ユニクロのMADE FOR ALLって
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10月5日にユニクロがサンフランシスコのパウエルストリートに800坪規模の大型店をオープンし、国内外のメディアに取り上げられていました。
柳井会長がお手本にした第一世代SPAの先輩、GAPの本拠地での初出店、感慨深いものがあったことでしょう。
2006年初進出以来、アメリカ合衆国では5店舗目、報道によれば、アメリカ事業の赤字幅は縮小しつつあり、これからアメリカでは年間20-30店舗を出店する計画だそうです。
日本代表として頑張っていただきたいという気持ちは誰もが同じだと思いますが・・・
独壇場の日本や先行集団にいるアジアとは勝手が違う、欧米の成熟マーケットでのビジネス、マーケティングという観点では不安は否めません。
表題のMADE FOR ALLというユニクロのグローバルキャッチフレーズ、我々が耳にすると、とてもシンプルで素敵な英語に聞こえます。 私自身も実際そう思います。
しかしながら、ネイティブの方々に聞くと、ファッションとして考えると何を狙っているのかよくわからないというコメントが返って来ることが少なくありません。
老若男女、誰もが着ることができる服って?何でしょう。ユニクロが目指すところをあらためて考えさせられます。
ヨーロッパのグローバルなファッションチェーンを見ていて気付くのは、幅広い客層を狙った大型業態の実態は、
明確にセグメントされた客層別カテゴリーの集合体であることです。
要は、H&Mにしても、ZARAにしても、実用衣料+ファッションのC&Aですら、それらは屋号(=店名)であって・・・
店内に複数の客層別カテゴリーがあり、カテゴリー別にラベル(衿ネーム)が違い、売場も明確に分かれ、当然のことながらそれぞれの売場に並んでいる商品も別ものです。
日本やアメリカにもメンズ、レディース、キッズのような大くくりな「カテゴリー」はあります。
しかしヨーロッパのグローバルチェーンでは、それぞれを年代別、テイスト別、生活シーン別に細分化し、それぞれに合ったデザインが施され、売場分けされているのがごく当たり前のように見受けられるのです。
若い人と年配の人のファッションの好みや体系が違うのはあたりまえでしょう。
そこに生活シーン、たとえばフォーマル、職場、友達との会合、家の周りでの生活、家の中、それぞれで着るものを使い分けるはずです。
そんなことを考えていると、MADE FOR ALLは 「買う人の自由」というのは少々詭弁であって、シルエットを問わない、肌着か部屋着にしかありえないのではないか?と思えて来ます。
せめて別ラベルか何かを作って、シルエット対応をすれば、無地のニットやジーンズ、カジュアルパンツはありなのかな?と思いますが・・・そうしたら品番数も増えるし、生産ロットも小さくなっちゃいますかね~
これは言うまでもなく、サイズを増やしゃいいって話ではありませんし、大は小を兼ねるって話でもありません。
日本でもユニクロが品番の絞り込みのためにスリムフィットアイテムをカットした途端に一気にファッションから遠ざかったような気がしてなりません。
また、カラーを増やせばよいってものではない、ヨーロッパではベーシックカラーとシーズンのトレンドカラーだけに絞り込み、むしろ客層別シルエットとサイズの豊富さにこだわっているように思います。
だってターゲットが誰かどうかは別にして、ファッションはファッションなんですから・・・それを目的に買う以上、人前では自分なりに素敵でいたいと思いませんか?
このあたりがユニクロの欧米成熟マーケットでのブレイクスルーのみならず、今後の日本での更なる拡大のキーになりそうな気がしますがいかがでしょうか?それともいっそのこと肌着に徹しますか?
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