中国上海ファッションマーケット視察を終えて(全体感想)
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13日金曜日の夜から上海入り、15日日曜日の夜に帰国、1日半という強行スケジュールで、上海の主要ファッション施設、路面店を駆け足で視察して参りました。
ここ数年で、クライアント企業さんの多くが中国に出店を始め、あるいは出店を計画されている先が多くなったため、そろそろ現状を視察しないと話に乗り遅れそうだ(汗)と危機感を覚え、年明けに急遽上海行きを決めたものでした。実に8年ぶり、回ったのはこんなところです。
【初日土曜日丸一日】 (約37,000歩)
港匯恒隆広場⇒龍之夢購物中心⇒久光百貨⇒梅龍鎮伊勢丹⇒南京西路の路面店⇒大悦城(JOY CITY)⇒来福士広場(RUFFLES)⇒南京東路の路面店⇒名人購物中心⇒正大広場⇒上海国金中心商場
【二日目日曜日半日】 (約18,000歩)
新天地時尚⇒淮海中路の路面店⇒百盛PARKSON⇒上海OPA⇒新楽路
以上都市型主要SCおよびファッションビル、外資系百貨店、路面大型店。
短時間で、上海都市部ファッションマーケットの勢力図、クライアント企業さんの店舗、および業界紙で話題のお店と、それらの場所でショッピングする上海の生活者の様子を、取り急ぎ、一通り目に焼き付けることができたかなと思います。
全体的に感じたのは、当地は、私がIFI大学講座やグローバルファッションのビジネストレンドの講演で冒頭に説明している「ファッション流通革新史」にあるような、日本や先進国が約半世紀をかけて経験した、
百貨店から始まり、量販店、ファッションビル、ファッションチェーン(カテゴリーキラー)、ショッピングセンター、ベーシックカジュアルSPA、ファストファッションといったお買いものをする場や選択肢の広がり、
つまりファッション消費の『豊かさ』をここ数年で一気に経験していること。
そして、所得の増加ともに、そんな『豊かさ』を体験した生活者は、実にファッション感性的に東京の平均的なレベルと変わらないところまで来ているということ(除く中年以上の男性)。
強いて挙げれば、全体的にヘアスタイルをもっとおしゃれにし、気の利いたデザインのメガネをかければ東京の人たちと全く変わりはありません。
聞いてはおりましたが、ここまでの変貌は、「驚き」であるとともに・・・ある意味、「納得」でもあります。
なぜならば、今や、情報も世界フラット化しているわけですし、先進国が既に経験した歴史を、中国や新興国は、同じ時間をかけて経験する必要がないからです。
そんな中国に、これから日本から進出しようとする企業にとっては・・・
すでに日本と同様に、ラグジュアリーブランド、百貨店、セレクトショップ、量販店、ディスカウンター、ベーシックカジュアルSPA、ファストファッションが一通り、根を下ろしている・・・精度は別にして、すべての選択肢がある中で、どう棲み分けするのか?共存して成長ができるのか?ということが命題になるわけです。
そんな日本と同じ枠組みになった中国都市部のマーケット・・・地方都市も時間の問題でしょう、
日本国内でそういった企業群と棲み分けできないでいる企業が、中国の成長率の高さだけをあてにして、中国に進出したとして、いったい何ができるのでしょうか?先行者利得の段階は既に終わっていると思います。
その上、中国には、その他に先行韓国企業、もちろん商魂たくましいローカル企業といった競合も沢山あります。そういう意味では、日本より競合環境は激しいかもしれません。それゆえに、
自国日本で成功する自社のビジネスモデルを磨くことなしに、中国での成功はあり得ない。
そんなことを感じた上海マーケット視察でした。
最後になりますが、事前に情報をご教示頂いた、中国マーケットに明るいマーキュリーインベストメントワンの三浦さん、クライアント企業のSさん、昔の同僚のTくん、現地で一部ご案内をいただいたクライアント企業の中国通のHさん、大変有意義な視察になりました、どうもありがとうございました。
今後とも、できるだけ機会を作って、定点的に上海を視察するとともに、中国の他の都市の視察も計画したいと思います。
関連エントリー-中国進出にあたりどんなビジネスモデルで臨むか?
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