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December 26, 2012

百貨店が取り組む自主企画衣料、国内委託工場をどう活かしますか?

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 12月26日の日経新聞にそごう・西武百貨店が自主企画衣料を強化することに関する記事が掲載されていました。

 11月には三越伊勢丹が20~30の国内委託工場と直接契約して自主企画商品の強化をするニュースが話題になっていましたが・・・

 そごう西武も国内委託工場を従来の倍の40~50に増やし、原料調達に関してはイトーヨーカ堂との共同調達によってグループのスケールメリットを活かすとのこと。


 両者(三越伊勢丹、そごう西武)ともに 自主企画衣料では、

 アパレルメーカーから仕入れる商品の2割安の価格、

 メーカー品に比べ1割利益率が高い

 ことを強調されているところは共通しているようです。

 それぞれのニュースを読んでいて、百貨店がリスクを取って、直接取引をする国内委託工場をどう活かされるかにとても興味を持っています。

 よくありがちなPB(プライベートブランド)開発よろしく、ベーシックな定番商品中心なんてことになるのでしょうかね。

 これ結構、陥りがちな話だと思うのですが、PB商品開発始める時ってリスクの無いベーシックから始める事例が多いです。

 比較的簡単なデザインですし、売れ残ってもつぶしが利く、何とかなるというリスク回避からでしょうか。

 しかしベーシックな定番品ほどスケールメリットを持ったメーカーさんに別注して海外生産する方が安くて高品質な商品が出来ますよね。

 こういった商品は、通常 原価率高くても競争力のある価格、他社に負けない品質、バリューで勝負だと思うので、

 自主企画にするなら、鎌倉シャツのようにあえて利益率を押さえて「価値」を顧客に提供するか、
 むしろ買い取りでメーカー別注を頼んだ方がよいのではないかと思います。

 要は、競争の激しい定番品で儲けようと思っても長続きしないという話ですね。

 今回のような目の行き届く国内工場と直接取引をするのなら、

 せっかくですので、少ロット短サイクルができる地の利を活かしたオペレーションを実現されたらどうでしょうかね。

 つまりトレンドを出来るだけ引き付けて読んで、無理せず必要な分だけ作って、作り足す方式です。もちろん素材リスクは百貨店側です。

 ここはリスクを取るのだからと値入を取ろうとせず、原価率高めでもできるだけ値下げせずに売り切ることで最終利益をしっかり残すという試みです。

 参考になるかどうかはわかりませんが・・・

 ZARAはざくっと言うと、半分はスペイン近隣の自社工場、半分はアジア委託工場での生産です。

 手間のかからない簡単な商品はアウトソーシングでアジアの工場に任せ、

 難しいデザイン商品、リスクがある商品こそ、目が行き届く自社工場で少ロット、短サイクルで生産する。

 商品は値下げをせずに売り切ることを前提にあえて原価率の高い自社工場で、必要な分だけ作って、売れる分だけ作り足します。

 今、国内に残された工場を活かすメリットのひとつはそのあたりにあるのではないでしょうか?

 もっとも、取引先=工場に約束通り発注し縫製品質と納期の責任以外一切委託工場におっかぶせないのが前提ですが。

 百貨店さんの自主企画ですと、ロットがさほど大きくないでしょうから大変だとは思いますが・・・

 いずれにせよバーゲンを前提にせずに、プロパー消化率の高さ、値下げ率を抑制しながら売り切る在庫コントロールにチャレンジして、国内委託工場を活かしながら、成果を上げて頂きたいですね。

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December 23, 2012

アメリカンイーグル(AE)が仕留めた大きなサイズ需要

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 12月21日の繊研新聞に今年日本に上陸し、売上好調のアメリカンイーグルアウトフィッターズ(AE)に関する記事が掲載されていました。

 アメリカンイーグル(AE)は、4月に表参道にある東急プラザに1号店を出店後 お台場のダイバーシティ東京プラザ、夏にららぽーとTOKYO-BAYに出店。

 21日には池袋サンシャイン通り、来年2月には川崎ラゾーナに出店が予定されているようです。

 記事によれば半期で予算比75%増、十数億円の上乗せになっているとのこと。

 表参道、ダイバーシティともオープン初日は同社の1日あたり売上世界記録を更新し続けたと(日商3000万円超とか)聞いていましたが

 その後の表参道を見て、いったい日本でどんな客層が今、このブランドを支持するのか、ちょっと首をかしげておりました。

 AEはアメリカでは大学生向けのブランドですが、アバクロは単価が高いので親に買ってもらうブランドに対して、AEは学生が自分で買えるブランド。要はアバクロの廉価版です。

 日本での展開、青山商事のFC展開ということで直営でない割に、内外価格差ほぼなしのTシャツが1900円と価格は頑張ったことを評価していましたが、果たして日本の学生さん、いまどきこのAEのテイスト着ないでしょう、日本での売上は厳しくなるのでは?というのが私の見方でした。

 ところが、ダイバーシティやららぽーとTOKYO BAYで購入している客層を見て、売れているという話に納得が行きました。

 要はヤング向けというより、サイズ需要なんですね。

 しかも郊外で客層の幅広いテイストのひとつ、茶髪で昔サーフブランドやトライバル系を着ていた方々が支持するヤン○ーテイストにすっぽりはまりそうな感じです。

 そして、体育会系の息子さんを持っていそうな主婦、体格のおよろしい主婦さんがご自身用にまとめ買いしていらっしゃるではありませんか。

 AEは レディースは XXS-XXLまでの7サイズ
     メンズは     XS-XXLまでの6サイズ

 をそろえています。 日本人はワンサイズダウンで着ればよいというようですので最大サイズは相当大きいです。

 これだけこなれた値段で普通に大きなサイズが販売されているファッションチェーンは今日本にはなかなかないのではないでしょうか?

 大きいサイズって多くの日本企業がやりたがらなかったり、やったけど売れなかったとワンシーズンですぐ止めてしまうケースが多いです。

 しかし、そのサイズがあることが時間をかけて認知されれば、他では買えないので、結構まとめ買い、顧客ロイヤリティが高くなるのも確かです。

 欧米ファッションチェーンは当たり前のようにカラ―よりサイズを広げて多くの客層を取り込むことを考えます。

 今、日本のこのマーケットでうまみを得ているのはH&MとAEかもしれません。

 日本のファッションチェーン店がみすみす逃している「大きな隙間マーケット」で外資が支持を得て拡大するという状況はしばらく続くかもしれません。  

 関連エントリー-米アメリカン・イーグル・アウトフィッターズが青山商事と提携し、2012年に日本進出

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December 17, 2012

モードシフト?とグローバルSPAの市場浸透

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 昨年くらいから黒がトレンド色の筆頭に挙がり、「アラウンドモード(アラモ)」というキーワードが業界内で飛び交い・・・

 ここのところローカルファッショントレンドがモードシフト(ヨーロピアンモード化)している言われていますが、果たしてこれはブームなのか、定着なのか よく業界の方々と議論をします。

 そもそも「モノトーン」がトレンドというのはわかりますが、トレンド色にあえて白や黒が上位に挙げられることに昔から違和感を持っておりますが・・・白や黒は毎シーズン登場する基本色ではないのですか?(笑)

 私はこの傾向は一過性のブームとかではなく、
 
 2008年のH&Mの日本進出以来ZARAやH&Mの日本市場浸透によって 日本の消費者が世界のファッショントレンドが何なのかが判って来たためではなのかな?という見方をしています。
 
 併せてネットによる情報の世界同期化、フラット化ももちろんそれを促進していますが。

 いまや、ブランドの一点豪華主義的な所有はあっても、上から下まで同じお気に入りのブランドなんて昔の話で、

 トレンドは日欧米ファストファッション、インナーはユニクロ、更に若い子であれば古着をミックスしてスタイリングを楽しむ時代

 都心部で数週間内に提案が変わるZARAやH&Mの店に服を見に行ったり、購入したりする頻度が増えれば、

 黒と白を基本色とした欧州モードファッションはやはり王道ですから・・・

 当然、それらのショップで購入した商品との相性を日本の他ブランドにも求める。そんな消費が広がりつつあるのではないでしょうか?

 これは中国に出店されているファッションブランド企業はもっと痛感されているのでは?

 そう見てゆくと、昨年まで勢いがあったアースミュージック&エコロジーが、既存店売上の減少(下期80%台の後半とか)を覚悟で、ナチュカワからナチュラルモードに路線変更したトップ判断、そのチャレンジにも共感するところもあります。

 これが当たっているか否か注目したいですね。

 ZARAは都心部に毎年約10店舗づつ出店し、今年の10月末段階で82店舗(これは伸び率で言えば世界平均の倍のペース)になり

 H&Mは まだ20店舗ですが 四半期レポートによれば、世界が10%強の売上伸び率のところ、日本では60%増、世界最高水準の伸び率(これは震災時の落ち込みの反動部分もありますが)、 1店舗あたりの平均売上高は約15億円規模で世界平均の倍の水準。

 マスメディアが騒がなくなっても、彼らは確実に市場に浸透しています。

 そして都心生活者のクローゼットに確実に影響力を及ぼしている。

 夏のヨーロッパの視察で危機感を覚えましたが、

 これら欧州ファストファッションはまだまだ世界で、日本で店舗を拡大すると思われますので、影響力を軽視してはいけないでしょう。

 いやいや、奴らは日本のマーケットがわかっていないから、いずれは撤退するな~んて今でも思っている人、まさかいらっしゃらないですよね?

 世界の揺るぎない巨人に対して、どう棲み分けするか?日本のアパレル業界の今も、これからも変わらぬ課題のひとつです。

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December 10, 2012

H&Mが世界48カ国の店頭で古着を回収

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 12月6日のFashionsnap.comなどによれば、H&Mは2013年2月から48カ国のH&M全店舗で古着の回収を始めるとのこと。

 H&Mが古着回収 世界初の48カ国実施

 H&Mのプレスリリースの原文はこちら

 H&M first fashion company to launch global clothes collecting initiative

 回収対象は同社で販売された商品だけでなく衣料品であれば状態に関係なく何でも受け取るというもので、

 袋に入れて持ち込むことで、1袋につき500円割引券(H&Mで3000円以上で使用可能)を配布。

 回収された衣料品は、H&MのパートナーであるI:Collectに引き渡され、同社がドイツで再加工することで古着あるいは新たな用途に生まれ変わらせるというものです。

 同社によれば世界で捨てられる服のうち95%は再生可能とのことで、これらの資源の有効活用に企業として賛同したために今回の回収に踏み切ったようです。 

 日本では3月より実施の予定とのことです。

 ファストファッションブームにあたり、私は常々、使い捨てられるファッション商品の行き場について問題提起をしていましたが、いよいよ世界のファッションチェーンのGIANTであるH&M自身が動き出しますか。

 ある意味当然というか。

 ユニクロが自社商品を店頭で回収しているのは有名ですが、

 関連エントリー-ユニクロ・ジーユーのリサイクル活動

 H&Mの世界規模の自社製品、他社製品を問わない回収の動きには注目です。

 同社は持続的な成長のために、2020年までに同社が販売する綿製品の綿原料をすべてオーガニックコットンとリサイクルコットンに切り替えることを宣言していますが、

 その原料確保の一環もあるのでしょうか。

 来年はあらためてファッション商品のリサイクルの動きにも注目しておきましょう。

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December 09, 2012

ドンドンダウン・オン・ウェンズデイがハンジロー(光商事)を買収

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 12月6日のFashionsnap.com、12月8日のサタデーセンケン(繊研新聞メルマガ)によれば、ファッションリサイクルチェーン、「ドンドンダウン・オン・ウェンズデイ」を展開するドンドンアップ(本社:盛岡)が「ハンジロー」を展開する光商事の全株式を取得して子会社化したとのこと。

 WEGO、SPINS、ハンジローのユーズドミックス業態御三家には長いこと注目していましたが・・・WEGO、SPINSがヤングカジュアルの新興勢力としてグングン伸びる中でハンジローの低迷が気になっていました。

 店舗の世界観はハンジローがピカ一だったんですけどね。原宿店も好きですが、京都のハンジローの店は国宝級だと思います。

 ドンドンダウン・オン・ウェンズデイは全国60店(直営13、FC47←ずいぶんFC増えましたね)、まだちょっと力量は見極めきれませんが、是非ハンジローを活かしていただきたいところです。

 このドンドンアップによるハンジロー子会社化により、12月23日に原宿のYMスクエアー=H&M、フォーエバー21の明治通り挟んだ正面のハンジロー(3階・4階2層)の3階部分がドンドンダウン・オン・ウェンズデイになるようですね。

 Fashionsnap.com:ドンドンダウンとハンジローが経営統合 コラボ古着ショップ出店

 古着買い取りの大型店が原宿に初お目見えということで、これは楽しみ。

 YMスクエアーは立地的にはそれほど悪くないと思うのですが、セットバックしていたせいもあってか不振の1階のフランドルや2階のアディダスが抜けてここのところちょっとさびしくなっていましたね。

 この冬休みから地下の古着のKINJI、3階の古着買い取り販売のドンドンダウンオンウェンズデイ、4階のユーズドミックスのハンジローと近しい業態で館が活性化することを期待しています。 

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December 08, 2012

アーバンリサーチが来春立ち上げるファストファッション業態「センス・オブ・プレイス」

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 12月7日の繊研新聞、12月8日 Fashionsnap.com によれば、セレクトショップのアーバンリサーチがグローバル展開を視野に入れた低価格SPA(=ファストファッション?)業態 「SENSE OF PLACE センスオブプレイス」を立ち上げることに関する記事が掲載されていました。

 Fashionsnap.com: 低価格SPA「センスオブプレイス」初公開 アーバンリサーチが積極出店

 新業態は

 ・20代から30代の男女をメインターゲットに

 ・レディース6:メンズ4の商品構成

 ・アーバンリサーチドアーズよりも 約2〜3割抑えた3900〜5900円を中心に価格設定し

 ・グローバルトレンドを取り入れ、ウェアからアクセサリーまで2週間ごとに約100型を売場に投入。

 ・2-3週で商品の多くが入れ替わるペースでMDを組むとのこと
 
 カテゴリーとしては

 「トレンディールック」
 「リアルクロージング」
 「デイリーカジュアル」
 「ベーシックスタイル」
 「ドレス」

 があるようで、実際には、ファッションは好きだけれどもあまりお金を使えない20歳前後と40代以降が実売層になるのではないかと見ているようです。

 1号店は 3月 天王寺ミオに 100坪

 続いて 4月 梅田 グランフロント 150坪

 をオープンする計画のようです。

 今もっとも元気のよいセレクトショップのひとつアーバンリサーチのファストファッションへのチャレンジ、SPA業態も初なんですね。

 スタートにあたり、カテゴリー分類をしっかりされているところは期待ができます。是非そのあたりを売り場に明確に表現してうまく回転率ミックスしていただきたいところです。

 画像を見る限り、TOPSHOPとH&MのDIVIDEDの中間くらいを狙っているような感じでしょうか?

 ファストファッションのキモは・・・

 値ごろな価格や新しい商品を頻繁に投入することもそうですが、だからこそ投入する商品の販売期間を企画分類ごとに明確に決めて計画通りに「売り切る」ところにあります。

 そのあたりの在庫コントロール技術も取り入れて多店舗化、グローバル化を果たしていただきたいですね。

 来年お店を拝見するのを楽しみにしています。

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December 04, 2012

ハートマーケットがいよいよ来期年商100億円規模に

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 12月3日の繊研新聞によれば、関東のイオンモールなどを中心に展開する婦人カジュアル専門店の「ハートマーケット」が1年半の出店凍結、内部体制強化にめどをつけ、出店を再開するとのこと。

 ハートマーケットHP 

 2013年2月期 売上見込みは40店舗で92億円(1店舗単純平均2億3千万円)。

 来期(2014年2月期)は100億円を超える見込み。

 ついこのあいだまで年商40億円くらいの規模と思っていましたが・・・いつのまにか倍以上になっていたのですね。

 イオンモールに店舗視察に行き、お店を見つけると必ず覗かせていただいていたハートマーケット。

 まわりの専門店よりは比較的大型(平均60坪くらいでしょうか?)で、ナチュラルカジュアル服を温かみのある接客で落ち着いて丁寧に販売されている印象のお店です。

 オリジナル商品もありますが、ジョンブル、ドミンゴなどのジーニングカジュアルメーカーやインポートデニムブランドからの仕入も多く、その分 大味になりがちなSPA(アパレル製造小売)と比べるとバラエティが豊かで売り場に見ごたえを感じる、個人的にはとても居心地のよいお店です。

 記事によれば

 毎期20%の成長を続け、4年後に年商200億円をめざす、
 出店は分散させず、これまでのようにドミナントで人材教育を進めながら全国チェーンを目指すとのこと。

 いいタイミングで内部体制固めをされたのではないでしょうか。

 また、ドミナントで人材教育を進めながら店舗拡大というところに共感しますね。

 私は かつての勤務先も含めて、何社かのファッションチェーンさんの年商100億円越えをご一緒させていただきましたが・・・

 経験上 多店舗化を目指す過程において節目節目で取り組まなければならない課題があることを痛感しています。

 簡単に申し上げると、

 ○ 30店舗を超えたら 人海戦術から店頭在庫コントロールのしくみづくり

 ○ 50店舗が見えたら  店長が次の店長を育てる人財育成の循環を体系立てる

 そして、年商100億円は焦らず、確実に既存店増収で駆け抜けたいところです。

 ○ 100億円を超えたら商品安定供給のための自社商品、自社商品基準作りへの取り組み

 このあたりがファッションストアのナショナルチェーン化の規模に応じた力のいれどころ、ツボだと思っています。

 要請があるからといって、出店を急がず、在庫コントロールの壁、人材育成の壁をクリアーして次を目指して欲しいですね。

 記事の内容から察するにそのあたりは、同社はわかっていらっしゃるのではないかと思います。

 次回 イオンモールに行った時は今回の記事の内容を思い出しながら楽しみにお店を覗いてみたいと思います。

 関連エントリー-一三(いちさん)の法則

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