TOKYO BASEが都心で働く女性に向けた服の新業態「シティ」をSPA方式で本格展開
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7月19日の繊研新聞に「ステュディオス」「ユナイテッドトウキョウ」を展開し、絶好調が続く新興東証一部上場企業TOKYO BASE(トウキョウベース)が、この春に「ステュディオス」の派生業態として大人の女性のための服として立ち上げていたセレクトショップ「ステュディオス・シティ」を「シティ」というブランドでSPA業態に転換するという記事が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。
記事によれば、「シティ」のコンセプトは
・(都心で)働く女性向けの上質な服を
・海外ラグジュアリーブランドと同水準の生地を用い
・旬のモードトレンドを盛り込んで
・原価率50%のものづくりを行う
・素材は小売価格の20%を基準にする
というものです。
私も常日頃から
都心で働く女性のための上質でコストパフォーマンスのよい服は
ほとんどのアパレル企業がまだまだ攻めきれていない。 日本のみならず、
新興国において女性の社会進出が進むにつれて、グローバルレベルでも通用するカテゴリーのひとつだと思っていました。
要はマーケット的に百貨店キャリアブランドとZARAの間に位置づくと思いますが、
百貨店で販売されているキャリア服(原価率20-25%)は・・・モノは良くても高くて買いづらい。
これに対する価格とクオリティのバランスのアンチテーゼであり、また
国内100店舗になってすでに大人の女性のワードローブの選択肢のひとつとして認知度が確立されたZARAに関しても・・・
価格はこなれているけれども、もう少しきちっとしたい、物足りない、
と考える働く女性のための服は
飽和状態になったアパレルマーケットにおいて残された・・・
数少ない?あるいは最後の巨大マーケットのひとつではないかと。
そこに若くて、今、業界で最も勢いのある同社が取り組むのは大変興味深いなと思いました。
ところで、1975年にアマンシオ・オルテガさんがZARAを立ち上げた時のコンセプトは・・・
当時女性の社会進出が急速に進むスペインにおいて・・・
オフィスで働く女性をいかにこなれた価格でおしゃれになってもらうか?でした。
そこで独自のSPA手法を用いて百貨店クオリティのリーズナブルプライスを追求したのがZARAの始まりです。
ZARAの創業当時の思いはグローバル展開する今でも全く変わっていません。
そして、そんな働く女性に対する愛があるからこそZARAは世界で支持をされ続けている訳です。
お客様に対する想いを、自らの流通革新の信念で実現する。
TOKYO BASEの谷社長もそんな信念をお持ちであることを想像しながら、
これからのチャレンジにも注目して行きたいと思います。
ちょっと前の記事ですが・・・
関連エントリー-絶好調TOKYO BASEの決算発表資料を読んで
関連エントリー-次世代セレクトショップ、STUDIOUS(ステュディオス)の勢いが止まらない
執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
【おススメ本】
世界中の女性をおしゃれにしたい。そんな思いでスペインの西の端の街で創業したオルテガさんは信念を貫き、ZARA(インディテックス)を世界一にした。
本書を通じて、ZARAのビジネスモデルだけでなく、オルテガさんのファッションビジネスに対する想いを感じ取って頂きたいです。
「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)
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