上海のグローバルSPA戦争の激しさは東京以上?
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今回の上海マーケットリサーチで最も印象的だったことのひとつに、グローバルSPAの競演があります。
ZARA(ザラ)は日本同様に百貨店を射程圏に店舗を構え、H&Mは、もうひとつのヨーロッパ大陸の老舗SPA大手で、米ギャップ的な位置付けのベーシックカジュアルSPA、C&A(本社ベルギー、ドイツ)と軒を並べ、ショッピングセンター(龍之夢)で、そして大通り(淮海中路)の路面大型店で火花が散るガチンコ勝負を繰り広げています。
C&Aはヨーロッパの大陸に行かれたことのない方にはあまりおなじみではないかもしれませんが、NEXT(ネクスト)の牙城イギリス、H&Mの本拠のある北欧と、旧ソ連独立国以外を除くヨーロッパ大陸を中心に、中国、中南米含め、約1700店舗を展開する、米ギャップ、香港ジョルダーノ、日本のユニクロなどと同様のベーシックカジュアル系第1世代SPAです。
H&Mの出店国と店舗数を比較すると実によく被る、ドイツを筆頭に、フランス、スペイン、ベルギーあたりで存在感のあるファッション小売企業。コングロマリットCOFRAホールディングス傘下で株式非公開のため、売上高は不明ですが、世界売上高ランキングでいうと、ZARAのインディテックス、H&M、ギャップに続く、4位か5位をユニクロ、リミテッドブランズと競う位置にいると思われる企業です。
ZARA(ザラ)は日本含めてどこの国でも自分のスタイル、リズムを崩さない、淡々とした同社らしいオペレーションを展開していたのが特徴的。
一方、H&Mは、立地別に、ここまでC&Aに対抗するか?ここまでやるか?というぐらいグローバル統一オペレーションながら、個店対応をしていたのにある意味、同社の凄さと脅威を感じたものでした。
それだけ熾烈なんですよ、中国の陣取り合戦。
上海に行かれる方はぜひ、このH&MとC&A2社の対立軸に中国ローカルSPAが参戦している様を観察してみて下さい。
上海出店にあたって、これらの強豪たちとどう棲み分けすのか?の現実を突きつけられることでしょう。
日本の企業が中国に出店する際の注意点のひとつが、ここにあります。
日本では長い歴史を経て、ファッション流通の最終章の幕開けに、時代の要請と共に登場する、ファストファッションが上陸しました。
ところが中国ではすでに第1世代(ベーシックカジュアル)、第2世代(ファストファッション)のグローバルSPAが、先に根を下ろし、低価格でファッションの「いろは」を中間所得層、そして大衆に教えてしまっている、その中に飛び込んで行くことになるんですね。
そんな中で、ユニクロは、意外と競合のない、想像以上にいいポジションにいることにも気づかされます。
中国マーケットリサーチはある意味、世界の中で自社の立ち位置を確認する旅になるかもしれません。
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