「ぽちゃカワマーケット」が埋める?ファッション需要の隙間
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8月に入って繊研新聞一面に連載されていた 「開花!ぽちゃカワマーケット」を楽しく読ませていただきました。
ここのところ、「ぽっちゃりさん」がファッションを楽しめるショップ、コーナー、ブランドが増え、マスメディアでも取り上げられることが多くなりましたね。
企業側のしかけもあるでしょうが、よく紹介されているのは通販のニッセンの大きいサイズの直営店「スマイルランド」。
もともと大きめサイズのセレクトショップ通販で人気だったラインが、直営店を渋谷 PARCO PART3に出店したことが引き金になって、マスコミもこぞって取り上げているようです。
個人的には、同マーケットを狙った、AS KNOW AS(アズノウアズ) のolaca(オオラカ)がうまいところ突いているなと思いながら、お店の近くに行くと、ちらっと覗かせていただくことがあります。
olaca(オオラカ)は、パッと見、大きめサイズのお店には見えず、ぽっちゃりの店員さんも、そうでない店員さんも上手にゆったりサイズを着こなして店頭に立たれ、明るく接客されている姿がよく見受けられますね。
繊研新聞の連載の4回目(8月6日)になりますが、興味深い、そしてちょっと考えさせられる、いくつかのショップやブランドのコメントがありましたので、少しご紹介させていただきます。
(以下引用)
「意識の変化や可愛らしい商品が増えたことで、レギュラーサイズとの境目がなくなっている」
「市場で細身のシルエットやフィットしたものが増え、今まで9号が着れたのに、入らない人も出てきている」
「レギュラー店で買い物はするが、『ジャケットの袖丈が合わない』『ボトムがやや窮屈』などで単品を買いに来るお客も増え、昔ほどイレギュラーサイズへの抵抗がなくなっている。」
「ゆったりとした着こなしを好むレギュラー客が購買するケースもあり、13号の商品に厚みを持たせている」
(以上引用)
記事によれば、マーケットの変化、多様化する需要に応えながら、なるほど、レギュラーサイズを扱う他店の失策?もあり、ぼちゃカワマーケットには、ビジネスチャンスが広がっているようですね。
これらの記事を読んでいて、業界のサイズ問題は、永遠の課題であり、ビジネスチャンスでもあるとあらためて感じた次第です。
ブランドが、いままでばらつきのあったサイズを統一したり、思い切って客層を一新する目的で、着ることができなくなる客層が出てくるのはブランド戦略上いたしかたないと思いますが・・・
マスターサイズ(想定顧客)がはっきりしない中で、細身がトレンドだから、デザイナーやバイヤーが変わったから、一部の声の大きいスタッフの「大きい、小さい」の意見に左右され、作り手の都合で、サイズ感を変えてしますケース
レディース、メンズにかかわらず、業界内では結構あるようです。それによって、毎シーズン、楽しみに買いに来られる根強いファンが着ることができなくなって、売上を落としている場合は非常に残念に思います。
一方で、日本のファッションマーケットで、ZARA、H&Mのような外資SPAが伸びている理由のひとつには、多くの方が着ることができるサイズの充実もあると思います。
お店に行けば・・・体格のいい方やぽっちゃりさんがおしゃれをするには、品ぞろえあるいは高い価格を我慢しなかればならないものだ、という呪縛?から解放された女性の方々が、思い切りショッピングを楽しんでいらっしゃいます。
そう、彼らが伸びている理由は値段がこなれているだけじゃなくて、これまで日本の多くのアパレルが企業の都合で我慢させていた、もっと自由にファッションを楽しみたいという幅広い潜在需要に応えている、ということなんですよね。
ファッションのすそ野が広がれば、ファッションマーケットは活性化する。
ジュニアマーケットが大人並みにおしゃれになって、プチサイズの女性の方の需要に応えているとか、ぽちゃカワマーケットがコンサバからおしゃれになって、サイズが小さくなるブランドが取りこぼす客層を救済しているとか
本来であれば、レギュラーマーケットがやらなければならないことをカバーすることによって、いろいろなチャレンジも出来るようになっているようです。
ぽちゃカワマーケットのビジネスチャンス、今後もちょっと気に留めて見ていたいと思います。
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