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July 19, 2013

アバクロの姉妹ブランド「ホリスター」の日本1号店はららぽーと横浜、日本多店舗展開の本気度は?

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 7月18日のFashionsnap.com、 7月19日の繊研新聞によれば 今秋日本上陸を発表していた米アバクロンビー&フィッチ社 「アバクロ」の姉妹ブランド 「ホリスターカンパニー」の1号店がららぽーと横浜に決まったようです。

 Fashionsnap.com:アバクロ姉妹ブランド「ホリスター」初上陸 ららぽーと横浜に出店

 いまやグローバルSPAの激戦地となったららぽーと横浜。

 ちょうど、このあいだの連休に視察に行ったばかりでしたのでイメージしやすいです。

 のちほど述べるように本来ホリスターはアメリカでは高校生をターゲットにしたブランドですが、日本ではヤングファミリーのパパとママに受けていると思われるので、1号店にふさわしい立地ではないでしょうか?

 日にちは未定のようですが、ロケーションは同館の1階、JR横浜線鴨居駅側の入口にあるオールドネイビーとユニクロの間に空いている087区画のようで、フロアーマップから察するに150坪くらいでしょうか?

 現在 オールドネイビーのディズニーコラボのポップアップストアがある086区画も含むのであればそこそこ目立つ角地、集客の見込める好立地になりますね。

 そして、当初アバクロをベンチマークして開発された和製ファストファッションブランドの雄、「アズール・バイ・マウジー」の斜め向かいくらいになりますから・・・ちょっと面白くなりそうです。

 ららぽーと横浜フロアマップ

 もともと東部エスタブリッシュメントの大学生をターゲットにポロラルフローレンを代表とするアメトラをヴィンテージ加工したテイストが特徴のアバクロンビー&フィッチに対して、

 アバクロンビー&フィッチ WEBサイト

 西海岸、南カリフォルニアの高校生をターゲットに著名サーフブランド群を同様にヴィンテージ加工したテイストが特徴のホリスターカンパニー。
 
 ホリスターカンパニー WEBサイト

 アバクロは少しラグジュアリ感覚で、値段が高めなため、大学生が「親に買ってもらう」ブランドになっているのに対して、ホリスターは高校生が無理なく買える価格帯の位置づけ。

 それは現在の両ブランドの店舗数や売上の差に表れています。

 今年(2013年)2月2日に発表された同社のアニュアルレポート、FORM10Kによれば、

 ホリスターは同社の中で店舗数でも売上でも半分以上を占める稼ぎ頭のストアブランドになっています。

 全米では GAP リミテッドブランズに次ぐ アパレル専門店売上ランキング第3位、世界ランキングでも 10位付近にいるアバクロ社ですが、

 同社の2012年度の年商 4,510億円 ($=100円換算) のうち 

 アバクロが 1,704億円 に対して
 ホリスターが2,314億円 と 1.4倍

 店舗数は以下の通り倍あります。

   Abercrombie &Fitch Abercrombie  Hollister  Gilly Hicks  Total
                  kids
U.S.     266          144        482      20     912
国外    19            6        107       7     139
Total    285          150        589      27    1,051

 同アニュアルレポートの過去3年の業績を眺めると、

 米国内で頭打ちになったアバクロをホリスターがカバーする格好。
 
 国外出店はスノッブなアバクロを高飛車に?出した上で、その後、比較的フレンドリーなホリスターを送り込む、ツンデレ作戦?が常套手段のようです(笑)。

 昨年度(2012年度)にはホリスターだけで国外に70店舗も新規出店して、ホリスターだけのインターナショナル店舗数も一気に100店舗を超えた模様です。

 しかし、この年は、アメリカ国内で同社の成長を牽引したホリスターもいよいよ既存店がマイナスに転じ、海外展開を加速した年だったようで、今年の日本進出もその海外に求めた成長戦略の一環でしょう。

 10年ほど前に アメリカではよく定店観察していたホリスターカンパニーですが・・・

 昨年、ロンドンや上海で久々にお目にかかることになりました。

 それらのグローバル旗艦店は アバクロ同様 薄暗いバリのリゾートコテージの雰囲気で高級感はありますが、10年前とそれほど変わらず、やはりアバクロより健康的でフレンドリーな感じがしました。

 彼らの海外進出で、店舗の独特の世界観と同時に気になるのは現地販売価格です。

 アバクロの内外価格差には日本のみならず各進出国で消費者を驚かせていますが(というか失望?)・・・

 関連エントリー‐アバクロ日本上陸、気になる実際の日米内外価格差は?

 ロンドン、上海で見た ホリスターの場合も、もともとアメリカ国内の価格が安いのでアバクロほどびっくりではないですが、やはりアメリカの国内価格に対して倍近くつけている印象を受けましたね。

 以下はホリスターカンパニーのアメリカでの国内価格です。

 Tシャツ        $17.50-19.50
 POLOシャツ    $ 29.50
 布帛シャツ半袖  $34.50-$49.50
        長袖  $39.50
 フードパーカー   $49.50-
 クルースウェット  $39.50
 ショーツ       $34.50-49.50
 ジーンズ      $49.50-59.50

 アバクロのように日本1号店オープンと同時にWEBサイトでアメリカの価格が日本から見れなくなるかも知れないので覚えておいてください。

 アメリカではGAPと同じくらいの価格帯でしょうかね。

 要は何が言いたいかというと、

 ホリスターが日本上陸にあたり内外価格差なしの

 シャツなら3990円、Tシャツなら1990円、ジーンズなら4990-5990円くらいの価格をつけたら

 おそらく日本で100店舗は狙えるストアブランドになるだろうな、という期待です。

 フォーエバー21、アメリカンイーグル、オールドネイビーはアメリカからほぼ内外価格差なしで上陸し、人気を博しているのはご存じの通り。

 「アバクロ」の閉鎖性や時代錯誤の価格で日本の消費者を失望させたところがある同社が、

 仕切り直しとも言えるホリスターでどんな本気度を見せてくれるか?

 この一点に絞って1号店のオープンを楽しみにしたいと思います。

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