H&Mのミッドシーズンセールと今年の価格戦略
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H&Mが先週の水曜日(3月14日)から日本全国でミッドシーズンセールを始めました。
例年ですと春のセールは4月に行っていたのですが・・・。
H&Mは従来、同社の四半期の真ん中の月(1月、4月、7月、10月)をメインにセールをするのが通例で、今回の3月中旬、春の最盛期にセールをぶつけて来るのは異例と言えます。
世界のサイトを見ると、香港、シンガポール、フランス、カナダでもセールをやっていますが、その他のメジャーマーケットではセールを行っていないようですね。
そうすると、日本では在庫を抱え過ぎているのでは?と 業界人はうがった見方をしたくなりますが・・・
そう考えながら、同時に店頭ファサードに投入された新コレクションのプライスポイント(最多価格帯)を確認すると、従来のシーズン実売期の2490円に対して、1190円や1490円が大多数を占めています。
同社はセールを始める直前、直後にプロパー(正価販売)の販売数量が落ちないようにプロパーのプライスポイントを下げるのが常套手段、すると、今回の異例のセールは計画的だったのだな、と判断できます。
今年のH&Mは大型のイオンモールの核テナントで出店するケース、また関西では心斎橋、梅田、神戸など要所に大型店出店が控えています。
いよいよ日本で出店ペースを上げるために価格戦略で本格的な勝負を掛けてくる狼煙(のろし)なのだろうか?と興味深く店頭を見ているところです。
以前もブログでご紹介しましたが、欧州のH&Mは各国でイチキュー(19.95ユーロ、19.99ポンド)プライスあるいはそれ以下でトレンドファッションを市場最低価格で販売するプライスリーダーです。
日本のマスファッションの価格の基準はいまやユニクロのイチキュー1990円にあるのは誰もが認めるところだと思いますが、
H&Mも中国経済の成長率が鈍化し始めた今、いよいよ日本でもヨーロッパ並みに価格を下げて、市場浸透を深めるタイミングなのかなと思います。
カジュアルマーケットの企業は、円安だから値上げを、って言ってる場合じゃないかもしれませんのでどうぞご注意を。
一方で、H&Mがプライスポイントを1000円台に下げる時期のウィークポイントがあります。
どうしてもセール前後の1000円台の低価格品は、バングラデッシュやカンボジアで計画生産された商品が中心になります。
春の最盛期くらいは少し長く着ることのできるいいものを、という需要がありそうな時に、H&Mの中でも比較的クオリティが低いものが店頭に溢れては、特に都心部のお客さんは少しげっそりしてしまうかも知れません。
勝手な勘ぐりかも知れませんが、しばらく様子を見守っておりましょう。
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