ジーユー・ユニクロはレジ待ち時間の短縮に、ZARAは欲しい商品を店頭で顧客の手に届けるためにICタグを活用する
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5月5日の日経新聞一面にユニクロを展開するファーストリテイリングがジーユーを手始めにICタグ活用による「無人(セルフ)レジ」を順次導入し、その後はユニクロにも広げて行くことに関する記事が掲載されていました。
記事によれば、ジーユー4店舗で実験を始めていたセルフレジの効果を踏まえ
今夏をメドにジーユー国内全300店舗への導入を検討しているようで・・・
ユニクロでも来年春稼働予定の大型物流センター設置を契機に導入が始まる模様です。
同社がICタグ、セルフレジを導入することによって目指すのは・・・
顧客のレジ待ち時間の短縮 です。
実験店では通常2分かかる精算から支払が1分で済んだとのこと。
3月中旬からジーユー横浜ビブレ店で実験が始まったことは耳にしていましたが・・・
この夏をメドに全店導入とは、ずいぶんと速い決断にびっくりですね。
一方、前日5月4日の日経MJにはZARAジャパンのICタグ導入の記事が掲載されていました。
4月上旬くらいから繊研新聞、WWDジャパンなど各紙やネットメディアが次々に取り上げたZARAのICタグ導入のニュースは
関連エントリー-ZARAが日本でもRFID(ICタグ)を導入へ
でも取り上げましたが、一連のニュースを読んだ上で自分なりに整理をすると
ZARAはリアルタイムに近い(おそらく数時間に一回の更新?)商品在庫のロケーション管理を行うためにICタグを導入し、
顧客が欲しい商品を遅滞なくバックヤードから店頭に補充する、
あるいは自店になくても、他店なのか、ウェブストアにあるのかを顧客にいち早く案内できるようにする。
また、ウェブストアでもどの店になら欲しい商品の欲しいサイズの在庫があるのか?を顧客自身が検索でき、店舗への来店を促進するため
に活用すると読み取れました。
拙著「ユニクロ対ZARA」の中でも両ブランドのオペレーションがそれぞれの経営信念と店頭での顧客購買行動、顧客満足のために・・・ひとつひとつのオペレーションが首尾一貫していることを対比して述べましたが・・・
両者のICタグの導入に関しても正にその一貫性が貫かれています。
ユニクロのお店で顧客が求めているのは部品倉庫でのクイックキャッシュアウトによるコンビニエンス性であり(すぐに目的の商品がある場所がわかり、すぐに支払をすませて店を出ることができる)
ZARAは顧客の店舗への来店頻度への集中投資と・・・クローゼットのような、コーディネートが施された店内で顧客がときめく商品と出会う場、瞬間を演出する
冒頭の日経の記事にはタグが一枚10円を切ってコストが安くなったからとか、ユニクロのような大手が取り上げ始めたから業界各社の導入に弾みがつきそうだ、とか言いますが・・・
その目的は会社によってそれぞれです。
そして 真の経営信念の延長線上にあるICタグの導入こそが・・・更なる顧客満足と成功につながるのだと思っています。
ファストリ、ZARA 両社の導入が上手くゆくことを 楽しみにしています。
【おススメ本】
「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)
それぞれの経営者の情熱と信念が込められた店舗オペレーション、その舞台裏をまとめました
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