H&Mが上陸7年で国内50店舗体制に
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4月25日の日経新聞にさいたま新都心のコクーンシティ出店で日本国内50店舗目となったH&Mジャパンのクリス・エドマン社長のインタビュー記事が掲載されていました。
記事によれば国内の主要な大都市圏にひととおり大型店(日本の一店舗あたりの平均売場面積は約575坪)の出店を済ませた同社は今後
〇 郊外ショッピングセンターへの大型店出店をする一方で
〇 大都市圏へは小型店出店を進め、
年平均十数店舗の出店を進めるとのことです。
2008年の上陸から7年、50店舗の大型店出店体制は計画通り?なかなかいいところではないでしょうか?
売上規模は推定になりますが、すべての店舗が年周り(12か月稼働)して年商500億円くらいでしょかね。
H&MのIR情報によれば目下のグローバル出店戦略の中でのプライオリティはアメリカと中国です。
両マーケットは世界的に見ても最も成長が見込め、出店余地があるマーケットであり、なおかつ仕入にドル決済が多いと目される同社はドル高基調も手伝い、両国に徹底集中出店するのが理にかなっており、得策と思われます。
そんな環境下で同社の現在の出店戦略の中では、日本のプライオリティは左程高くはありませんが・・・
まだ同社の中では16番目の売上の日本市場をそのマーケットポテンシャルの高さから見て、アメリカ、中国出店が落ち着き、チャンスと見るや徹底的に攻め込んでくることは違いないでしょう。
以下は同社が母国スウェーデンよりも店舗を持っている国ですが(2015年2月末時点)
ドイツ 439店舗
USA 364店舗
中国 299店舗(香港含む)
UK 253店舗
フランス 205店舗
このあたりの出店数を見ていると
今後、日本では 郊外の大型店と都心部の小型店の「面」と「効率」のバランスを取りながら店舗数ベースで年20%増を維持し
2020年 東京オリンピックの年には120店舗、その3年後には200店舗くらいになっているのではないでしょうか?
H&Mの小型店と言えば、ヨーロッパの都市、特にロンドンなどに行くと・・・
ハイストリートのフルラインを揃える大型旗艦店から地下鉄駅の改札口付近に1カテゴリーに特化した小型店まで
H&Mの出店立地と売場面積の自由自在さを思い知らされます。
これは店舗の中に多数の客層別シーン別サブブランドがあり、それらが更に細分化され、ユニット化されていて、店頭最小単位を起点にチームが組まれ、縦割りで商品企画、生産、デリバリー、売場管理が行われている同社の成せる業に他なりません(2008年上陸時に40数チームがあると聞きました)。
つまり出店立地、売場面積に合わせて40以上あるフルラインの中から都度ベストな組み合わせを考えて売場を構成すればよいというわけです。=これぞグローバル統一MD
そんな業をこれから日本でも見せてくれるわけですね。
今後、大型店で多店舗出店をめざすファッション企業さん、ブランドさんにとって、同社のさまざまな出店形態はオペレーションの整理の意味でベンチマークすべきもののひとつとなるでしょう。
【おススメ本】
「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)
21世紀、世界のファッション都市はヨーロッパのファッションチェーンと日本のユニクロによるグローバルウォーズ(世界大戦)が進む。これからのグローバルマーケットを読む上での背景をわかりやすくまとめました。
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