ヨーロッパファッションストア見聞録~その6 バルセロナ② ZARA(ザラ)グループのブランドポートフォリオ 2/2
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<前の記事からの続きです>
第6の業態は、2001年開業のOYSHO(オイショ)です。(画像はバルセロナDiagonal Mar SC店)
すべての世代の女性に向けたランジェリー、ラウンジウエア、ワンマイルウエア業態です。
ベーシックカラー(白黒のトーンとベージュ)中心で、セクシー過ぎるデザインはなく、ディスニー、サンリオ系のキャラクターをモノトーンで表現したコラボラインもあり、前面にワンマイルウエア、ラウンジウエア―、ホームグッズを置いているので、カップルでも入りやすいお店です。価格も上記ヤング業態同様€10台が多く、買いやすい値段です。
第7の業態は2003年創業のZARA HOMEです。
小さな子供向けの服やグッズも品ぞろえしているので、ファミリーターゲット。単独店もありますが、ZARAの店舗の地下や上層階に売場を併設しているパターンが多いので、やはりZARAの客層がターゲットなのでしょう。モダンというよりは、クラシック、ホワイト、エスニックが目立ったホームファニシングの印象を受けました。
今週のWWDジャパンによると、インディテックスグループ3つめのブランドとしてZARA HOMEの日本進出が決まったようですね。
ということで、2000年代前半は、既存客層の深堀=インナーや家の中でのライフスタイルの開拓に向いていたようです。
インディテックスグループの最新業態、第8番目の業態は、2008年開業のUTERQUE(ウテルケ)です。(画像はバルセロナ プルタル・デ・ランジェル通り店)
レザーグッズやバッグを核にしたラグジュアリーブランドをZARAが手掛けたら?というハイエンドマーケットイメージの業態です(女性向けのみ)。
バッグや靴が多く、服は上質素材、レザーにこだわっているようです。
ハイエンドと言っても、ZARAグループよろしく、新商品が頻繁に入荷するようですし、服の価格はZARAの倍というか2-3ランク上くらい、€59.95-69.95が多く、店の雰囲気の割には、タグを見るとその安さにびっくりします。
この2008年は前年にZARAが世界1000店舗目をオープンした節目の年の翌年にあたります。
ZARAがほぼ北半球都心部に行きわたり、次のステージとして、ファストファッションでコレクショントレンドを身近に感じ始めたファストファッションユーザーの客層が上質を求めることを想定してか?あるいは、ハイエンドマーケットの客層を狙ってか?
ちょうどH&Mも上層マーケット狙いのCOS(Collection of Style)を立ち上げたのが前の年2007年になります。
ファストファッションの雄2社は、基幹業態が世界市場に行き渡ったあとの購買行動を想定して、「次のマーケット」の模索・開拓に入っていると見てよいのでしょうか?
以上長くなりましたが、インディテックスグループの8業態とそれぞれの狙いを私なりに簡単にまとめてみました。
各業態の情報は、インディテックスグループサイトや文献 "Zara and her Sisters(洋書;英文)"を参考にさせていただきました。
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