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January 28, 2020

WWDジャパン1月27日号に寄稿記事「ファッション市場『大転換』に挑む 2020年代の流通革新と勝ち残る企業の条件とは」が掲載されました

おかげ様で、この記事で投稿数が2000本目になりました。これまで応援下さったみなさまのおかげです。

ありがとうございます。

「WWDジャパン」1月27日号の毎年恒例「国内CEO特集」の2020年版に

寄稿記事「ファッション市場『大転換』に挑む 2020年代の流通革新と勝ち残る企業の条件とは」が掲載されました。

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過去50年間のファッション流通革新を「ファッション流通10年周期説」で振り返りながら、これからの10年を展望する内容となっています。

スマホというモバイルデバイスを駆使しながら、企業並み、あるいはそれを上回る勢いで情報を受発信する消費者。

そんなエンドユーザ―の「未来の理想の体験像」をイメージし、「現在の顧客の課題(ストレス)」とのギャップを埋めるようなサービスを次々にリリースし、新常識を上書きし続けるプラットフォーマー。

そんな時代に、顧客を中心に置き、「顧客の未来の理想像とは何か」から逆算して商品やサービスを提供する必要性について、

1)顧客の既存のワードローブを活かす買い足し提案

2)長く着続けたいアイテムのメンテナンスのお手伝い

3)着なくなった服を手放す際のお手伝い

の3つの視点で身近な事例を用いて中心に解説しています。

ファストファッション定着後、溢れるクローゼットをいかにスマートに解消するかがファッション企業の役目。

かつては、つくって売るだけでしたが、顧客のクローゼットの持続可能な循環をお手伝いする時代になりました。

ある意味、拙著『アパレル・サバイバル』からの提言の、深掘り版とも言える内容となっています。

WWDジャパン1月27日号紙面紹介 

よろしかったらご一読ください。

追記 記事を読んでくれた20代の方のコメントです。ファッションビジネスはクローゼット起点への転換で更にパーソナルに ファッションフリークOL「WWDジャパン」につぶやく

こちらもあわせてどうぞ。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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January 06, 2020

2020年ファッション流通トピックス予測

2020年の幕開けに、今年、日本のファッション流通に影響を及ぼしそうなトピックを3つご紹介します。
キーワードは「スーパーアプリ」、「Amazon」、「デカトロン」です。
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1)スーパーアプリの覇権争い
これまでファッションのEC普及を牽引してきたZOZOTOWNを運営するZOZO社が昨年、Yahooジャパンの傘下に入りました。
これはオンラインショッピングがファッション購入という生活の一面だけではなく、
ライフスタイルあるいは、消費者行動という大きな視点でとらえなければならなくなったことを示唆するものとみています。
その背景にあるのは「スーパーアプリ」の覇権争いです。
移動、コミュニケーション、ショッピング、宅配、決済まで生活の多くの局面を1つのアプリで済ませ
顧客を囲い込もうとする「スーパーアプリ」の普及が中国、東南アジアでは始まっています。
日本では楽天、Yahoo!、Amazonの3陣営が有力で、今後、この3陣営を中心にスーパーアプリ「コングロマリット」化に向けて各陣営で業務提携が進みそうです。
これまでファッション流通企業の歴史では
どこの百貨店に入居するか、
その後はどこのSCに入るかを考えて来たものですが・・・
これからは、
どのECモールに出店するかを飛び越えて、
オンライン上のそれぞれのスーパーアプリ陣営とどう付き合いながら・・・
それぞれのお客様層とどう接して行くかの戦略を考えることを迫られそうです。
2)Amazonのファッション流通浸透
スーパーアプリの覇権争いの1陣営でもあるAmazonのファッション市場への浸透・拡大も注目されます。
その動向の中で注目すべきことはプライベートブランドのベーシックアパレル=アマゾンエッセンシャルズの本格発売です。
アメリカではベーシックPBが牽引してアマゾンが国内アパレル市場の大きなシェアを占めているという調査結果も目にします。
年末に日本でも一部の商品がリリースされ始めていることに気が付きました。
いわゆる「ユニクロ価格」いやそれ以下ですね。
アイテムの幅が広がれば、アンダーウエア、インナーウエアを中心にAmazon愛用者の「ついで買い」を誘うことでしょう。
アメリカでは顧客のレビューを参考にしながら、商品の改善を続けているそうです。
日本でも同じことをしてきたら、ユニクロとて、国内で安住はしていられないはずです。
3)スポーツの民主化を進めるデカトロン
3つめは東京オリンピックが開催される2020年に注目されるスポーツアイテムについてです。
昨年西宮ガーデンズに1号店をオープンして日本上陸を果たした、フランスの低価格スポーツ用品チェーン、デカトロンが
日本で2号店、3号店を出店するにあたりその商品バリエーションと価格の安さが話題になり、人気が急上昇することが予想されます。
スポーツと言えば、
ナイキやアディダスやアシックスなど、グローバルブランド、ナショナルブランドが話題の中心で、ブランドでないと
売れないというのが業界の通説でした。
この過去の常識を覆すのが、低価格PBを中心にスポーツ用品を展開するデカトロンの役割です。
80以上のスポーツジャンルについて、これからそのスポーツを始める初心者から
中級者にフォーカスしそれぞれのジャンルのアスリート社員が自ら関り
メジャーカテゴリーについては自社で研究所まで設けて、
ユーザー目線、プロ目線で自社開発を行っています。
ブームというより、いろいろなスポーツを始める人のすそ野を広げることが彼らの大きな役割でしょうね。
すでに多店舗展開している中国や日本の西宮の店頭で初めて触れる乗馬具やアーチェリーの弓や水球の玉を手にした時は、ちょっとワクワクしたものでした。
さて、今年はどうなるでしょうね。
※当記事はディマンドワークスが月1配信している「ファッション流通ニュースレター2020年1月号」からの転載です。
【追記】今年の東京オリンピックは新型コロナウイルスの世界的な蔓延のため、1年延期になりました。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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