ハニーズが低価格パンツ専門店「パンツワールド」を開業、その勝算は?
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1月11日の日経MJ、繊研新聞に婦人カジュアルSPA(製造小売業)のハニーズが今年の3月下旬から低価格のパンツを専門に販売する新業態をスタートすることに関する記事が掲載されていました。
店名は「パンツワールド」、約40坪の売場面積にレディース向けだけでなく、メンズ、キッズ向けの品ぞろえをし、中心価格は1900円のパンツを専門に販売する業態。
記事によれば、同業態は今年5月までに5店舗を出店し、将来は年間100店舗ペース、ハニーズ830店舗の半分に当たる400店舗の出店を目指し、同社の第2の柱に育てたいとのこと。
生産背景としては、同社がミャンマーに設立した専用工場を活用するようですね。 同工場から供給される1480円のパンツはハニーズで週販6万本売れるヒット商品に育っているようで、それをはずみに同社はミャンマー工場を増設しながら、パンツ専門店の多店舗化をもくろむものです。
この週販6万本は単純計算 年間300万本規模になりますが、これはなかなかすごい数だと思います。ユニクロやエドウィンのジーンズがそれぞれ年間1000万本強くらいだと思うので、すでにその1/3くらいになっていれば立派なものだと思います。
しかし、個人的には、低価格のパンツ専門店を作るという発想はいかがなものかな?と思います。
であれば、ハニーズの中でのパンツ販売を一層強化した方が賢明ではないかと。
カジュアル専門店の中でも、パンツはどうしても回転の低い商品群になりがちです。おそらく、そのお店の商品回転率の半分くらいでしょうかね?(たとえば全体が6回転なら3回転未満)
これまで、パンツは専門店の中で、どちらかというと商品回転よりも単価や粗利額を稼ぐ役回りだったと思います。
靴同様 多サイズ対応が必要という難しさも加わります。
一方で、履き心地がよければ固定客が付きやすいという大きなメリットもあります。
ただし、安くてもトップス並みに売れるわけはありませんし、パンツだけ抜き出してしまっては、鮮度の低い(回転の低い)お店になってしまって立ち行かなくなるのではないかな?ということが懸念されますね。
このあたりは皆さんもご自身のトップスとパンツの購買頻度を考えれば何となくご想像できるのではと思いますが・・・
とは言え、他社に先駆けて軌道に乗せたミャンマーとの取り組みに、メンズ・キッズを加えて弾みをつけたいというお考えには共感します。
また、これまでにマーケットになかった低価格パンツ専門店という、かなりチャレンジングな事業、スタートするのであれば、是非 頑張っていただき、常識を覆す結果を残していただきたいですね。
ハニーズの「パンツワールド」がマーケットでどのような評価を受けるかに気を留めておきましょう。
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