日本のファッション企業の国内価格と海外進出時の内外価格差は?
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ファッション業界では、これまで欧米ブランドの輸入品の「内外価格差」、すなわち、海外価格と日本国内価格の差が何倍だとか、が話題になることが多かったですが・・・
日本ブランドの中国、アジア進出が進むグローバル時代にあたって、現地価格をいくらにするか?日本国内との内外価格差が話題になる時が来たと思います。
ここのところ、日経新聞、繊研新聞、日経MJなどで、海外に進出するいくつかの日本のブランドが、「現地価格は、国内価格の1.何倍以内に収める」とかいった記述の記事を目にするにあたり、少し引っ掛かっていました。
結論を先に言えば、日本の価格の1.何倍をつけるかが問題ではなく、
そのブランドが現地で戦える価格(プライスライン、プライスポイント)はいくらなのか?
が重要だと思います。
参考までに、以前、グローバルSPAの内外価格差を調べる機会がありましたが、
H&Mは、進出国でマーケットシェアを獲得するために、ローカルSPA、低価格トレンドファッションの価格を意識した上で、価格を設定。
結果、価格競争の激しいアメリカやイギリスが安く、消費税(VAT)が25%と世界で最も高い国のひとつである自国スウェーデンの価格が一番高いという面白い現象が起きています。
一方、ZARAは、働く女性がターゲット。基本的に都市型百貨店がベンチマークの対象なため、進出国の百貨店価格の5割~6割くらいの価格を意識してつけているようです。
また、各店への配送にDHLの航空運賃がかかるため、スペインから遠い国が高い。
スペイン→その他のユーロ圏→イギリス→アメリカ→中国と内外価格差が大きくなって行き、日本はスペイン本国の2倍の価格となります。(ユーロ安円高の影響もあるかもしれませんが)
日本の百貨店の価格がそこそこ高く、使い勝手がいい以上、それでもリーズナブルというわけなんでしょうね。
話を日本のアパレル企業の中国進出に戻しますが・・・
グローバルSPAに加え、韓国、香港、現地中国のアジアの代表選手がすでにかなり店舗網を広げている中国では、
ファッションビルでは399元の攻防
更に量販系のグローバルSPAでは199元の攻防
がすでにマーケットの価格スタンダードになってしまっているように思います。
中国マーケットは、一年のうちの半分(6ヵ月)がセール期間と聞きます。
そんなプライスコンシャスな国である中国での成功には、価格政策、プライスポイントは極めて重要であると、今年初めの上海リサーチで痛感しました。
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