されて欲しいといち消費者として思います・・(そうならないように出来る限りで努力しますが-笑)
Posted by: taguchi | July 26, 2011 09:04 AM
taguchiさん
いつもコメントありがとうございます
それぞれが活性化しますように
Posted by: taka | July 27, 2011 12:41 PM