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October 05, 2012

ヨーロッパファッションストア見聞録 11 ロンドン④TOPSHOPロンドン旗艦店は世界最大のトレンドファッション発信基地

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 ロンドンのファッションストアリサーチで絶対に外してはならない場所は言うまでもなく、

Imag0596 オックスフォードサーカスのTOPSHOP(トップショップ)旗艦店でしょう。

 地上3階、地下2階、計2400坪は世界最大のファッションメガストアとして知られ、ロンドンのストリートファッショントレンドの発信基地として世界の業界関係者が認めるところでしょう。

 売上高は、何年か前に年商200億円くらいと言われていましたが・・・

 当時と比べて円高ポンド安になったとは言え、毎日30,000人が来店すると言われるこのメガストア、レジ台数60台の並び状況、単価からざっと簡易計算して今でも円換算で年商150億円くらいはキープしているのではないかと推測されます。

 入店するのは実に9年ぶりですが・・・巨大スクリーンに大音量で流れるUKヒットチャートのPV、そしてエレベーターで地下へそして上層階へ次々と吸い込まれて行くお客さんの流れが目に入ると、いきなりテンションがあがる、ワクワクするこの感覚は昔と変わらないですね(笑)

 階層別の構成はざっと以下の通りです。

 地上階   旬の服飾雑貨、アクセサリー、コスメ、
        女の子の大好きなスウィーツコーナー

 地下1階  ウィメンズ トレンド服コーディネート と 
        デニム、ニットなど単品集積売り場を分けて提案
        この階にイレギュラーサイズ(TALLやPETITE)やマタニティまであります。

 地下2階  ウィメンズ シューズ、新興ブランドのセレクトコーナー、
         カフェ、ヘア&ネイルサロン

 地上+1階 メンズ アイテム別コーナーと古着コーナー
 
 地上+2階 メンズ スタイリング提案コーナー、スーツコーナー
         ベンシャーマン、ピータージェイムスなどのNBコーナー
         靴のセレクトショップOFFICEを導入

 お店が広いってことはいろいろなことができるんだな~というのはこの店から学ぶことです。

 そのあたりをこれでもかと見せつけてくれますね。

 相変わらずすごいなと思うのは、1階に一切、服(アパレル)を置いていないところでしょうか。旬の服飾雑貨とアクセサリーでロンドンのファッショントレンドを表現しているところです。
  
 訪店時、目だったファッション雑貨は・・・スタッズと金具の装飾のついたバッグ、柄タイツのバリエーション、フェルト素材の帽子、レトロ調プリント大判ストールあたり。

 旬の雑貨のキーワードを大量集積で見せるところはさすが。これぞ情報発信ですよね。

 そしてこの店らしいなと思うのは、ファッションストアなのに、店内ど真ん中にスウィーツコーナーがあるところでしょうか。

 10年前からある、ご存じジェリーベリー(カラフルなタブレット型のグミ)のコーナーは健在、それに加えて、カップケーキのLOLA'Sを導入していました。こちらもショーケースを見ているだけで楽しくなります。

 LOLA's Cupcake

 日本のトップショップはフランチャイズでかつ売り場も狭いので、服中心、しかも差別化のためか、尖った部分にフォーカスされるのは致し方ないかなと思いますが・・・何か服ばっかりでロンドンのトップショップらしくないなと思うのは、そのあたりが理由なのかもしれません。

 いずれ大型店を出店されるようなことがあれば、是非、この 「ファッション雑貨でトレンドをアピール」 方式で他社と差別化をしてほしいですね。

 雑貨のことばかり書きましたが、アパレルの話をひとつ。
 
 地下2階にある新興ブランドコーナー、これもトップショップ・ロンドンの特徴のひとつでしょうね。 

 ロンドンファッションウィークのスポンサーもするなど、新興ブランドのインキュベーターとしての役割も果たしている同社。

 これら新興ブランドの単価はオリジナルに比べてそこそこ高いので、それほど売れないかも知れませんが、一歩先の新興ブランドと自社のお客さんの出会いの場を作っているところは立派です。

 ロンドンファッションストアの横綱だからこそ、こういう試みも大事。ぜひ続けていただきたいですね。

 ロンドンのファッションマーケットを見渡すと、トップショップのプライスポイントが£36-39(日本円換算約4900円)あたりであるのに対して、競合のNEW LOOK、H&M DIVIDED、Bershka、Forever21あたりのファストファッションチェーンが半額の£19あるいはそれ以下(日本円で1990-2490円)で同様のトレンドファッションを販売しているのがわかります。

 かつての独壇場だったトップショップも、マーケットに競合もだいぶ増えましたが・・・

 ロンドンのハイストリートファッションの代表として今後も半歩先を走り続け、ファンを魅了しつづけていただきたいと思います。 次回の訪問楽しみにしています。

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