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November 29, 2014

セブンイレブンも12月から免税対応をスタート 

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 11月29日の日経新聞にセブンイレブンが12月から一部の店舗で外国人観光客向けに免税対応をすることに関する記事が掲載されていました。

 記事によればセブンイレブンは外国人観光客が多い東京浅草雷門前店と京都西院駅南店で専門カウンターを設けパスポートを確認した上で消費税8%の支払いを免除するというもの。同社は2015年の間に免税対応店を1000店まで広げる計画とのことです。

 10月から免税対象が食品や化粧品など単価の安い消耗品も免税対象になったことにともない、さすがセブンイレブン、コンビニの中でいち早く外国人観光客需要も取り込もうと動き始めましたね。

 記事によれば、今年1300万人になる見込みの外国人観光客の一人当たりの日本での平均消費額は約15万円(中でも中国人観光客平均は約23万円)、日本人の一人当たりの年間消費額が123万円とのことですから、

 外国人観光客が8人来てくれれば、日本人一人の年間消費額が創出されるという計算です。

 少子高齢化の国民だけでは経済がシュリンクする一方の日本において、外国からの観光客が増えることはありがたい話。

 今後の経済成長を維持するためには外国人観光客はもちろん今後、居住者の受け入れがキーであることは間違いありません。欧米先進国がすでにそうしているように・・・

 来年は外国人観光客に対する「免税対応」がファッション販売を含む消費市場全体の重要キーワードになることは間違いなさそうですので・・・各社、対応が急がれますね。

 おかげさまで 2冊目の執筆本となる拙著

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 が11月19日に発売されました。

 ベーシックカジュアルの価格と品質の常識を変え日本一のアパレルチェーンとなり、世界一を目指して突き進むユニクロとトレンドファッションの価格の常識を変え、世界一となったスペイン インディテックスグループの基幹ブランドZARA (ザラ)。

 既存のファッション流通の常識に挑んだ2つのブランドの真逆のアプローチ、ビジネスモデル、2人の起業家が考える顧客満足、経営信念、人材育成、今後の成長の可能性まで・・・

 10数年両ブランドをウォッチし続けた専門家の立場から両者の成長の舞台裏をわかりやすく解説しました。

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November 18, 2014

「ユニクロ対ZARA(ザラ)」が日本経済新聞出版社から発売になります。

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 おかげさまで 2冊目の執筆本となる拙著

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 が11月19日水曜日に店頭に並ぶことになりました。

 ベーシックカジュアルの価格と品質の常識を変え日本一のアパレルチェーンとなり、世界一を目指して突き進むユニクロと

 トレンドファッションの価格の常識を変え、世界一となったスペイン インディテックスグループの基幹ブランドZARA (ザラ)。

 既存のファッション流通の常識に挑んだ2つのブランドの真逆のアプローチ、ビジネスモデル、2人の起業家が考える顧客満足、経営信念、人材育成、今後の成長の可能性まで・・・

 10数年両ブランドをウォッチし続けた専門家の立場から両者の成長の舞台裏をわかりやすく解説しました。

 執筆にあたっては、スペイン インディテックスグループ本社現地取材などの国際取材を含め

 国内でも、多くのご出身の方々のインタビューに恵まれ、あらためて両ブランドの魅力と強みが確認でき、日経さんからご依頼を頂いてから2か月というハードなスケジュールながら楽しく執筆ができました。

 私の専門分野である、「消費者購買行動」と「在庫コントロール」の視点をしっかり押さえつつ、

 一方、ビジネス書ながら、「ですます」調で、写真、図表、グラフも多様して、わかりやすく書きましたので・・・

 業界以外の方でも楽しく読んでいただき、ファッション流通の過去、現在、未来もこの1冊で早わかりできる内容と自負しています。

 果たして2020年にユニクロは世界一になれるのか?

 ZARAを育てヨーロッパ一番の富豪となったアマンシオ・オルテガ氏とはどんな人物か? 
 
 よろしければお手に取って頂き、両店でのお買いものをますます楽しいでいただければ幸いです。

 執筆にあたり取材のご協力を頂きました皆さまにこの場を借りて御礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 目次

 第1章 ファッション流通の常識を変えた2つのブランドと2人の起業家

 第2章 「部品倉庫」のユニクロ 「クローゼット」のZARA
      ~ブランド戦略とビジネスモデル

 第3章 ローコスト徹底のユニクロと超高速空輸のZARA
      ~出店戦略と店舗運営

 第4章 「つくったものを売る」ユニクロ 「売れるものをつくる」ZARA
      ~ファッションビジネスのリスクマネジメント

 第5章 「小売業」のユニクロ 「製造業」のZARA
      ~数字が教える2社の姿

 第6章 「松竹梅戦略」のユニクロ 「ポートフォリオ」手法のZARA
      ~ファッションビジネスの未来とは?

 最終話 2020年世界アパレル専門店売上ランキング予測


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November 07, 2014

COS(コス)は「手の届くラグジュアリー」需要を喚起する引き金となるか?

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 11月8日にいよいよH&Mの高価格帯ブランドCOS(コス)が南青山、青山通りと表参道の交差点からみゆき通りに入って間もなくの立地にオープンしますね。(南青山4-21-26;3層)

COS ウェブサイト

 数年前から、私もヨーロッパや香港でCOSを見ていて、

COSウエストフィールドロンドン

COS香港セントラル

 ベーシック(タイムレス)で無駄を削ぎ落としたミニマルデザイン、素材の質感を意識しながら、カットのきれいなシルエット、2シーズンまたはそれ以上は着用できそうで、それでいてこなれた価格・・・ 

 もし、ジル・サンダーにZARAをやらせたら・・・?

 みたいなお店だなと思いながら、結構、気に入ってお買いものをしていたので、とても楽しみにしておりました。

 H&Mが2008年に日本に上陸して、2009年に上陸したフォーエバー21とともにファストファッションブームが起こって5年が経過し・・・

 欧米ファストファッションは確実に日本のファッションマーケットに定着し、生活者のワードローブの御用達として浸透した感があります。

 ファストファッションが定着した後、ポスト・ファストファッション時代に、

COSがファストファッションの改良版となり、良質化志向の流れが期待される中で、また新しい「手の届くラグジュアリー」需要を刺激してくれるのではないかととても期待しております。

 以下、COSについて、10月27日付のWWDジャパン、11月6日付の繊研新聞、H&Mアニュアルレポートなどを参考にしながらCOSについてまとめてみます。

 COSは2007年、ロンドンに拠点をおいて、H&Mのクオリティではカバーしきれない、ファッション感度の高い都市生活者向けに開発を始めました。

 H&Mの本社はストックホルムですが、ヨーロッパの最激戦都市、ロンドンで始めるところに意味があるのですね。

 デザインと品質を両立し、手ごろな価格帯で提供することを目指し、現在、世界23か国107店舗に展開しています。

 2013年11月期の同社アニュアルレポートによれば、19か国85店舗(同期 新店21店舗)売上30%増の成長とのことで、今年度はポルトガル、アメリカ、韓国、オーストラリア、日本にも出店して、新たに25店舗を積み増すようです。

 H&Mの資本力からすると、立ち上げから7年が経過して110店舗ですので、結構、慎重な感じがします。

 20人の多国籍デザインチームは、商品企画を実際のシーズン1年半前、インスピレーショントリップに出るところから始めます。これはラグジュアリーブランドのデザイナーたちと同じようなタイミングに同じようなプロセスでスタートするということですね。

 パタンナーをかかえ、すべての商品のパターンを手掛け、以前、読んだ繊研新聞の記事によれば、中国に専用アトリエ、サンプルラインを持って、プロトタイプサンプルを作って、コストをはじいた上で、適切な産地と生産工場を決めて量産にかかるようです。

 こちらもコストと納期重視で、入札制で発注を行うと言われているH&Mよりもキメが細かいようです。

 WWDジャパンによれば、COSはウィメンズ2対メンズ1の構成で、1シーズンウィメンズ800型、メンズ300型を商品企画、毎週3回新商品が入荷するとのこと。

 企画はラグジュアリーブランド並みに時間をかけますが、店頭ではファストファッション並みに次から次へと新商品を紹介して顧客を飽きさせないところがH&Mらしいところですね。

 気になるのは・・・もちろん価格です。

 いいものが出来ても高かったら通用しない時代ですから。

 以下 WWDジャパンに掲載されていた価格帯を紹介します。

 ウィメンズ
 ドレス  6500-50000円
 パンツ  5000-40000円
 トップス  4000-16000円
 アウター 13000-55000円
 シューズ 6500-28000円
 バッグ  3500-28000円

 サイズ展開 32-44

 メンズ
 ジャケット 25000-30000円
 パンツ 8000-16000円
 アウター 25000-55000円
 シューズ  12000-28000円

 サイズ展開 44-54

 それぞれ日本およびアジア向けにはワンサイズ小さいサイズを加えているようです。

 WWDジャパンによれば内外価格差なし、繊研新聞によれば、H&Mの最高値がCOSの裾値とのことです。

 オープン後すぐは行列ができそうなので、客足が落ち着くころにゆっくり店頭に見に行って確かめたいと思いますが、

 ネット上で少しウィメンズラインのプライスポイントを調べてみました。

 まず、H&Mの内外価格差は・・・イギリスとフランスと日本を比較すると

 現在の1ポンド180円、1ユーロ140円換算で計算すると、内外価格差にはほとんどありません。

 実際には、日本がほんの少し安く、ジーンズはユニクロ対策なのか?日本が最安値です
 (3990円 イギリス29.99ポンド、フランス39.99ユーロ)

 次にイギリスとフランスのH&MとCOSの価格の差を比べてみました。

 両国ともおおよそですが、COSの価格はH&Mの価格の

 トップスおよびワンピースが3.5倍
 ボトムスが4.5倍
 ジーンズが2倍

 です。

 (アウターはデザインによっていろいろなので割愛)

 もし、日本でも内外価格差なし、ということであれば、COSの日本でのプライスポイントはおおよそ以下の通りになると推測されます。

 トップス(布帛) 8900円
 ワンピース   12000円
 パンツ      9900円
 スカート     9900円
 ジーンズ     7900円

 いかがでしょうか? おおよそ駅ビル系大手セレクトショップのオリジナルくらいの価格でしょうかね?

 であれば、アメリカントラッドをベースにしたセレクトショップが多い日本のマーケットの中で・・・

 ヨーロピアンベーシックをベースにした新たな選択肢の出現?となるかどうか?

 また、日本で現在注目を浴びつつあるドメコン(ドメスティックコンテンポラリー)ブランドと比べてどうでしょう?

 そんなことを考えながら・・・そのうち お店に行くのを楽しみにしています。


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November 01, 2014

PRIMARK(プライマーク)が米百貨店シアーズと店舗賃借契約を交わしアメリカ市場進出拡大に弾み

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 10月27日のWWDジャパンや10月31日の繊研新聞によれば、

 アイルランドに本拠を置き、イギリスを中心にヨーロッパで勢力拡大中の低価格ファッションストア、プライマーク(ABF傘下)が、赤字が続きリストラを進める米老舗百貨店シアーズと同社が保有するアメリカ北東部の7店舗を借り受ける店舗貸借契約を結んだとのこと。

 今回の契約は2015年にボストンに1号店を出店してアメリカ進出を決めていたプライマークにとってその後のアメリカでの拡大に弾みがつく話になることでしょう。
  
 プライマークは世界アパレル専門店売上高ランキングで2013年度にイギリスのネクストを抜き去り、第7位に浮上

 同トップテンの中で年率20%以上の成長はユニクロとプライマークの2社のみという世界的な成長株です。

 関連エントリー 世界アパレル専門店売上ランキング2013 トップ10

2年前にヨーロッパでプライマークを視察した時のレポートはこちらです。

 関連エントリー‐PRIMARK(プライマーク)はポストファストファッション時代の都市型ファッションディスカウンター?

 プライマークの創業は1969年になりますが、90年代までは主に地方で展開していたため、ノーマークだった業界関係者も多かったと思いますが、

2000年以降、イギリス都心部進出を果し、超大型激安ファッションストアとしてイギリスで急拡大し、注目を浴びました。

 そのきっかけは 欧州大陸のベーシックカジュアルチェーンの雄であるC&A(世界売上高ランク6位)の英国撤退跡や英国の老舗百貨店、量販店が業態縮小や事業撤退して空き家になった超大型店舗物件をまとめて好条件で譲りうける機会を得たことで、1店舗あたり3000坪クラスの巨艦店を次々に出店できたこと。

 その地域最大級の売場面積を誇る巨艦店舗でバングラデシュなど南西アジアで生産したファッション衣料や雑貨(実用&ベーシック&トレンド)を・・・

H&Mらによる市場最低価格のさらに下を潜る激安価格で大量販売をして、低所得者層やワンシーズン数回しか着用機会のないトレンドファッションは安いもので十分と考えるティーンズ、ヤング層に支持されたことによります。

 今回のシアーズとの貸借契約は、うまく行けばその後 全米への拡大余地も含む話でしょうから・・・

 2000年代にプライマークがイギリスで急拡大したのと同じ現象がアメリカでも起こる予感がしてしまいます(汗)

 昨今の世界のファッション流通の潮流を眺めていて・・・

ZARAやH&Mが中心になって起こした世界的なファストファッションブームの後に何が来るかを考えていますが・・・

 ひとつは「ファストファッションの上質版」というか、

 H&MのCOSや、ZARAのインディテックスグループのMASSIMO DUTTIや、米J.CREWのような「手の届くラグジュアリー」 あたりではないかと思いますが・・・

 もうひとつのもっと大きなマクロトレンドは・・・プライマークが中心になって起こす「ファストファッションの更なる低価格」が考えられます。

 今回、プライマークがアメリカで成功すれば、この後者の可能性はますます濃厚になり・・・いずれは日本へも上陸する?という話になるでしょう。

 個人的にはこの流れは歓迎しませんが・・・

 今後、日本でも欧米のように ますます 上質志向と低価格志向の消費の2極化が進み・・・将来的に日本が移民の受け入れなどを始めるであろうことを視野に入れるとなると・・・
 
 その可能性は必然に変わってしまうかも知れないことに・・・少々危機感を覚えています。

 プライマークのアメリカ進出は是非そんな視点で見守ってみてください。

 
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