円安、コスト高局面は客層広げて上層マーケットの受け皿をめざす
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6月17日の繊研新聞一面に客層を広げて既存店売上前年対比二桁増で推移している
ジーナシス
ワンアフター・アナザー・ナイスクラップ
マジェスティックレゴン
といったヤングレディースブランドの事例が掲載されていました。
各ブランドとも従来のテイストや特徴は維持しながら、
デザインと質感を大人にも対応できる品揃えを増やしたところ、
従来の中心客層である20代前半も逃さず、20代後半から30代の客層が増え、その結果売上二桁増につながっているという話です。
記事に記載されている各社のコメントの中で最も納得したのは
「ヤングブランドでも着られるものがあると気付き始めたOL層が買うブランドの価格帯を下げて我々のゾーンに移って来ているのでは」(マジェスティックレゴン関係者)
というものでした。
記事は「(一部のブランドの復活により市況が回復したと見るより)市場回復の裏でさらなる低価格志向が進んでいるとするなら、今後の消費の動きは慎重に見極める必要がありそうだ。」
とまとめています。
私はユニクロにしても、ニトリにしても、単価アップ戦略が的中しているのはこの動きが最大要因のひとつであると見ています。
既存の価格を支持していた大多数のお客さんは、企業のコストアップの都合で同等のものを一律値上げしたものを喜んで買うとは思えません。そうした部分は客数減が起きているでしょう。
一方、「ここにも意外と買えるものがあった」と多少は妥協も含めて購入できる、
これまで上層マーケット(ブランド)で購入をしていた客層の受け皿になれるかどうか?
それがコスト高時代の勝ち残りの手段のひとつでしょう。
大人寄りのマーケットを狙うのであれば、素材の質感アップとブランドらしさを残したベーシック、そしてサイズ対応も必要かも知れません。
そして、具体的に それまであそこ(ブランドまたは販路)で買っていた客層を取り込もう、
という戦略的発想も必要でしょう。
ヤングレディースマーケット、特にストアブランドではなく、MDブランドであれば、そもそも客層が狭いところを狙っているわけですから・・・更に客層を絞り込むようなことは危険ですね。
円安コスト高のインフレ局面は そんな手法で、客層を広げる方向で客数を維持することが王道と言えましょう。
【おススメ本】
ZARAは各国の百貨店ブランドをベンチマークして多くの客層の受け皿となって成功した。
そんなコストプラスではない、彼らのマーケティング価格戦略を是非学び取って下さい。
「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)
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