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February 12, 2012

イノベーションを実現する情熱

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 2月9日の繊研新聞に先ごろアメリカで開催された「全米小売業大会報告」に関する記事が掲載されていました。毎年この大会のテーマは私も注目しています。

 なぜなら、新しい商品がリリースされるタイミングこそ世界の時差はなくなったとは言え、流通イノベーションについては、まだまだアメリカが一歩先を行っている、日本の流通の未来を考える上で、学ぶことがたくさんある、と思うからです。

 同大会の今年のテーマは「顧客経験」、ネットショッピングは常識、実店舗とバーチャルの融合がマストになりつつあるアメリカのファッション流通業界で、リアル店舗ならではの来店顧客の店舗での体験に取り組む事例が紹介されており、興味深く読ませていただきました。

 記事の中にとても素敵なエピソードがありましたので、ひとつご紹介させていただきたいと思います。

 ラルフローレンの広告マーケティング広報執行副社長デビッド・ローレン氏(ラルフローレン氏の息子)が、スピルバーグ監督の映画で観た特撮の24時間買い物の出来るタッチスクリーンを自社の店舗のウィンドーで実現した時の話です。

 スピルバーグ監督に「(自店の)ウィンドーでできないか?」と問い合わせたところ、「特撮で、実際には出来ない」と言われたものの・・・閉店後にウィンドーの商品を見て、いいなぁと思っても買えない人の欲求に是非応えたいと、諦めきれなかったローレン氏がそれを実現してしまう・・・それがテレビで紹介されていたのを観たスピルバーグ監督が「どうやったのか」と電話をかけて来たというもの。

 以下、とても共感を覚える、記事からの引用です。

 「小売業に求められているのはスピルバーグ監督も舌を巻くようなユニークな発想と、それを実現する情熱なのだ。

 ローレン氏は、『自分はテクノロジーに通じている人間ではない。だから質問をたくさんする。ブランドに何がふさわしいのかを考えるのが自分の役目だ。』という。

 既成概念にとらわれず、『こんなことができたら当社のブランドらしい』と想像することが全ての始まりだ。」

 (以上引用終わり)

 顧客のために、こんなことができたら・・・

 多くの業界の先輩方は、それは難しいんじゃないか?前例がないから・・・と言われるかもしれません。

 しかし、それを可能にするのは・・・

 好奇心、知らないことを頭を下げて質問ができる謙虚な姿勢・・・

 そしてそれを実現に向けて、行動する、その情熱の励みになるのは・・・

 その先にある、どうしても欲しくなった商品を手にした時のお客さんの喜ぶ笑顔に他なりません。

 そんなファッション販売への情熱を持っていれば、まだまだこの業界でも「イノベーション」は起こせるんじゃないだろうか?

 と勇気づけられ、とても気持ちが晴れやかになった記事でした。

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