ユニクロがアメリカでローカル商品企画開発を開始。グローバルSPAにローカル企画は必要か?
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1月18日の日経新聞にユニクロが赤字続きのアメリカや、なかなか利益が出ないヨーロッパに
それぞれ現地にデザインオフィスを置き、現地に合わせた商品企画開発を始めることに関する記事が掲載されていました。
柳井会長コメントによればアメリカでは差し当たりアメリカ人に合ったTシャツやジーンズを開発する模様。
黒字化に乗せるための一時的な措置としてはわからないでもないですが…
グローバルSPA=ユニクロにとって、グローバル展開にあたり、サイズを増やしながらサイズの見直し(世界統一)を図ることは必須ですが、
中長期的に見ると世界統一企画を諦め、ローカル対応をするのはいかがなものか?と思います。
世界統一企画&規格で出店国を増やすZARAやH&Mのグローバル対応を見てほしいですね。
ZARA(ザラ)は日本では90店舗を超えますが、日本の2倍以上のマーケットであるアメリカでは45店舗にすぎません。
それはZARAがオフィスで働く女性のための服をメインに販売しているからであって、アメリカにはZARAのマーケットがそれだけしかない結果です。
そのためZARAはアメリカでは無理をせず、むしろ働く女性のいる他のマーケットを求めて出店国を増やすわけです。
H&Mは働く女性に限定している訳ではなく、ファッショントレンドに興味のある人すべてを対象にしているので必然的にZARAよりもマーケットが大きく、そのため、アメリカではすでに278店舗出店(2013年8月時点)できており、まだまだ店舗を拡大中です。
考えてみれば、ユニクロが扱っているのはノンポリ、エイジレスでユニセックスも多い=誰もが着ることのできるアンダーウエア―、インナーウエアですから、世界的に見てもH&Mよりも大きなポテンシャルがあると言ってよいでしょう。GAPよりもヴィクトリアズシークレットよりもです。
もちろんアメリカやヨーロッパの成熟マーケットには先行する競合がたくさんありますから、ユニクロがすべてを取れるわけではありません。
であれば、成熟国ではありのままで伸ばせるところまで伸ばし、むしろユニクロが強みのある統一商品で未開の新興国を徹底的に開拓した方が賢明なのではないかと思えてなりません。
話をユニクロのアメリカ向け商品に戻しますが・・・
アメリカではどこにでもある当たり前の商品群でオールドネイビーやローカルチェーンやディスカウントチェーンと価格勝負の消耗戦をするおつもりなのでしょうかね。
まあ、グローバルチェーンで実績のある幹部さんたちをいろいろなところから集めたところなので・・・一度やってみて頂き、お手並み拝見としましょうか?(笑)
アメリカやヨーロッパ視察の時に感じたことを述べた関連ブログ記事がありますのでお読み下さい。
グローバルSPAが相手にするのはローカルマーケットだけではない。
「グローバルファッションチェーン(SPA)が旅行者(トラベラー)にも重宝されるワケ」
グローバルファッションチェーンから学ぶ小売経営の新常識を紹介しています。
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