その付加価値を顧客にしっかり伝えていますか?
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昨年、半年間 塾生として参加した和仁達也先生のキャッシュフローコーチ養成塾で
粗利率は別名 「付加価値率」と呼びますね、という話を聴いてハッと気づかされたことがありました。
企業経営は「ビジョン」と「キャッシュフロー」の両輪が健全に回ってこそ繁栄するコンセプトを軸にする和仁先生のその日の講義は
業界によって粗利率は違う、その違いはどれだけ付加価値をもたらしているかの違いだ、として、
一般的に生産者がつくった完成品を流通させる問屋さんやスーパーのような小売業は粗利率が低く・・・
顧客が注文してから材料から手間暇かける飲食店は粗利率が高いという話から始まりました。
私たちのファッション専門店の業界の粗利率は45%~60%の間が多いでしょうかね。
先生の話では、企業の利益の源泉である、粗利(高あるいは率)を高めるには2つの手段があり・・・
ひとつは 「価値を高めること」
もうひとつは 「価値を伝えること」
であると。
「商品力の強化」の号令のもと、多くの企業のバイヤーさんやマーチャンダイザー(MD)さんが日々、価値を高める努力はしていると思いますが・・・
後者の「価値を伝えること」に関しては業界を見渡しても、意外と徹底できている企業は少ないかも知れないと思ったものでした。
顧客(エンドユーザー)に仕入れた商品や開発した商品の付加価値を伝えるには
リアル店舗にしても、オンラインにしても
○ 各種広告宣伝
○ 店頭VMDやPOP
○ 接客トーク
(オンラインでは「ささげ」がこれらにあたりますでしょうか)
などが考えられますが、
仕入担当のバイヤーやMDが忙しさにかまけて?
顧客に価値を伝えるための十分な商品知識や商品の付加価値情報をお客様最前線にいる店頭やEC担当者や販促担当者に事前に、十分に伝え切れていない現実ではないでしょうか?
筆者の何社かのクライアント先でも それが組織的にルーティンとして出来ている会社と出来ていない会社で成果の表れ方が明らかに違うなぁ、と痛感したものです。
商品の付加価値を顧客にどう伝えるか?
そもそも、そういう意識をもって商品仕入や商品開発をしているかということが前提ですが・・・
筆者も原稿を寄稿させて頂いた、ファッション販売2月号(年末から発売中)に 具体的かつ、シンプルにまとまっていて参考になる記事がありました。
筆者が寄稿したのは「ファッション業界2018年大予測」の方ですが、
もうひとつの特集に「ショップスタッフの未来」という企画があり、その中の「他業種から学ぼう」というコーナーにあった化粧品業界の接客事例の話です。
(化粧品以外にもホテル業界の事例も接客の未来を考える上で必読です)
ちなみに化粧品業界、ファッション業界よりも粗利率高いですよね。
実際、現場の方が価値を伝えることに努めていらっしゃるからだとうなづけます。
詳しくは本誌をお読みいただければと思いますが、簡単にまとめると
①勉強して商品知識を高める
(商品そのものだけでなく、お客様のソリューションにつながる基礎知識全般)
②シーズンの売り込み商品を明確に決める
③その商品と一緒に使うと顧客メリットのある商品をあらかじめ決めておき、お勧めする
④チームで販売方法の共有をする(成功事例の横展開)
これ、基本、王道、あたりまえのことに聞こえるかも知れませんが、ファッション専門店では徹底出来てないところが多いかも知れませんね。
その現実に対して、勉強不足だと現場である店舗スタッフを責めるのではなく、
そもそも、バイヤーやMDが体系づけて、あるいはルーティンとして、わかるように「伝えていない」ことが圧倒的に多いのが現実でしょう。
オムニチャネル時代はウエブで調べてある程度の知識を持った顧客が来店する時代。
それを前提にして仕事をしたいですよね。
情報をもって来店されたお客様に
「そんなことも知らないのか?」
「そんなことわかってるよ!」
「だったら自分で検索して自分で買うから接客はいらない!!」
と思われて店舗スタッフさんが愛想を尽かされないように・・・
仕入担当者は商品を仕入れて在庫を送り込むだけでなく、販売スタッフが商品知識をつけたり、付加価値をつけた情報をお客様に的確に伝えるために
・商品の付加価値をわかりやすく言語化する
・ブランドがオンラインで発信している情報をシンプルに的確にタイムリーに現場に共有する
・会議体やルーティン業務に落とす
・デイリー対応にはツール・デバイスも必要
そんなコミュニケーション力や継続的な努力やデジタルツールが必須な時代だなと思います。
日頃、クライアント企業さんの店頭の在庫最適化や生産性の向上に関与している傍ら・・・
今年は、かかわったクライアント先ではそれらが着実に実現できるように尽力したい
と年頭に心に誓ったものでした。
今年もブログでオムニチャネル時代の業界マクロトレンドおよび現場寄りのミクロトレンドを綴って参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
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