競合の視点を変えれば高単価商品も手ごろな価格に映る
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5月17日の日経新聞 「そこが知りたい」 ファミレス、高めメニューなぜ人気
の見出しでデニーズを運営するセブン&アイ・フードシステムズ社長 大久保恒夫氏のインタビュー記事が掲載されており大変興味深く読ませていただきました。
高級スーパー 成城石井社長時代 良質なワインやチーズを充実させて 百貨店デパ地下から客を取り込んで成功した手腕をもつ大久保社長率いるデニーズ。
記事によればファミレスでは1000円以上のメニューは売れないという固定概念を覆し、
1000円の朝食メニューの開発、ランチタイムのステーキの充実、国産野菜切り替えによるサラダ単価のアップなど・・・
高価格帯のメニューを充実させて売上を伸ばしたとのことです。
今回のインタビュー記事には 原材料&人件費高騰、円安、消費増税の3重苦のインフレ時にあえぐ流通業界の現状打開のヒントが詰まっていますね。
「着るものも生活水準も少し前より良いものを欲するのが人間の本質だろう。そこに需要はある。変化が必要だ。」
セブンアンドアイの鈴木会長の意図をもっとも適格に実践に落とす達人であり真の商売人である大久保社長は
「身近なファミレスが高級レストランに近い質のメニューを2~3割安く提供できれば、さらに伸びる」 と理想の姿を描き
「競合の視点を変えれば、高めのメニューも手ごろな価格に映る」
と言い切ります。
一方、記事では単価アップの話が中心で触れられておりませんが・・・
そんな高めメニューの開発の一方で、235円のお替り自由のドリップ珈琲などは
仕事の場所を選ばないプロワーカーや営業マン、受験をひかえた学生さんたちにとっては
スタバよりもコスパが高く? 注ぎ足しに来てくれますんで 居心地も悪くなく・・・
そんな客層に対する優しさも忘れないところも素敵なので
私も集中して書き物をしたい時などはよく利用させて頂いている次第です(笑)
単価を上げるだけでなく、そんな
ハイ&ロー(良いものをこなれた価格で欲する人や時の客単価と変わらぬ庶民性による客数)
が共存しているところが本当の強みではないでしょうか?
昨今、新聞紙上では値上げで成功した流通企業を手放しで讃えますが
なぜ値上げで成功したのか?ただ値段を上げればそれで済むのか?についてもっと掘り下げなくてはなりません。
ユニクロにしても、ニトリにしても、今回のデニーズのように 従来通り良質の良品廉価を維持しながらも
少し高めの価格帯を品揃えする際には 「競合の視点を変えて」
上層マーケットから降りてきた客層をしっかりつかんだからこそ売上を伸ばしたのですからね。
目の肥えたお客さんはよーく見てますからね。
今回のタイトルにも使わせて頂いた 大久保社長の
「競合の視点を変えれば、高めのメニューも手ごろな価格に映る」
是非 皆さんの業界に置き換えて考えてみて下さい。
【おススメ本】
「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)
ユニクロは市場最低価格の品質の極大化に努め、ZARAは百貨店の感度をこなれた価格で提供して成功した
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