Jフロントのパルコ買収
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2月24日の日経新聞に大丸百貨店、松坂屋百貨店を傘下に持つJフロントリテイリングが、パルコを買収する方針を固めたことに関する記事が掲載されていました。
記事によれば、Jフロントは、森トラストが保有するパルコの33.2%の株式を買い取り(総額約300億円)、その後、日本政策投資銀行が保有する転換社債(普通株に転換すると18.7%相当)をTOBで取得しようとするもの。完了すれば、パルコの50%超の株式を保有することになり、Jフロントが経営権を握ることになります。
実現の暁には、先に12.3%の株式を取得し、業務提携を模索していたイオンとの取り組みは解消、パルコは、Jフロントと同じ方向を向かって、歩むことになるでしょう。
今回のニュース、今年の業界重大ニュースの上位に挙げられるトピックになることは間違いありません。
まず、このJフロントの買収方針により、百貨店グループ各社のそれぞれの道があらためてはっきりしたような気がします。
・引き続き、従来型の百貨店路線を貫く三越伊勢丹グループ
・専門店の力を利用しながら、百貨店を共存させるハイブリッド経営を狙うJフロント(大丸、松坂屋)
・大衆化、量販店化に向かうセブン&アイ傘下の西武、そごう
・その他の百貨店は、個店ベースで、地の利と既存客層といった「強み」にフォーカスして、「専門館的」に生き残りを模索
といったところでしょうか?
一時期の役割を終えた百貨店業態、同じような役割のお店は日本にそう沢山は要りませんから・・・
それぞれの路線で、時代にあわせて、変貌しながら生き残ることが得策だと思います。
もうひとつはパルコ再生の視点
ここ数年、ルミネなどJR系ファッションビルが駅上にできることによって、全国各地で、駅からちょっと離れたパルコの集客が激減していたと思いますが・・・
正直、イオンと組んで既存の館を活かそうと試みたり、イオン側にパルコのノウハウが吸い取られるよりも・・・駅近にある大丸や松坂屋とパルコが併設されることになれば・・・「ルミネひとり勝ち」からルミネに十分対抗できる存在として、「パルコ」ブランドが息を吹き返すことが期待できます。
今回のJフロントのパルコ買収、駅近に百貨店と専門店が併設した上質ショッピングセンターができる、という視点から見ると、生活者にとっても、流通再編の視点から言っても、とても面白いことになるのではないか、と思っています。
関連エントリー-Jフロントリテイリングの百貨店自主編集売場改革
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