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January 28, 2012

第2回SPA時代のアパレル商品知識勉強会へのご来場ありがとうございました。

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 1月27日(金)、東京青山で弊社主催で開催させていただいた勉強会、「SPA時代のアパレル商品知識勉強会(第2回)、ワーキングウーマン向けシャツブラウス編」にご来場の皆様、ありがとうございました。

 今回も業界の特にレディース商品に携わる方々にたくさんご来場いただき、少し窮屈な思いをさせてしまった方々には大変申し訳なく思いました。

 一回目のメンズドレスシャツに続く、2回目は、ユニクロ、H&M、ZARA、某百貨店アパレルブランド、某駅ビル展開SPAブランド計5社のオフィスに着て行くことのできるレディース向けベーシックシャツブラウスの比較、研究を行いましたが・・・アイテムの特徴、基本的な商品知識を踏まえつつ、各社の型紙、シルエット、縫製、ディテールの違いがご理解いただけたでしょうか?

 少しでも、皆さんのこれからの業務に対する気づきがあれば幸いと思っております。

 個人的な感想としては、サイズを絞って、大は小を兼ねる的なメイキングをしがちな日本のアパレルブランドに対し、多サイズであり、サイズが大きくなっても、女性らしいシルエットにこだわるZARAやH&Mのパターン、カット、メイキングに、日本の女性も、価格だけではない、その気配りに魅力を感じているのは当然だと感心したものでした。

 私は、グローバルSPAの日本上陸のポイントのひとつは、サイズソリューションであると思っています。モデル体型の方でも、少しふくよかな方でも、気軽にファッションを楽しむことができる強い味方・・・

 日本企業が日本を出て、中国など海外に進出するにあたり、そのことをしっかり学ばなければならないのではないかと思っています。

 さて、次回は、3月上旬にレディースロングパンツについての勉強会を開催したいと思っています。詳細が決まりましたら、ブログにて告知させていただきます。 
 
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January 24, 2012

ワールドが自社ブランドのFC店展開を開始

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 1月24日の日経新聞に、アパレル最大手のワールドがこの春から同社既存ブランドのフランチャイズチェーン展開に乗り出すことに関する記事が掲載されていました。

 記事によると、FC化するブランドは、SC向けで全国に既に130の直営店舗を持つ「shoo・la・rue(シューラルー)」で、同社が直営でカバーしきれていない地方のスーパー内など、同ブランドのターゲット客層である主婦層の多い立地を対象にフランチャイジーを募る模様。

 2013年3月期までに、30店舗以上を出店するようで、岡山の天満屋ストア(27日繊研によればこちらは直営からのFC転換とのこと)と福井のヤスサキにFC出店が決まっているようですね。

 shoo・la・rueホームページ
 
 アパレルブランドが、地方の専門店が持つ物件と人員を活用した「販売代行」(投資リスクと在庫リスクはアパレル持ち)の形態はよく聞きますが、記事にもあるように、大手アパレルが国内でFC展開(投資、在庫リスクはフランチャイジー持ち)する例は、確かに珍しいかもしれませんね。

 この記事を読んで、思ったのは・・・

 異業種のFC展開っていうのは、どちらかというと、出店資金がそれほど潤沢ではないベンチャー系企業が、掴んだノウハウを売りに、FCオーナーの資金を活用して、最初から規模拡大を加速させて業界のリーディングカンパニーに駆け上がるメリットを享受する時に使うケースが多いようですが・・・

 商品開発から店頭での接客、サービス、在庫管理まで、ブランドコンセプトの本部から店舗、顧客までの一貫性を大切にするからこそ直営店主義にこだわるブランドが主流の業界の中で、

 果たして、FCでどこまでブランドコントロールができるだろうか?そのあたりのリスクもはらんでいることは否めません。(勝手知ったる出身者への「のれん分け」的なFCはたまに耳にしますが・・・)

 一方で、販売効率の大幅に違う立地への出店は、全く違ったビジネスモデルになるわけで、本部主導チェーンオペレーションの障害になりますから、そんな立地へも、販売網を広げる必要があるのなら、FC展開という手もあるのでしょうか。

 まあ、もともと、専門店卸出身で、売り先の専門店への販売コンサルティングを強みにしていたワールド社なら、FC本部として、FCの指導は、ある意味、得意なところでしょうから・・・原点に戻って、その強みを発揮するのもありかも知れませんね。

 既存のビジネスモデルにこだわらず、いろいろなビジネスモデルに果敢にチャレンジするワールド社のことですから、何らかの形にされることでしょう。既存店とFCの共存もまたいろいろ課題があるかもしれませんが、どう料理されるか、ちょっと楽しみに見守っておりましょう。

関連エントリー-アパレル型SPA(製造小売業)と小売り型SPA
 
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January 23, 2012

【お知らせ】今週1月27日(金) 『SPA時代のアパレル商品知識勉強会、 ワーキングウーマン向けレディースシャツブラウス編』まだ少し空き席ございます。

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 今週1月27日(金)、弊社主催で開催するアパレル業界勉強会、まだ多少空き席がございますのでご案内させていただきます。

 今回は、ユニクロ、ZARA H&Mの30代ワーキングウーマン向けベーシックシャツブラウスを題材に、某国内百貨店向けブランド、某駅ビル&SC系SPAブランドの商品も交えて、サイズ、パターン、フィット、縫製などの技術的な比較を通じ、シャツブラウスの基本を学びます。

タイトル: 「SPA時代のアパレル商品知識、ニュースタンダードを考える」
       第2回 ワーキングウーマン向けレディースシャツブラウス編

日時  : 2012年1月27日(金) 19:00-21:00

場所  : 青山クラブハウス会議室 (東京メトロ青山一丁目駅徒歩3分)

        地図

参加費 : おひとり 5000円(税込)

定員  : 25名(満員になり次第締め切らせていただきます)

講師  : 只野景秋(ケイ・タダノ) 氏 
       パタンナー、弊社パートナーコンサルタント、
      業界実務経歴30年のベテランです

講師経歴:バンタンデザイン研究所卒業後、コムデギャルソン、ジュンヤ
      ワタナベ、エンポリオアルマーニなど、ハイブランドのパタンナー
      を経て、ファーストリテイリング入社。
      在籍中の6年間、ユニクロのパタンナーとして、商品のパターン、
      サイズ、品質改革に取り組み、2010年退職。 
      パタンナー育成とアパレル品質向上アドバイザーとして独立し、
      現在、日本繊維輸入組合の海外テクニカルアドバイザーとして
      新興国の技術向上のため、
      弊社パートナーコンサルタントとして、成長中SPA企業の
      品質向上のために活動中。

 勉強会の趣旨は、評論・批評ではなく、業界で企画生産に関わる人財の知識・スキル向上とこれからの顧客ターゲット、商品戦略を考えるための気づきを得ること、と考えております。

 特に、アパレル業界で、商品戦略、企画、デザイナー、パタンナー、生産など商品開発業務に携わり、勉強を通じて、スキル向上を目指したいと考えていらっしゃる方々のご来場をお待ちしております。

※ご質問、お申込みは・・・ こちらのメールアドレルまで>>>otoiawase@dwks.jp
①お名前、②差し支えなければ勤務先、職務内容、③連絡先お電話番号、④勉強会に興味を持たれた理由、⑤勉強会へのご質問、ご要望などをご記入の上、メールをお願いいたします。

※ケイタイメールでお申込みされる方へ、ケイタイの設定により、お申込みの返信メールが届かない場合がございますのでご注意ください。万が一、メールの返信がなくても、お申込みいただいた方はすべて受付させていただいておりますので、ご安心ください。

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January 19, 2012

ビームスが取り組む新市場、新世代向けライフスタイル業態

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 1月16日の繊研新聞、トップに聞くにビームス設楽社長のインタビュー記事が掲載されていました。

 とても興味深い、同社の新しいマーケットに対する新業態に関するコメントがありましたので、一部引用、ご紹介させていただきます。以下引用。

 「今までのビームスは値段が100円でも100万円でも、商品に歴史とか背景といったこだわりやかぶれのようなものを込めていた。もちろん、そういう品質も価値も伴った商品の市場は残る。一方で、今までとは違う価値観のブランド、セレクトショップをディフュージョンやファストファッションとは違う形でやらなきゃいけない、とも思っている。」
 
 ということで、

・(今まで出店していなかった)ショッピングモール向けに、

・家族3世代くらいをカバーできる、

・ウエア以外に雑貨、生活用品の比重が高く、

・ファッションよりライフスタイル色の強い

 新業態を開発、今春1号店をオープンし、今秋から3~5年で30-40店舗、売上高100億~150億円を狙うとのこと。

 ショッピングセンターで1店舗あたり3億円強の売上を狙うなら、少なくとも100坪以上の大型店になるのでしょうね。そして、年商規模100億~150億となれば、同社の柱のひとつになる業態。

 いろいろなカルチャー、ライフスタイルの変化に取り組むビームス社のことですから、ファストファッション時代、メガストア時代の生活者の価値観の変化への対策を模索していたのは、当然のことでしょう。

 私は、アウトレットモールの専売ブランド、「BEAMS HEART(ビームスハート;同社のアウトレットモールの商品の半分がこのブランド)あたりが、その実験ではないかと思い、ちょっと気にして見ていましたが・・・

 それとも、この春、お台場のダイバーシティに出店する旅をコンセプトにMD変更をした「BEAMS LIGHTS(ビームスライツ)」のことなのでしょうか?

 とても興味が尽きないところです。新業態楽しみにしていましょう。

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January 18, 2012

上海のグローバルSPA戦争の激しさは東京以上?

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 今回の上海マーケットリサーチで最も印象的だったことのひとつに、グローバルSPAの競演があります。

 ZARA(ザラ)は日本同様に百貨店を射程圏に店舗を構え、H&Mは、もうひとつのヨーロッパ大陸の老舗SPA大手で、米ギャップ的な位置付けのベーシックカジュアルSPA、C&A(本社ベルギー、ドイツ)と軒を並べ、ショッピングセンター(龍之夢)で、そして大通り(淮海中路)の路面大型店で火花が散るガチンコ勝負を繰り広げています。

 C&Aはヨーロッパの大陸に行かれたことのない方にはあまりおなじみではないかもしれませんが、NEXT(ネクスト)の牙城イギリス、H&Mの本拠のある北欧と、旧ソ連独立国以外を除くヨーロッパ大陸を中心に、中国、中南米含め、約1700店舗を展開する、米ギャップ、香港ジョルダーノ、日本のユニクロなどと同様のベーシックカジュアル系第1世代SPAです。

 H&Mの出店国と店舗数を比較すると実によく被る、ドイツを筆頭に、フランス、スペイン、ベルギーあたりで存在感のあるファッション小売企業。コングロマリットCOFRAホールディングス傘下で株式非公開のため、売上高は不明ですが、世界売上高ランキングでいうと、ZARAのインディテックス、H&M、ギャップに続く、4位か5位をユニクロ、リミテッドブランズと競う位置にいると思われる企業です。

 ZARA(ザラ)は日本含めてどこの国でも自分のスタイル、リズムを崩さない、淡々とした同社らしいオペレーションを展開していたのが特徴的。

 一方、H&Mは、立地別に、ここまでC&Aに対抗するか?ここまでやるか?というぐらいグローバル統一オペレーションながら、個店対応をしていたのにある意味、同社の凄さと脅威を感じたものでした。

 それだけ熾烈なんですよ、中国の陣取り合戦。

 上海に行かれる方はぜひ、このH&MとC&A2社の対立軸に中国ローカルSPAが参戦している様を観察してみて下さい。

 上海出店にあたって、これらの強豪たちとどう棲み分けすのか?の現実を突きつけられることでしょう。

 日本の企業が中国に出店する際の注意点のひとつが、ここにあります。

 日本では長い歴史を経て、ファッション流通の最終章の幕開けに、時代の要請と共に登場する、ファストファッションが上陸しました。

 ところが中国ではすでに第1世代(ベーシックカジュアル)、第2世代(ファストファッション)のグローバルSPAが、先に根を下ろし、低価格でファッションの「いろは」を中間所得層、そして大衆に教えてしまっている、その中に飛び込んで行くことになるんですね。

 そんな中で、ユニクロは、意外と競合のない、想像以上にいいポジションにいることにも気づかされます。

 中国マーケットリサーチはある意味、世界の中で自社の立ち位置を確認する旅になるかもしれません。

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January 16, 2012

中国上海ファッションマーケット視察を終えて(全体感想)

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 13日金曜日の夜から上海入り、15日日曜日の夜に帰国、1日半という強行スケジュールで、上海の主要ファッション施設、路面店を駆け足で視察して参りました。

 ここ数年で、クライアント企業さんの多くが中国に出店を始め、あるいは出店を計画されている先が多くなったため、そろそろ現状を視察しないと話に乗り遅れそうだ(汗)と危機感を覚え、年明けに急遽上海行きを決めたものでした。実に8年ぶり、回ったのはこんなところです。

【初日土曜日丸一日】 (約37,000歩)

 港匯恒隆広場⇒龍之夢購物中心⇒久光百貨⇒梅龍鎮伊勢丹⇒南京西路の路面店⇒大悦城(JOY CITY)⇒来福士広場(RUFFLES)⇒南京東路の路面店⇒名人購物中心⇒正大広場⇒上海国金中心商場

【二日目日曜日半日】 (約18,000歩)
 新天地時尚⇒淮海中路の路面店⇒百盛PARKSON⇒上海OPA⇒新楽路 

 以上都市型主要SCおよびファッションビル、外資系百貨店、路面大型店。

 短時間で、上海都市部ファッションマーケットの勢力図、クライアント企業さんの店舗、および業界紙で話題のお店と、それらの場所でショッピングする上海の生活者の様子を、取り急ぎ、一通り目に焼き付けることができたかなと思います。

 全体的に感じたのは、当地は、私がIFI大学講座やグローバルファッションのビジネストレンドの講演で冒頭に説明している「ファッション流通革新史」にあるような、日本や先進国が約半世紀をかけて経験した、

 百貨店から始まり、量販店、ファッションビル、ファッションチェーン(カテゴリーキラー)、ショッピングセンター、ベーシックカジュアルSPA、ファストファッションといったお買いものをする場や選択肢の広がり、

 つまりファッション消費の『豊かさ』をここ数年で一気に経験していること。

 そして、所得の増加ともに、そんな『豊かさ』を体験した生活者は、実にファッション感性的に東京の平均的なレベルと変わらないところまで来ているということ(除く中年以上の男性)。

 強いて挙げれば、全体的にヘアスタイルをもっとおしゃれにし、気の利いたデザインのメガネをかければ東京の人たちと全く変わりはありません。

 聞いてはおりましたが、ここまでの変貌は、「驚き」であるとともに・・・ある意味、「納得」でもあります。

 なぜならば、今や、情報も世界フラット化しているわけですし、先進国が既に経験した歴史を、中国や新興国は、同じ時間をかけて経験する必要がないからです。

 そんな中国に、これから日本から進出しようとする企業にとっては・・・

 すでに日本と同様に、ラグジュアリーブランド、百貨店、セレクトショップ、量販店、ディスカウンター、ベーシックカジュアルSPA、ファストファッションが一通り、根を下ろしている・・・精度は別にして、すべての選択肢がある中で、どう棲み分けするのか?共存して成長ができるのか?ということが命題になるわけです。

 そんな日本と同じ枠組みになった中国都市部のマーケット・・・地方都市も時間の問題でしょう、

 日本国内でそういった企業群と棲み分けできないでいる企業が、中国の成長率の高さだけをあてにして、中国に進出したとして、いったい何ができるのでしょうか?先行者利得の段階は既に終わっていると思います。

 その上、中国には、その他に先行韓国企業、もちろん商魂たくましいローカル企業といった競合も沢山あります。そういう意味では、日本より競合環境は激しいかもしれません。それゆえに、

 自国日本で成功する自社のビジネスモデルを磨くことなしに、中国での成功はあり得ない。

 そんなことを感じた上海マーケット視察でした。 

 最後になりますが、事前に情報をご教示頂いた、中国マーケットに明るいマーキュリーインベストメントワンの三浦さん、クライアント企業のSさん、昔の同僚のTくん、現地で一部ご案内をいただいたクライアント企業の中国通のHさん、大変有意義な視察になりました、どうもありがとうございました。

 今後とも、できるだけ機会を作って、定点的に上海を視察するとともに、中国の他の都市の視察も計画したいと思います。

関連エントリー-中国進出にあたりどんなビジネスモデルで臨むか?

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January 09, 2012

【お知らせ】1月27日(金)@東京青山 『SPA時代のアパレル商品知識、ニュースタンダードを考える勉強会~ レディースシャツブラウス編』

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 来る1月27日(金)、弊社主催のアパレル業界勉強会を開催します。

 ユニクロ、外資大手SPA(アパレル製造小売業)の台頭により変わるアパレル商品のスタンダード(標準)の勉強会、12月の第1回メンズドレスシャツに続き、第2回目は、ワーキングウーマン向けシャツブラウスを取り上げます。

 今回も、好調SPAが提供する商品を比較、研究し、その実力と生活者に支持されている理由を、ものづくりのプロフェッショナルの協力を得て、サイズ、パターン、フィット、縫製など技術的な側面から考えます。

タイトル: 「SPA時代のアパレル商品知識、ニュースタンダードを考える」
       第2回 レディースシャツブラウス編

日時  : 2012年1月27日(金) 19:00-21:00

場所  : 青山クラブハウス会議室 (東京メトロ青山一丁目駅徒歩3分)

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参加費 : おひとり 5000円(税込)

定員  : 25名(満員になり次第締め切らせていただきます)

講師  : 只野景秋(ケイ・タダノ) 氏 
       パタンナー、弊社パートナーコンサルタント、
      業界実務経歴30年のベテランです

講師経歴:バンタンデザイン研究所卒業後、コムデギャルソン、ジュンヤ
      ワタナベ、エンポリオアルマーニなど、ハイブランドのパタンナー
      を経て、ファーストリテイリング入社。
      在籍中の6年間、ユニクロのパタンナーとして、商品のパターン、
      サイズ、品質改革に取り組み、2010年退職。 
      パタンナー育成とアパレル品質向上アドバイザーとして独立し、
      現在、日本繊維輸入組合の海外テクニカルアドバイザーとして
      新興国の技術向上のため、
      弊社パートナーコンサルタントとして、成長中SPA企業の
      品質向上のために活動中。

 今回は、ユニクロ、ZARA H&Mの30代ワーキングウーマン向けベーシックシャツブラウスの比較を中心に、某国内百貨店ブランド、某駅ビル&SC系SPAブランドの商品も交えて研究します。

 勉強会の趣旨は、評論・批評ではなく、業界で企画生産に関わる人財の知識・スキル向上とこれからの顧客ターゲット、商品戦略を考えるための気づきを得ること、と考えております。

 特に、アパレル業界で、商品戦略、企画、デザイナー、パタンナー、生産など商品開発業務に携わり、勉強を通じて、スキル向上を目指したいと考えていらっしゃる方々のご来場をお待ちしております。

※ご質問、お申込みは・・・ こちらのメールアドレルまで>>>otoiawase@dwks.jp
①お名前、②差し支えなければ勤務先、職務内容、③連絡先お電話番号、④勉強会に興味を持たれた理由、⑤勉強会へのご質問、ご要望などをご記入の上、メールをお願いいたします。

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January 07, 2012

アパレル型SPA(製造小売業)と小売り型SPA

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 繊研新聞が新年から連載しているインタビュー記事 「12年こう攻める 大手アパレルトップに聞く」。各企業トップのコメントを興味深く読ませていただいております。

 1月5日付けは、ワールドの寺井社長のインタビュー記事、そのコメントの中で、特に気にとまったのは、同社が、今後、本格的にアパレル型SPAから小売り型SPAに舵を切るというところでした。

 もともと専門店向け卸事業で創業、成長した同社は、1990年代以降、それまで培って来たノウハウ、すなわち売りっぱなしではない、専門店に対する販売コンサルティングをベースに、百貨店向けアパレル型SPAとして、百貨店内でも直営店の運営に乗り出し、成功を収めます。

 同社が、アパレルメーカーが直営店を持ち、店頭から企画生産までをコントロールする、いわゆるアパレル型SPAモデルの「さきがけ」であったことは多くの方が認めるところではないでしょうか?

 そもそもSPA(製造小売業)化は大きく分けて3タイプ、

 1.小売(専門店)型SPA・・・専門店が自ら商品開発を始め、SPA化したケース
 2.アパレル型SPA・・・アパレルメーカーが直営店を運営し、SPA化したケース
 3.工場出身SPA・・・製造メーカーが直営店を展開し、SPA化したケース

 のいずれかにあたると思われます。

 例を挙げると1はユニクロ、ポイント、GAP、H&Mなど、2はワールド、サンエーインターなど、3は稀ですが、ZARAのインディテックスグループあたりになります。

 寺井社長のコメントは、そんなアパレル出身SPAであるワールド社が現在、ブランドを中心に本部が意思決定をしていた体制を、店頭が事業計画を立て、意思決定をする組織・運営に切り替え、小売型SPAに転換する準備が整ったという趣旨のものでした。

 卸からアパレル型SPAへの変身を果たしたワールド社が考える「小売り型SPA」への転換、第三の創業期と位置付ける今後に、どんな成果が出るのか?とても楽しみに思います。

 いい機会ですので、実際、実務体験として、商社から始まりアパレル卸(約3年)と小売(約5年)を経験し、クライアント企業にアパレル型SPA(以下前者)と小売型SPA(以下後者)の両方をそれぞれ複数社持つ立場からそれぞれの文化、運営方法の違いを思いつくままに、挙げてみたいと思います。

1.組織・キーパーソン
              
 前者は「ブランド」を管理する本部のマーチャンダイザー(MD)やディレクターを頂点とした組織に対し、小売り型SPAは「各店舗」の店長がキーパーソンであり、店頭での売上最大化を本部がどうサポートするかを考える。

2.発想のサイクル

 前者が、シーズン(半期)計画ありきで、月次予算達成を見ているのに対し、後者は日割り予算を積み上げた毎週の週予算達成に神経を尖らす。

3.商品開発

 前者は、どんなプロセスを踏まなければいい商品ができないのかを知っているのに対し、後者は、頼めばベンダー(仕入先)が何とかしてくれる、という思いがある。

4.商品管理

 前者が、追加生産はあるものの、原則シーズン単位の計画生産に基づき、売り減らし、「消化率管理」をするのに対し、後者は、種蒔き、買い増し、買い足し、早期見切り、「在庫日数(あるいは週数)管理」を行う。

 ⇒週の気づきは・・・前者は、「来期からやってみようか?」、後者は「すぐやってみよう」

5.値下げに対する考え方

 前者は、正価で売るプロパーとセールに分けて管理するゆえに、死に筋の対処が遅れがちなのに対し、後者は、その境目はさほど気にせず、売上を上げる、顧客が支持する価格はいくらか?期限内に売り切る、売れないものは早期に見切って「立て直しを図る」ことに貪欲である。

6.店頭と本部の温度差

 後者は、本部に店舗出身の方が多いので、前者に比べると店頭と本部に温度差が少なかったり、それゆえにフットワークが良かったり、店舗の人材を育てるというマインドが高いところが多い。

 少し小売り型SPA寄りのコメントになりましたが(ごめんなさい)、それぞれに強みがあり、いいところ、お互い学ぶべきところがあると思います。

 現状、業界を見渡すと、確かに、小売り型SPAの方に勝ち組企業が多いようですが、これからどんな企業が顧客に支持をされて勝ち残るのか?楽しみに見守って行きたいと思います。

 関連エントリー-OEM生産とODM生産
 関連エントリー-流通段階と仕事の発想、サイクルの違い

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
 ※業界の発展と流通イノベーションのために・・・ファッション流通企業の経営者の方や事業スタートアップ準備中の方の応援をしています。
 時代の節目にあたり、「経営お困りごとのヒアリングとビジョナリーコーチング」のキャンペーンを実施中です。 ブログ筆者の質問に答えて行くだけで・・・頭の中がスッキリ整理されるコーチング手法で事業のお困りごとを整理して今後の方向性を見出すためのお手伝いをさせていただきます。 詳しくは>>>こちらから
 

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January 03, 2012

今年はもっと購買心理、消費行動について考えよう

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 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 1月1日の繊研新聞 新年特別号の一面が、ファッション消費をリードするいわゆるF1層、20歳~34歳の一般女性1200人を対象に行われたアンケートから抜粋された、彼女らのたくさんの本音コメントで埋め尽くされていたのに目がとまりました。

 業界紙である繊研新聞の新年号が、こういった生活者の声から始まるのはとても興味深いですね。

 従来ですと、編集記者の方が取材に基づいて書かれた、時代感やビジネストレンドであったり、有力企業トップインタビューみたいな、いわゆる業界、企業発信の記事がフツーですから。 

 普段、新聞と言えば、日経新聞(マクロ経済的視野)、繊研新聞(業界視点)、日経MJ(実践的な流通ケーススタディ)の順番で読み比べる私ですが、今回ばかりは、興味を持って、繊研新聞から読み始めたものです。

 その一面の大見出しには、それらの本音をまとめた

 「ユニクロとザラが選ばれるワケ」 のフレーズ。

 もう、業界の有識者でなくても、実感として、わかりきっていることかもしれませんが・・・

 生活者の声をたくさん集めて、年明け早々、業界の方々に、これからどうするんだアパレル業界!

 と突き付けているかのように感じられ、とても好感を持ちました。読まれた業界の方々は、どんな風に感じられたでしょうかね。

 内容的には、年代別座談会なども取り混ぜながら・・・各年代のファッション購買心理、消費行動、業界への不満をまとめているものですが、

 要は、私も一般のファッションビジネストレンドセミナーや大学講座などで数年前から業界外の方々にご説明している、今のファッション消費行動の傾向、すなわち、

 ひとつのブランドで上から下までキメるのではなく、

 〇バッグや靴は憧れのブランドで一点豪華主義
 〇シーズントレンドはファストファッション
 〇ベーシックはユニクロ
 〇プラス差別化で一点ものの古着を取り入れ

 という 「ミックスコーディネート4つの要素」が常識になっているという話です。

 数年前のファストファッション上陸前から、ストリートスナップの被写体になる20歳前後の街行くおしゃれさんのスタイリングがまさしくこれなんで・・・一般に、そして上下世代にこの傾向が広がるのは時間の問題と思っておりました(古着に関しては受け入れられない世代はあると思いますが)。

 お金がないからとか、ファッションに対する関心、意欲が下がったから(退化?)、という話で済ませるものではなく、

 選択肢が豊富になった昨今のファッションマーケットでは、時と場合によって、アウトレット、ネットも含めて、賢く使い分けるのは当然なんですよね。そして、価格以上の価値にますますシビアになっています。

 要は、もう、「いいもの作れば売れる」、という時代ではなくて、そんな消費行動をする生活者のどんな使い勝手のよいパーツとしてポジショニング、あるいはリ・ポジショニングするかという話です。それは顧客に合わせるだけでなく、もちろん半歩先をリードするということも含めてです。

 そんな意味で、今は、モノづくりと同時に、もっともっと顧客の目線に立って、購買心理、消費行動について、シビアに考え抜いて提案しなければならない時代だということ。

 今年は、コンセプトや商品そのものだけでなく、そのあたりも、しっかり語り尽くした上で勝負したいところ。

 パラダイムシフトの時に、発想の転換次第で、誰にでもチャンスはあると思っています。
 
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