見直されるシーズンと商品展開
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11月28日の日経新聞にアパレル大手各社がこの冬を例年より長く展開するために取り組んでいる品ぞろえに関する記事が掲載されていました。
・従来11月に出そろうコートの新商品を年明けに投入したり
・1月に春に使える防寒着を提案したり
春物の発売を3月まで遅らせ、長引くとみられる防寒着需要を取り込もうとする
レナウン、三陽商会、オンワード樫山など大手の事例が紹介されていました。
冬のバーゲンは、三越伊勢丹とルミネが2週遅れでスタートする以外は、その他の百貨店もアパレルも正月からスタートすることを宣言しましたが、
こういったバーゲン前やその後も売れる(需要のある)こなれた価格の厳冬、防寒対策の商品に各社この冬からようやく本格的に取り組むようですね。
仕事柄、毎週、毎日の気温を前年同週同曜日で比べながらクライアント企業さんの業績と比較をして気温の業績の関係をチェックしてますが、
業界の従来のシーズンの立ち上がりと実需は3-4週はズレているのがわかります。
それでいてバーゲンという「ケツ」は決まっているので、正価販売期間が確実に短くなっているのは現実(特に夏の正価販売時期が極めて短くなりますね)。
それを正そうというのが三越伊勢丹の発想ですが、理にかなっていると頭ではわかりますが、国民的年中行事としてのバーゲンをずらすのは簡単なことではないことはこの夏の7月のセールで思い知らされたところだと思います。
また9月も3月も月末近くまで、そう簡単に秋物や春物が売れる気温じゃありませんしね。
ですので、SPA系のファッションストアのように
バーゲンはあくまでも「イベント」として従来の時期に残しながら・・・その集客力を利用して、その間はそれまで売れ残った商品を徹底的に処分して、バーゲンと同時に、こなれた価格のサイズの揃ったプロパー(正価)品も並行して販売するか、
あるいは百貨店のように各ブランドの販売スペースが限られているのであれば、
バーゲンは短期かむしろ少し前倒しで終了させて、バーゲン価格とのギャップが少ない、こなれた値段の今すぐ着ることができる、しばらく着ることができる商品を相性のよい春物をうまく組み合わせて展開するのが現実的な対応というところでしょう。
気温の変化によるシーズン定義と商品展開の見直しはこれから業界が避けて通れない課題のひとつです。
このあたり、進出国に歴然とした気温差があり、気温を業績低迷の言い訳にせず勝ち抜いて来たグローバルSPAのバーゲン期、バーゲン前後の商品構成や値付けの方法にヒントがありそうですよ。
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