ヨーロッパの服は「細く見えるだけで本当は細くない」
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1月18日の繊研新聞で3回シリーズ最終回になった チューブ代表 斎藤久夫さんの「私の歩み」は面白かったです。
アメカジブームの先駆け、ヨーロピアンモード、セレクトショップ時代へとその舞台裏で活躍しつづけた、というか時代を楽しんで来られた同氏の服への思いや裏話をとても楽しく読ませていただきました。
その中で特に印象的だった1月11日の上中下の「中」で紹介された話をご紹介させていただきます。
デザイナーとしてヒットメーカーとなった後の同氏の話 (以下引用)
「その後、ヨーロッパにかぶれて、作る服がみんなパツパツにタイトになったんです。
そしてある時、何も売れなくなった。ぴたぴたのシルエットだけど、技術がないから動けないわけです。
(中略)
パタンナーには、とにかく細くしてくれって伝えて作っていました。
でも僕らが着ていたイタリアとかフランスの服っていうのは、細く見えるだけで本当は細くない。
それがわからなかったんです。結果としてものすごく在庫を持ちましたね。」 (以上引用)
これ、馬鹿げた話に聞こえるかもしれませんが、その昔、私も国内生産に携わっていたころ、DCブーム後期に結構周りでも似たようなことがよく起こってた話で・・・そんな話あったなぁ とうなずきながら記事を読んでおりました。
最近も細身がブームだからといって既存顧客を切り捨てるかのような極端なモダナイズ?もありますし、
逆にカジュアル系 特にレディースに見受けられますが、幅広い客層に売ろうとして、大は小を兼ねるとばかり、ノンシルエットな服が増えているような現象も見られます。
ぴったりの人がいない服づくり・・・
表面的なトレンドや目先の売上重視で、パターン、シルエットに興味がないというより、着る人に興味がないのかな~と思えてしまいますね。
以前もブログで話題にしましたが・・・
関連エントリー-グローバルSPA(H&MとZARA)と日本のアパレル企業の商品を比較して思ったこと
ヨーロッパのブランドには、チェーン店であるZARAにしてもH&Mにしても、着やすさのツボを押さえるのはもちろん、サイズを問わず、お客さんが着た時に細めで美しく見せようとする気遣いがある服作りが常識なんですよね。
日本のアパレル企業が中国やアジアに出て行く時、より一層 ヨーロッパのシルエットの出し方を研究しないと勝てないだろうな~と思う今日このごろ。
コスト重視で中国の協力工場にパターン丸投げしている場合ではないと思います。
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